「恐怖のフォレスト・ウィテカー」ラストキング・オブ・スコットランド kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
恐怖のフォレスト・ウィテカー
赴任した村ではメリット医師の妻サラにちょっかいを出してしまうギャリガンだったが、大統領の手の怪我を治療したことがきっかけでアミン大統領直属の主治医兼側近となってしまう。かなり気に入られ、気さくな友達のような関係を築くのだった・・・
アミンの態度が豹変したのは、前大統領オボテの一派だと思われる族に襲撃されたことがきっかけだった。最初に紹介された側近ジョナも怪しかったし、誰も信じられなくなる様子が絶妙。
あまりにも深く関り過ぎた。しかも客観的な実情を知らなさ過ぎたのだ。ギャリガンは、ワスワ保健大臣が怪しいと進言したおかげで彼が暗殺されたことを気にかけていた。あまりにも粛清された人物が多く、政府はその死体さえ隠そうとしなくなっていたほど。故郷に帰りたくても帰れない状況だったのだ。切羽詰った状況下で、アミンの夫人と寝てしまい、妊娠してしまった・・・やばすぎる。
妻ケイとの関係も知っていたアミンはギャリガンをも殺そうとしていたのだ。しかも出身地の風習に従って皮だけで吊るして痛めつけるという方法で。その前の映像で、死体の足と手を入れ替えたりしたグロいものもあったし、最後は観てる自分までもが殺されそうな錯覚となってしまう。ウィテカーの恐怖の人格は各賞総なめしたのも当然の演技だった。
それにしても最も勇気があったのは、同僚医師のトーマス。自分の命を顧みずギャリガンに全てを託す決断をしたのが凄かった。あまり出てこなかったけど、外国人記者たちもよく平気だったと思うぞ。
【2007年10月映画館にて】
コメントする