「ディカプリオがやっと見つけたダイヤモンド」ブラッド・ダイヤモンド きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
ディカプリオがやっと見つけたダイヤモンド
元カレや、元夫から贈られたダイヤって、女性陣はどう処分してるのかなー?
ボツワナで巨大なダイヤが出たというので、検索してみた
【2021年6月17日 AFP】ボツワナのダイヤモンド企業デブスワナ(Debswana)は16日、世界で3番目に大きいとみられる1098カラットのダイヤモンド原石を発掘したと発表した。
写真見たけど、スゲー。
ついでに歴代の大粒ダイヤもググる。カリナンとか。
いわく付きのダイヤは所有者に不幸をもたらすそうだ。
映画にはジェニファー・コネリーというきらめく※ダイヤ※も出ています。先日観た「ハッピーエンドが書けるまで」の流れでジェニファー・コネリー出演作をチョイスしてみたけれど
相変わらず彼女の眉毛はbeautiful.4CクラリティはD/カットはExcellentクラスである。
うちの元奥さん、
ジェニファーに負けない美人さんだったけど、あの僕がプレゼントしたダイヤモンドはどうロンダリングしたのだろうか、ゴミ箱行きだろうか?
売っ払って大根でも買ったかいな?
それも立派なロンダリングだわなわ(笑)
アフリカの採掘場やアントワープの取引所ならずとも、「宝石に歴史あり」で、ダイヤは幸福と共に不幸をももたらす。
男の涙と血塗られた過去がこの小さな石にもこびりついていて
これもまさに我が家のブラッドダイヤモンドである。
しかしまあ、ダイヤにも洗浄=ロンダリングがあるのね、NYの貴金属店に並ぶ頃にはアフリカ臭はきれいさっぱりという訳で。
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与太噺はこのくらいにして、
❰ 聞きしに勝る熱い物語 ❱でした。
すべてを終えて、崖の上からふるさとアフリカの大地を見つめるディカプリオ。
アフリカで生まれ育ったという、ひとりの白人の男がこの映画の主役だったのです。
生まれ故郷の赤い土に、最期、彼の血は滴って滲み、両親の眠る大陸の赤土を彼は掴む。
正義の味方などではけっしてないアーチャーの、抜け出せなかった生地アフリカへの想いと、アーチャーの手助けでアフリカから出て行くソロモンやマディに後方から送られる眼差しが、鳥肌が立つほどに素晴らしい演技。
失った家族への憧憬。
西日を見るアーチャー。
内戦と裏切りの人生が、彼をこんなにしてしまったけれど、悲しみと達成感がない交ぜになって、アーチャーの目の光の中には小さな喜び・満足が、キラキラとフラッシュしている。
アーチャーはようやく自分だけのダイヤモンドを見つけたのかもしれない。
【語録】
マディ(ジェニファー)へ―
・今すげえ景色を眺めているんだぜ
・君と見たかった
・しっかり記事を書けよ
・君に会えて良かった
・これで良かったんだ
・いい男を見つけろ
ソロモンに―
・息子を連れて帰れ
・家族のところへ行け
・横取りをチラッと考えた
・いいから受けとれ!えへへ、えへへ
強さと、優しさと、自己犠牲のディカプリオ。
彼、ディカプリオが今際の息の下から、僕らに最期に笑ってみせてくれる。
それは、ローズを救って氷の海に沈んだ日の、あの少年の微笑みのまんまだったよ。
たまらんよ
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【追記】
社会派ドラマ。告発映画でした。
Blu-ray特典には長編の取材ドキュメンタリーも付いている。ちょっと重たい。
内戦の報道、本物の遺体写真、切断された腕、とどめの弾丸を執拗に撃ち込むライフルの実写映像
そして、人を撃った少年兵の嗚咽
「ダイヤを飲んだので男を切り裂いて取り出した」の字幕には日本語訳が付いていない。
アカデミー賞の選定委員会は、この作品にオスカーをひとつも取らせなかった。