劇場公開日 2021年12月3日

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「なんのこっちゃ」ワン・プラス・ワン Ezy Ryderさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0なんのこっちゃ

2021年9月15日
PCから投稿

個人的に、ストーンズもゴダールもファンやけど、この映画、「逝ってる具合」がエグ過ぎて意味不明。まあ、ゴダールとストーンズの組み合わせやし、その辺、ある程度、必然的なんかもしれんけど。

ゴダールは、インタビューとかで、今作を「商業映画」とか言ってたり(色々、事情はあったみたいやけど)するけど、正直「オッサン、ぶっ飛びすぎ」。こんなもん、広く一般受けするわけないやろ。描き方も抽象的で、映画評論なんかやと、「史上、最も長いミュージック・ビデオ」とか、言われてるくらいやし。

メッセージ性の強い作品であるのはわかるけど、脈絡不明の場面転換が多様されてて、大筋が「混沌」とし過ぎかな。確かに「悪魔を憐れむ歌」は、20世紀の政治の歴史性を描いた歌ではあるけど、ゴダールが、それをこの映画の筋や編集と、どう関連させてんのか、ストーリー展開が抽象的で全然ワカランし。トータル、何が言いたいのかサッパリ。

良かったんは、そのストーンズのレコーディング風景が、観れるトコかな。でも、それもファンやなかったら、退屈極まりない映像やろけど。まあ、ゴダール作品ではこんなん珍しくないし、「共産主義思想やら、ファシズム、ブラック・パンサー党やら」が登場したりと、「1960年代後期」を捉えた映画なんは、何となくわかるけど、結局「なんのこっちゃ」な感想かな。

Ezy Ryder