「やはりカウリスマキは敗者に優しかった」街のあかり エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
やはりカウリスマキは敗者に優しかった
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カウリスマキが言うところの『敗者三部作』の、「浮き雲」(1996)、「過去のない男」(2002)に続く最終章とのこと。敗者というより希望がまさった前2作に対し、今作の主人公は紛れもない敗者だった。
ヘルシンキの百貨店で夜警を務める孤独な男コイスティネン。百貨店強盗をたくらむマフィアの情婦ミルヤに恋をして、強盗の罪をかぶせられ服役した。
そばにはいつも彼に思いを寄せるソーセージ売りのアイラがいたが、その思いに気づくこともなく。
そう、とことん救われない愚かな男。
彼を見捨てないアイラの存在が希望だった。
彼女の存在がカウリスマキの優しさだった。
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