「ラスト30分涙が止まりませんでした」手紙 小町さんの映画レビュー(感想・評価)
ラスト30分涙が止まりませんでした
普段邦画は全く観ないのですが、 知人夫婦から勧められて鑑賞しました。
お勧めされた通りとっても良い作品でした。
全く事前情報なしでしたが、東野圭吾さん原作と知って期待度アップして観始めました。
冒頭から重い展開が予想され、その予想通りにストーリーは進み、主人公のナオが気の毒すぎました。
ずっと「犯罪者の弟」というレッテルを貼られ、どこにいってもそれが世間にばれ、常に差別される世界。
「犯罪者の身内は犯罪者ではない」、それは本当の事だけど「犯罪者の身内も犯罪者」としてみなされる社会、悲しいけどそれが現実で、ケーズデンキの会長さんの言葉「差別のある世界で自分を助けてくれる人を増やして生きていく」がすごく心に残りました。
「差別をする人が間違っている。差別のない世界で頑張れ」って言われるよりずっと励ましの言葉になると思います。
そのケーズデンキの会長に手紙を書いた奥さんになる由美子、この由美子が本当に素晴らしい人。
いつも寄り添って理解しようとしてくれて優しくて、「絶対に負けへん」って立ち向えるこんな強い人に私もなりたい。
タイトルの「手紙」、この作品の中に出てくる手紙は、お兄さんから弟への手紙、由美子からケーズデンキの会長への手紙、由美子が書いたナオからお兄さんへの手紙、ナオからお兄さんへの最後の手紙、お兄さんから遺族への謝罪の手紙、手紙が読まれる度に涙、特にラスト30分は涙が止まりませんでした。
遺族と弟への手紙を書く事で生きていられるお兄さんのように思っていたので、その手紙を書かなくなったお兄さんがどうなっていくのかと心配になったけど、お兄さんを赦せた遺族と弟、弟の気持ちを受け取ったお兄さん、号泣でした。
差別する人も多い世の中だけど、弟はたくさんの優しい人との出会いもあって、私は主人公である弟より、その弟を取り巻くいろんな人の弟との接し方が印象深いです。
キャストの方々の演技も素晴らしかったと思います。
今晩は。コメントを頂いており有難うございます。
私、今作はまだ毎晩、酒を浴びるように飲んでいた時に観ましたが、涙を流していましたね。それくらい沁みました。拙レビューにも書きましたが、映画館で観ていたら間違いなく大変な事になっていたほど、涙が出た素晴らしい人間性肯定映画でした。ではでは。