「ロリコンの由来」ロリータ(1962) SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
ロリコンの由来
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観ている間ずっとゾワゾワした。
原作は読んだことがないが映画のストーリーにはあっという運びもあった。
大人と子供の端境期にあるロリータという名の娘。子供のように純真な部分がある一方で大人の女性のように冷たい恋の駆け引きもする、いわば天然のファム・ファタル。
原作では12歳のところ映画では14歳に引き上げているそうだが、それでも発達的にも思春期であり、自立心が芽生えるがまだまだ大人の保護を必要とする年齢で、その年頃の子供と性的な関係を匂わせるだけでも犯罪になる。
なのに、彼女の水着姿に一瞬で心を奪われてしまった大学教授。彼が彼女に人生を翻弄される形で墜ちていく様子が見事に描写されている。
結局、頭の中で彼女を勝手に無垢な少女として理想化し、そのままずっと自分の手元に置いておきたいという欲望を抑えきれなくなった教授の自業自得ということだ。
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