サイドカーに犬のレビュー・感想・評価
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徘徊系ではあるが
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主人公が子供の頃、母が家出して父の愛人に面倒を見てもらった。
結局母が帰って来て別れが来るが、良い思い出だった。
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竹内結子演じるヨーコさんが優しく柔軟で魅力的。
でもそれがただずっと続くだけという感じの映画。
誰もが持ち合わせている子供時代の郷愁
少女が垣間見た大人の世界。
子役の女の子、松本花奈ちゃんがとても良い。
ちょっとした大人同士のトラブルや会話に、{どうしたら良いか解らない}と言った表情がとても上手い。
誰でもが持っている子供時代の郷愁と共に、初めて自転車に乗って自由に外を出歩き、ちょっぴり大人に近付いた時の嬉しかった感触を思わず思い出した。
竹内結子もぶつきらぼうな性格で居ながら、実はとっても傷つきやすい女性を好演している。
何だか久しぶりにコンビニで○チョコでも買って帰ろうかなぁ(笑)
(2007年6月29日アミューズCQN/シアター2)
日曜日の昼間に見たい
タイトルに惹かれてみてみた。
とある薫という女性(ミムラ)の少女時代の夏の思い出がテーマの映画。
弟から、結婚の報告を受け、離婚した両親が参加することを聞かされた薫が、昔のことを回想する形で物語はすすむ。
おとん(古田新太)に愛想を尽かしたおかん(鈴木砂羽)が出ていってしまって、刺激的な夏が始まる。
かっこいい自転車に乗った洋子さん(竹内結子)という女性がご飯を作りに現れる。おとんも「今日から飯を作ってくれるから」としか説明なし。
自由奔放な洋子さんとの初めてばかりの夏。禁止されていたコーラ、乗れなかった自転車。薫の世界がかわっていく。
竹内結子さんがすごく魅力的な作品。ちょっと演技が臭いというか、気に入らない人もいるかもしれないけれど、どうにもならない思いが溢れてパンケーキを食べながら薫の前で泣いてるシーンがとてもかわいかった。洋子さんというある意味アンバランスな女性を見事に表現してた。
でも実は一番素晴らしかったのは、薫役の女の子!!
芦田まなちゃんなんて目じゃないくらい上手だった。
てか、薫っていう役柄に彼女がピッタリだった。
薫は、口数は少なくてでもすごく芯の強い女の子。洋子さんの「ハードボイルドな女」、おとんの「お前はブレないね」の言葉に象徴される。
印象的なシーンが何個かあって、このお話を象徴してるようなシーン。
1.薫と洋子さんがならんであるく
洋子さんが「薫はいっつもそっち側なんだね」っていう。
薫は、いつも左側をあるこうとする。
洋子さんが、「わたしもそうだったけどいつの間にかどうでもよくなっちゃった」っていう。
薫が、「わたしもそうなるのかな」
洋子さんが、「薫は大丈夫だよ」
っていう。
そうなんだな。薫は大丈夫なんだよな。
映画のラスト近く、現在のシーンで、弟から薫に連絡が入る。
昼間にひどいことを言ってすまなかった、姉ちゃんがあまりに昔から変わってないからイラっとした。と。
あぁ、と思った。
誰だって、ブレずに真っ直ぐに大人になりたい。自分のままで、ずっと左側を歩くこだわりを持ち続けるように。
弟の感覚がすごく繊細で普通で。
それに対するミムラの反応がいい。
それをいいと思って無さそうななんともいえない感覚。
そんな弟は結婚をして、薫は独身。
2.やりきれない思いに悶える洋子さんのセリフ
嫌いなものを好きになるより、
好きなものを嫌いになる方がずっと難しい。
好きなものを嫌いにならないといけない場面に直面した人だけが言えるセリフだなとおもった。
