恋恋風塵のレビュー・感想・評価
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大家講台語的世界
台湾の60~70年代のありふれた情景を描いた作品。当時の素朴な人々の生活が感じられます。ご飯のおかずが滷蛋だけとか、裸電球の下で飲み会とか、でも映像のおかげかみんな暗いところはありません。最後は主人公が當兵してる間に幼馴染が結婚してしまいますが、実話だとするとこんなひどいことする女いるかねと思います。もし本当に恋人だったら2年離れたぐらいで裏切るとは思えず、この映画自体が主人公の主観で、幼馴染といい関係と思っていたけど実はそうでもなかったというのが現実のような気がします。本当にいい関係だったなら當兵する前にちゃんと告白して婚約しとけよとツッコミたくなります。
何も起きないのに目が離せない
映画の見方を考えさせる映像、大きな事件もおきないのになぜか目が離せない人生とか日常とか実際こんなもの、流れる風景も淡々としてゴミゴミしていてもなぜか美しい、恋さえも風の中の塵それでも活きて行く人の無力感、存在感を感じた。
野菊の如き君なりき、か
台湾巨匠傑作選2024@シネ・ヌーヴォー。 いや可憐。可愛い。これはヒロイン、シン・シューフェンのための映画だね。侯孝賢が見出して、自身の4作品だけに出演して引退したという秘蔵っ子。 それとじいちゃん、リー・ティエンルー。台湾の人間国宝級の人形遣いだが、自然過ぎる演技。いかにもじいちゃんが言いそうな繰言を延々と繰り返すシーン、爆竹で見送りのシーン、さらに終盤の畑のシーン。素晴らしい。 台湾に行きたい。「十分」の駅に行きたい。
素朴さに癒された
1960年代の台湾が舞台のせいか、ちょっとゆったりし過ぎで、眠くなる。主演とその恋人以外の出演者全員が、演技してるのかしてないのか、特にセリフがあまりにも自然すぎてドキュメンタリー映画のような印象を受けた。 2年の兵役後の二人の結末は大体は予想できたので、ストーリー展開の面白味はなかった。ただ、2人の故郷は、山の中にあって、素朴な生活様式と自然の風景には癒された。
良かった ゆっくりすぎていく流れとか、 絵的にも良かった タイトル...
良かった ゆっくりすぎていく流れとか、 絵的にも良かった タイトルからして想像はできるけど、 最後はかわいそすぎ でもなぜか笑ってしまった
大傑作
映像はどうすれば、透明で純粋な、途絶えることのないメロディを超えた「語り」を創り出せるのか。全ての答えがこの映画にあった。 カメラと人物の距離感と、ゆっくりとしたカメラワークに、監督の奥ゆかしい視線を感じた。 あるがままの風景にも、人の心にも、カメラは決してズケズケ入っていかない。何人たりとも、そこにある風景や個人の尊厳を侵害してはいけないという、自然や人間への敬意すら感じた。 トンネルの多い単線。スーッと夢の中へ導かれるように本編は始まる。 愛を自覚する前から兄妹のように育った若い二人の日常を、鑑賞者がそっと見守るように物語は進む。 たったワンシーンだけ小津安二郎ショットがある。体調を崩して寝込んでしまった彼を看病する彼女は、唯一「彼の目線」で描かれていた。彼女は新妻のように美しく、世界の全てのようだった。 ラストで、昼寝する母を横目に、爺ちゃんとサツマイモの話をする。松葉杖も手作りする爺ちゃんは、自然や精霊に働きかけながら生きている。 すると私は、まるで全ては夢だったような不思議な感覚を覚えた。人間の小さな営みと、魂で感じた愛。一体どちらが夢なのだろう。
あのとき少しは前に進んだのかな
周りばかりが大人になっていくような気がするのは、みんな同じなのかな。大人(に見える)友人も同じことを考えていたのかな。若き日の成長に憧れたり、恥ずかしいくらいの失敗をしたシーンを思い出させてくれる
忘れられないショット
ある種の良い映画には、忘れられないショットがあることがありますが、この映画には、そうした忘れられないショットが確実にあったように思います。 物語は静かです。静かですけども、でも十分な手触りをもって物語は流れていきます。そしてその手触りを直に伝えてくるのが、この映画での忘れられないショットの数々だったように思います。 ホンの表情のすべて、酒が入った時のワンの赤ら顔、ワンの祖父の佇まい、ワンの父の硬直、丸まったワンの母。 これらの一個一個を思い出すだけで、涙が出てくるような、そんな映画だったように思います。
謝文遠
高校生の頃NHKで佐藤忠男がやっていた特選アジア映画で見て以来。当時感じていたかったるさなど微塵もない。本当に全て完璧。緑、電車、駅、線路、広場、少女、おじいさん、子供、少年、制服、Tシャツ、開襟シャツ、青菜炒め、どんぶりご飯、バイク、駅の時計、親父がくれたタイメックスの腕時計。
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