「倉田保明vs千葉真一!!そして、コミカルなワイヤーアクションもさることながら、メガネザルが最も萌える。」マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0倉田保明vs千葉真一!!そして、コミカルなワイヤーアクションもさることながら、メガネザルが最も萌える。

2020年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 『ただ、きみを愛してる』の宮崎あおい、『7月24日通りのクリスマス』の中谷美紀、『いちばんきれいな水』の菅野莉央、そしてこの『マスター・オブ・サンダー』ではシャープペンシル脳天刺しが得意技である芳賀優里亜だ。「メガネをはずしたほうが可愛いよ」などという言葉はもしかして今年の流行語大賞に選ばれるんじゃないかというほど(2006年当時)下半期の映画に登場してますが、ここまでコンタクトレンズ業界からの援助があるのかと疑ってしまうほどです。

 その芳賀優里亜は『仮面ライダー555』のヒロイン、主役の木下あゆ美は『特捜戦隊デカレンジャー』のヒロイン、永田杏奈は『仮面ライダーカブト』のヒロイン、小松彩夏は『実写版美少女戦士セーラームーン』のセーラーヴィーナスであります。さらに男性陣でも『仮面ライダー剣』の椿隆之が出ているほど、アクション系若手俳優のための映画。そんな萌えキャラだらけの中、アキバ系の男が入っていたり、変な日本語を喋る黒人アドゴニー・ロロが出演していたりします。

 ストーリーはVシネマとか深夜ドラマが似合うような内容なのですが、CGやワイヤーアクションにも力を入れ、ゆるいコメディタッチなのが魅力でした。倉田保明にもおちゃめな演技をさせるなんてすごすぎます。かのブルース・リーにヌンチャクをプレゼントした伝説の人に!です。そして千葉真一。かつてのアクションスターのイメージよりは『キル・ビル』に登場した時の雰囲気そのままだったのですが、今回は刀匠ではなく仏像の木彫りに精を出す一線から退いた闘魂和尚の役でした。

 見所は往年のアクションスター対決だとばかり思っていたのですが、それよりも冒頭の悪役・中村浩二が数十人の修行僧を相手に暴れ回るシーンでした。それもかなりの長回しで、疲れを感じさせない連続の格闘。こんなに美味しいシーンを最初に持ってこられたら、中盤の若手俳優たちの楽しい修行シーンのおかげで印象が薄らいでしまいます。欲を言えば、お色気シーンがちょっとでもあれば・・・と、映画の対象年齢も気になりました。さすがにカンフーファン向けではないような・・・

【2006年11月映画館にて】

kossy