ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男のレビュー・感想・評価
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全然似てない
見た目が、ブライアン以外のストーンズのメンバーが全然似てない。特にキースがひどい、ミックも色々と違う。
チャーリーは一瞬しか出てこず、ビルに至っては、もはやいないも同然(これはある程度仕方ないかも)なので、似てなくても、もういいが。
ストーリーにおける、ブライアンと他のストーンズ・メンバーとの絡みや、ストーンズが売れていく過程の描写は僅かで、それらを勝手に期待していたせいか、何かガッカリ感がある感想。
まあ、それはこっちの問題だからいいけど、ストーリーの軸の「死の真相に迫る」のも、今更「わからん」もんは「ワカラン」でええような。半伝記のサスペンスとしては正直面白くなかったし。
あと、わざわざサントラまでリリースしてるんだから、もう少し(偽物でも)ライヴやPV撮影のシーンを、入れて欲しかったかな。「ああ、あの写真や映像を元にしたシーンね」みたいなんが殆ど無かった。
はじめてミュージックテープなるモノを買ったのがローリング・ストー...
はじめてミュージックテープなるモノを買ったのがローリング・ストーンズの「イッツ・オンリー・ロックンロール」でしたが、そのときすでに彼はいなかった・・・
どちらかというとビートルズ派であったため、ブライアン・ジョーンズの名前も知りませんでした。ストーンズといえば70年代以降しか知らず、『小さな恋のメロディ』でトレーシー・ハイドがミック・ジャガーが好きだったということや、自宅プール謎の死を遂げた男がいるという噂話しか聞いたことがありませんでした。60年代、70年代に若死にしたミュージシャンなんて、みんな麻薬が原因だろうという間違った知識しか持ち合わせていないので、この映画の内容には大変興味深いものがありました。
60年代のロックシーンを象徴するようなギタリストだったこと、ジミ・ヘンドリックスと仲がよかったこと、恋人アニタをキース・リチャーズに取られてしまったことなど、Wikiで調べる限り、かなり忠実に描かれていたようです。「クマのプーさん」の著者A・A・ミランが住んでいた家を改築して、バンドメンバーとは離れてしまったブライアン。ミュージシャンにありがちな女好きやヤク中という人物像。わがままな性格も事務所やマネージャーを困らせ、建築業者たちも呆れ返ってしまう様子がリアルに伝わってきました。
また、60年代のサイケデリックな映像を模したかのように、エロチック映像をコラージュにしたり、ドキュメンタリー風の回想シーンを多用したりして、当時の映画の雰囲気をも再現したのでしょうか、かなり凝った作りでした(いい、悪いは別にして)。あちこち飛んでしまう回想シーンなどもブライアンのラリった頭の中を表現したかのようで、音楽のことよりも女のことしか頭にないことがよくわかりました。
あまりにもストーンズに関するウンチクが無かったため、結末は面白かったのですが、ストーンズの音楽をもっと使ってほしかったです。音楽使用料は高額なんでしょうけど、最初から売れない映画だという逃げ腰の姿勢で作ってしまったように感じてしまいました・・・
勘違いさせる作り
ストーンズから見放された男。
ストーンズに詳しくない人ラが観たら本当に殺されたと勘違いしてしまう脚本に演出。
仮説であって真実は謎のままで終わらせるべきであんな撮り方されたら不親切極まりない。
キャスト陣は雰囲気に合っていて観ている側もすんなり世界観に入っていける。
ミックとキースが観ていたらどう思うだろう?
過剰にドラマティックな展開もあって制作ばっかりの初監督作だから!?
寂しい男だなと感傷的になる反面、周りの人が去って行くのも納得な人物像。
27歳で死んだ最初の偉大なミュージシャン
27歳で死んだ偉大なミュージシャン
ブライアン・ジョーンズ1969年 7月
ジミ・ヘンドリックス 1970年 9月
ジャニス・ジョプリン. 1970年10月
ジム・モリソン 1971年 7月
少し間隔が空くが
カート・コバーン 1994年 4月
つまり、27クラブの最初の偉大なミュージシャンはブライアン・ジョーンズだったと思う。それまでにも27歳で死んだミュージシャンはいっぱいいると思うが、私にとってはなんといってもブライアン・ジョーンズであった。
私が最初に買ったローリング・ストーンズのレコードが「この世界に愛を」であった。ちなみに最初に買ったビートルズのレコードは「愛こそはすべて」だった。同じ1967年の発売であるのだが、どっちを先に買ったのかはっきりと思い出せないが、多分「この世界に愛を」だったような気がする。
中学の卒業アルバムで寄せ書きがあったのだが、「この世界に愛を」と書こうと決めていたのだが、自分の書く番が回ったときにはすでに他の人に書かれてしまっていたので、泣く泣く違う言葉を書いた苦い思い出がある。
それはともかくこの映画についてであるが、はっきりってミュージシャンの映画は大体において陰の部分(麻薬や仲間との不和等)をクローズアップするので、そのミュージシャンのイメージダウンになる場合が多く、この映画も例外ではなかった。
転がる石は転がるままに
史上最強のロックバンド《ザ・ローリング・ストーンズ》の創始者&初代リーダーだった男ブライアン・ジョーンズの栄光と挫折、謎の死に迫った作品。
ビートルズよりストーンズ派の私は、彼の妙に殺気立った存在感が好きだった。
身体全体から溢れ出すダークでギスギスしたオーラが誰よりもセクシーでカッコ良かったのだ。
バンドロック、サイケデリック、ヒッピー、フリーセックスetc.当時、流行していた怠惰的カルチャーの象徴だった彼は、私生活でもロックの如く破滅へと向かっていく。
アルコール、セックス、ドラッグ、暴力沙汰etc.トラブルは数知れず。
正にライク・ア・ローリング・ストーンそのものである。
やがて、音楽の創作方針でもメンバーと対立を深め、孤立化。
更なる破滅へとひた走っていく。
手に負えなくなったメンバーは、彼にバンドからの脱退を通告。
遂にクビを斬られてしまう。
その直後、自宅のプールにて溺死体で発見される。
ドラッグの過剰摂取説、持病の喘息発作説、他殺説etc.様々な憶測が乱れ飛んだが、真相は未だに明らかになっていない。
享年27歳。
奇しくも好敵手ザ・ビートルズが解散した年と同じ1969年の出来事である。
どんな楽器でも上手く弾きこなす腕を持っていたらしく、天才がゆえの孤独や苦悩が当時の空気そのままに美しいほど痛々しく描かれていた。
脱退直前から運命の日当日まで彼と親交を深めていた建築士の視線で物語が進んでいくため、ミックやキース達との軋轢や音楽事情を期待しているストーンズファンには物足りないかもしれない。
あれでは単なるヤクでラリラリのゲス野郎ではないか。
まあ、せやから追放されたんやろね。
天才と変態はまさしく紙一重である。
では最後に短歌を一首
『人生は やりてぇことを やりゃあいい 転がる石は 転がるままに』
by全竜
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