劇場公開日 2006年7月1日

「三木聡監督デビュー作」ダメジン 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 三木聡監督デビュー作

2025年10月29日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

難しい

2006年公開作品
2度目の鑑賞
前回はTSUTAYAレンタルDVD
今回はU-NEXT

監督と脚本は『亀は意外と速く泳ぐ』『インスタント沼』『俺俺』『大怪獣のあとしまつ』『コンビニエンス・ストーリー』の三木聡

粗筋
いかに働かないで楽に生きるかを追求している幼馴染の仲良し25歳ニート三人組
宇宙人のお告げでインドを目指すことに
世界の危機を救うため
しかしインドに行くお金すらない
結局インドには行かなかった

撮影は2002年で終了していたがプロデューサーが降板したためお蔵入り
2005年公開の『亀は意外と早く泳ぐ』が好評だったためか急遽日の目を見ることに

お蔵入りにはお蔵入りの理由がある
あまりにもわけのわからない作品が出来上がりプロデューサーは呆れて降板してしまったのかもしれない
脱力系というがそれで正当化できるものではない
鈴木清順監督作品のシュールさにアート的要素を抜いたらこんな感じになるのかもしれない

今から四半世紀近くに撮影された作品
市川実日子もいつのまにか47歳
この頃は32歳くらいだった吉岡秀隆は今は55
市川実日子が47歳で吉岡秀隆が55なら染めていないとはいえ老けてるな吉岡くん

おねえのイメージが強い女形の篠井英介が珍しくヤクザ役をやっていたらしいがたぶんこの作品のことだろう
姿勢が良いので白いスーツでヤクザの兄貴分もサマになっている

その場の思いつきとかアドリブばかりではなく一応脚本があってひとつひとつしっかりと丁寧に作っていたらしい
それを監督は共犯と表現している
それでこれである

最後の最後までシュールでなんじゃこりゃと置いてきぼりを喰らうが不思議な満足感が込み上げてくる
美味くはないが不味くもない微妙な味の食べ物を食べさせられた感じだが一応お腹は満たされたからまあいいか安かったしと
三人のダメぶりに免じて星3つ

配役
髪ボサボサのニートのリョウスケに佐藤隆太
リョウスケと同じ25歳なのにハゲかかってはいるがおでこが広めなだけでしぶとくハゲていないニートのヒラジに緋田康人
リョウスケと同じ25歳なのにハゲている3人の中でもいかにもダメ人間なニートのカホルに温水洋一
ニート仲良し三人組の幼馴染でサマー靴店のアルバイトのチエミに市川実日子
チエミの恋人で出所したヤクザのササキに篠井英介
ニート仲良し3人組やチエミとも親しいサンダル工場の社員のカズエにふせえり
そろそろ結婚するらしい猫をたくさん飼っている猫ジジイに笹野高史
猫ジジイが今でも好きなサンダル工場の社長の沼さんに岩松了
銀行強盗を提案するサンダル工場の経理の村下に山崎一
銀行が潰れたと聞かされ首吊り自殺を図るも仲間に止められるサンダル工場の社員のタイタンに片桐はいり
不自然に小柄なヤクザの偉い人のシンジュクさんに麿赤兒
伝説の男になりたいヤンキー系のゲシル先輩に謙吾
上半身裸で下半身は見せたくないいつも川にいるインバさんに村松利史
インドとインドネシアは違うと反論するインドネシア料理店店員にシャキール・アハメッド
ヤクザの凶ちゃんに迫英雄
ササキの後輩のヤクザのサカモトに加藤歩
若いヤクザに捩子ぴじん
若いヤクザに奥山裕典
若いヤクザに畠山央之
先生に山崎海童
女性アナウンサーに伊佐美樹
医者に奈佐健臣
看護婦に朝倉乃亜
喫茶店のおばさんに堤富貴子
台風情報の男性アナウンサーの声に三浦崇史
台風情報の女性アナウンサーの声に小山瞳
猫ジジイの彼女に神野美紀
カンカン帽の男に内藤ユージ
バイクのおじさんに山崎虎之助
警官に藤田信宏
警官に白井秀明
警備員に岡憲治
警備員に白神允
少年に十野瀬将太
少年に菊地大貴
床屋にセニョール千葉
宇宙人のゴールデンチャイルドの声に園子温
携帯電話をディスるハーモニカ屋に菅原洋一
店の裏でバイトのリョウスケに説教するファストフード店の店長の野際に岡田眞澄
仲良しニート3人組をこっそり「クズ」呼ばわりする港の小さな交番の前に立つお巡りさんに嶋田久作
チエミの親友でトルエン中毒によって亡くなった幽霊のタンクに伊東美咲
「いつまでも夏休みじゃないんだから」とリョウスケに小言を言うサマー靴店の客の花沢に吉岡秀隆

野川新栄
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