劇場公開日 2006年11月3日

「罪を背負うと言う事」手紙 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)

2.5罪を背負うと言う事

2016年10月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

犯罪者を家族に持つと言う意味を丁寧に描いてた良作だと思う。山田孝之と玉山鉄二は本当に素晴らしかった。
ただ、沢尻エリカじゃないのでは感が最後まで拭えなかった。関西弁も変だったし…顔が派手だから最初うっとうしい女に見えたのは監督や原作の意図していた事なのだろうか?

山田孝之の繊細な演技、兄を隠して生きている事を誰にも言えない孤独と罪悪感、寂しさや辛さが何気ない行動や表情から読み取れて切なかった。
玉山鉄二も優しいお兄ちゃん、単純で馬鹿だけどほっておけない心根の良さが滲み出てて辛くなった。

アクシデントで殺したのだから許してやれという作りでなく、罪を犯した人間とその家族はもうその罪を背負って行くしか生きれないと言う話なのも良かった。

ラストの慰問シーンは涙なしには見られなかった。2人の関係性と演技、演出と音楽が重なって感動の波状攻撃だった。

奥嶋ひろまさ