何気ない夏の思いでのお話のようで、いろんな思いのつまった作品でした。
俳優陣も非常によいです。
ラストシーンもたまらない。
詳しくは書きませんが、そっか、そうだよな、振り返らないよな。ってなりました。
誰にでも忘れられないひとがいて、でも何十年かたってすれ違う事ができたならわたしは振り返るのかな。
日曜日の昼間にみたくなるような、あったかく切ないお話でした。
ひと夏の経験
この映画はひとりの30歳の女性のターニングポイントとなった小学4年生の夏の話です。
山口百恵の話題が映画に出て来たので、このレビューの題名はこれにしました。
この映画は続けて2回見ました。一度目は子供目線、二度目は大人目線で観れて、まったく違った角度から見れるおもしろい映画でした。
映画から主張のようなものを感じなかったので、鑑賞後は物足りなさも感じて、何か見落としてしまったように感じました。
見応えを求める人には不向きだと思います。
最大の魅力は父親の愛人の洋子だと思います。裏表がなく豪快で、ザバサバしていて、家出した母親の代わりに愛人の子供にごはんを作りにいく話なのにまったく悲壮感がないのがすごいところだと思います。
主人公の子供目線で作られているので、子供が分からない謎の部分は謎のままなところもいいと思います。
洋子さんの過去や仕事などを含め、家に来てるとき以外の様子がまったくかかれてなくてどういう人なのか、なぜ愛人になったのか分からないままでした。
洋子さんみたいな女性なら、何もこんな男性を選ばなくても…とも思いましたが、少しだけこの父親の魅力も分かりました。
題名がなぜ、サイドカーに犬なのか考えましたが、深い意味があるようでまったくなさそうで謎です。
でも、豪快な洋子と愛人の父親との関係の主導権が完全に父親にあるなと思いました。
上下関係にはないが主導権は人間で洋子はあくまでも犬ポジション。次期妻の位置には座れないってことを表してるのかな…、考えすぎだと思いますが。
ふたりがなぜ、別れたのか私には分からなかったです。
不思議な世界。
名画座で鑑賞。
原作は読んでないんだけど、発想がとても面白い。
普通、父親の愛人には敵対心を抱くものだけど(汗)
この作品の場合、どう見ても愛人の方が分がイイのだ^^;
なんで?竹内結子だからか?(爆)
主人公の父親が古田新太、母親が鈴木砂羽なんで、
(なんかひと悶着ありそうな夫婦だもんねぇ~)なんて
失礼ながら思ったけれど、いきなり愛人が竹内結子って、
あまりに飛躍してないかい?^^;みたいな感覚があったり。
大人になった主人公がミムラ、突然有給とって釣り堀へ
行けば、そこの主人が'寺田農'っていうのはどうよ。とか
面白いんだけど、よく分からない配役の妙、、、。(^^ゞ
でもいちばんの難所は、捉えどころのない描き方ですね。
サイドカーに犬が乗っていた記憶を持つ主人公のこだわり、
もっとそのあたりを描くのかと思えば大したこともなく^^;
私の方がよっぽどサイドカーには思い入れがあるぜぇ!
なんて、ほぼ頭の中では「キカイダー」が渦巻いてました。
まぁいいんですが…(^^ゞ
とにかく最初から最後までコレといった説明もなく、淡々
と物語は進み、やがて帰ってきた母親と三つ巴の闘い!?
かと思いきや、脅威の頭突きで〆るという…^^;
大人になった主人公が独身でいるのも仕方ないのかな、
親が親だとねぇ…なんて辛いものを漂わせつつ、
弟の結婚という現実を目の当たりにして、ちょっと揺れる
姉の立場を、ミムラがこれまた淡々と締めくくっています。
ほのぼのというか淡々というか、不思議な味わいを楽しめる。
竹内結子が煙草をふかそうが、タンカを切ろうが、
いま一つ上品で怖くなかったので^^;余計そう思ったのか。
(でもサイドカーには乗りたいですよ♪そりゃねぇ~!(^^)!)
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