「戦争における英雄とは何なのか? 否。」父親たちの星条旗 作務衣もんさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争における英雄とは何なのか? 否。
太平洋戦争内での硫黄島の戦いについて描いたイーストウッドの名作
同監督の『硫黄島からの手紙』と併せて観ることで、両作の良さがそれぞれ引き立つように思える
硫黄島内と本土の日本軍の様子を描いた『硫黄島からの手紙』と対比するように、今作は島内とアメリカ国内での米軍の様子が描かれる
キーとなるのは、硫黄島での戦闘で重要拠点とされていた摺鉢山を米軍が陥落させた際に立てた星条旗。その旗を立てた瞬間の写真を中心に物語は進んでいく
構成としては大きく3つ
・島内での戦闘
・米軍が島を制圧した後、星条旗を立てた軍人たちを英雄として扱う米国内での様子
・後年、英雄扱いされていた軍人のその後
これらが写真にまつわる謎を含みながら描かれていく
私は初見の際、この構成に少しついていけない感じがあったので参考までに記してみた
「戦争における英雄とは何なのか?」
この問いは今作を語るうえでは正しくない
では、何と問うべきか。これから見るあなたは何を問うのか
それを考えることの意味はとても大きいだろう
コメントする