「お子様も鑑賞できる正統派大奥映画」大奥(2006) 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
お子様も鑑賞できる正統派大奥映画
初鑑賞
監督は『100回目のプロポーズ』『この世の果て』『ナースのお仕事』等のTVドラマの演出に関わったフジテレビ編成局の林徹
脚本は『NANA』『ICHI』『彼女がその名を知らない鳥たち』『最高の人生の見つけ方』『ファーストラヴ』の浅野妙子
2003年天璋院篤子として菅野美穂などが主演を務めたフジの連ドラ『大奥』がのちにシリーズ化
2004年は春日局として松下由樹2005年は綱吉の側室安子として内山理名がそれぞれ主演を務めた
今思うと天璋院春日局と来て安ってなんだかちょっと内山理名可哀想
TVドラマの方は全く観ていない
コメディーリリーフ的な役割で奥女中の3人組葛岡(鷲尾真知子)浦尾(久保田磨希)吉野(山口香緒里)は時代を超えて全作に登場している
七代将軍家継の時代
吉宗の先代である
幼くして将軍になった家継だが病弱なため6歳で夭折している
実際にあった江島生島事件を元にしている
仲間由紀恵がとにかく綺麗だ
今でも綺麗だけどこんな美人を嫁に貰って浮気する夫がいるのだから男って奴は・・・
磔を見届ける仲間の表情がジーンとくる
西島が若い!
でも今の西島の方がセクシーで深みがあって断然良いな
嫉妬の炎を燃やす女たちの悪巧みは壮観
男には到底真似できない
特に高島礼子と松下由樹の芝居からはオーラを感じた
でも松下由樹の出番はわりと少なかった
高島礼子演じる天英院の喘ぎ声が大き過ぎて自宅だとイヤホンとかつけてないとびっくりしてしまう
自分は女じゃないけど立場上こんなときくらい大きな声を出したくなる気持ちわかるような気がする
いくらイライラしても大きな声を出すわけにはいかずだせば御乱心扱いだから無理もない
そういった事情がよく表現できてる
家継を演じた澁谷武尊は当時の売れっ子子役
可愛い
それでいて利発そうな
芸能界は引退している
今はなにをしているのやら
密通を問いただす奉行を原田龍二が演じていることに思わず吹き出してしまった
チョイ役も豪華な顔ぶれ
エンディングテーマは倖田來未
この頃は売れていた
歌声は浜崎あゆみにちょっと似ている気がしたがこれは自分の加齢のためか
男女逆転大奥のネットでの評判に疑問を感じ数ある大奥映画のうち4本観させて頂いたが結論として大奥はやっぱり女の集まりでなくてはいけない
その方が絶対に面白い
日活ロマンポルノ的にも
男女逆転で見えたものなど幻に過ぎない
そもそも『鬼滅の刃』なら子供の間で流行っていたという実感があったが男女逆転大奥にはそれらが全く感じられない
広告代理店のPR活動の一環としか思えない
悪質なリベラルのあまりのゴリ押しぶりに吐き気がする
黒人版『リトルマーメイド』を高く評価しない者はレイシストだとレッテルを貼るような連中と同じような輩も少なからず存在している
社会的テーマなど全てあとづけだ
『寄生獣』だって原作者の話では「右手が勝手に動いたら面白いな」という着想が全ての始まりらしいからな
そんなもんよ
配役
大奥総取締の絵島に仲間由紀恵
歌舞伎役者の生島新五郎に西島秀俊
家継の生母で先代御側室の月光院に井川遥
家継御用人の間部越前守詮房に及川光博
天英院付中臈の宮路に杉田かおる
絵島付中臈の小萩に麻生祐未
絵島付部屋方の藤川に中山忍
絵島付中臈の松ヶ枝に小松みゆき
蓮浄院付先代御側室の法心院に木村多江
奥女中の葛岡に鷲尾真知子
奥女中の吉野に山口香緒里
奥女中の浦尾に久保田磨希
上臈御年寄の菊緒に江波杏子
歌舞伎役者の金子長十郎に北村一輝
浮世絵師の懐月堂安度に谷原章介
浪人の谷口新八に竹中直人
山村座座元の山村長太夫に平泉成
お久美の母のやえに鈴木砂羽
弁当屋に徳井優
安度の女に佐藤仁美
船頭に木下ほうか
物知りお徳に紅萬子
風車売りのお久美に山田夏海
年増女に園英子
船着場の亭主に小谷浩三
娘道成寺白拍子に志賀山扇右
儒学者の新井白石に本田博太郎
医者の奥山交竹院に火野正平
中町奉行の坪内能登守定鑑に原田龍二
御徒目付の岡本平右衛門に田口浩正
役人に小倉久寛
僧侶の快意に山田明郷
御坊主にかとうあつき
月光院付中臈の桜井に岩倉沙織
七代将軍の徳川家継に澁谷武尊
家臣の1人に井之上淳
吟味与力に木谷邦臣
先代御側室の蓮浄院に松下由樹
蓮浄院付上臈御年寄に滝川に浅野ゆう子
蓮浄院付部屋子に星野真里
先代御正室の天英院に高島礼子
江戸城大目付の仙石丹波守久尚に柳葉敏郎
呉服問屋の奈良屋善右衛門に藤田まこと
老中筆頭の秋元但馬守喬知に岸谷五朗
ナレーションに梶芽衣子