「豪華キャストに負けぬ秀作」ピアノの森 septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
豪華キャストに負けぬ秀作
キッカケは好きな役者が声優をしていたから。
今は、そんなキッカケに大感謝です!!
今年、日本のアニメは2作目。
たまたまなのかもしれませんが、
今作も月並みな表現ですが、メチャクチャ感動してしまいました。
『ピアノの森』
タイトルからもピアノ演奏が多く、クラシックに苦手意識のある
私にとっては、まず「途中で寝てしまうのではないか」との心配が
あったのですが、それは全くの杞憂に過ぎませんでした。
耳に馴染みのある曲ばかりだったし、
しかも曲の流れるタイミングが絶妙。
そうやって聞き手を盛り上げてくれるから、
ややマイナーな曲が流れてきても、スンナリと染み入ってくる。
同じピアノ演奏でも、
カイくんと、シュウヘイくんでは、
飛び跳ねるような感じと、洗練された感じと、
同じ楽曲なのに、全く違う音になっていました。
話としては、
東京から田舎に引っ越してきた転校生が
ガキ大将のいじめにあいかける(ここでいう
いじめとはドラえもんで言うジャイアン的なカラッとしたもの)。
それを、ピアノが弾けることでシンパシーを持った、クラスメートに助けられる。
あとは、そのピアノを弾いて音が出せるのは、彼だけだった、
とか、実はそのピアノには、ある物語が隠されていたとか、
ピアノの逸話や、2人の友情・心の葛藤などを散りばめながら、
ラストのピアノコンクールで幕は下りる。
ストーリーの核は、
「本人の気づかない才能に有能な者が気づかせてあげて
(『ガラスの仮面』のマヤちゃん)それを発端に、幾つかの
出来事が起きるけれども、ハッピーエンド」みたいな、
如何にも、日本人の大部分が好きそうな展開なんです。
ただ、ピアノ、それもかなり上手なピアノ演奏が入ったのが、
感動を巻き起こした鍵になった気がします。それを変に
こねくり回さずに、ストレートに攻めたのが良かったです。
普段は役者をしている人達のアテレコも良かった。
特に、音楽教師役の宮迫さん、標準語であんな声が出せるなんて驚き!
カイ役の上戸彩さんが、少年役なのに、段々と艶のある
女っぽい声になっていったのはご愛嬌かな(苦笑)
『花より団子』のつくしっぽい台詞回しもあったけど、
あれも、トレンドを意識したのかな?やるな日テレ!!(笑)