レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカのレビュー・感想・評価
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奇抜な見た目だけど、演奏シーンがかっこいい。
◯作品全体
絵面的には『ソヴィエト』とか『カウボーイ』とか『リーゼント』とか、すごくとっ散らかってるんだけど、物語がシンプルな分、その謎なキャラクターが動いている面白さに没頭できるのがすごく良かった。
生まれたときからリーゼントだったり、棺桶から足と髪の毛とギターだけ出てたり、車を運転するときは靴のつま先を折り曲げてたり…そういうどうでも良い設定を純粋に楽しめるような感じ。
演奏シーンが普通にかっこよくて、それが一番印象に残った。
『ガールズ&パンツァー 劇場版』によって一部で話題になった「Säkkijärven polkka」のロックバージョンとか、テキーラのサックスとか、ちょっと変な「Born to Be Wild」とか、どれも癖になるかっこよさ。
凍死しちゃったメンバーが復活するのはわかりやすかっただけに、もっと盛り上がるところというか、最終兵器的に登場してくれてたら個人的には嬉しかった。
◯その他
・ドアを開けたらビールの空き缶がドバって出てくるところが面白かった。
・アコーディオンの人の表情の豊かさがとても良かった。
彼らのタレントぶりに感心してしまった。
ストーリーは全然違うんだけど、アキ版ブルース・ブラザーズと言った方が、通りが良いのでは。
ジプシーを彷彿とさせるバンド、レニングラードカウボーイが、一攫千金のためにニューヨークに渡ったものの、その後はアメリカを縦断するロードムービー。
求められるがままロック、カントリー、ブルースと全くウケない酒場で演奏を続けながら、車でメキシコヘ向かう。
彼らの強みは、書籍を1冊渡されただけでロックバンドになれるほどの凄腕っぷりで、結果的にメキシコで大ヒットしたとさ。
(バラード オブ レーニングランド カーボーイ)この曲は最高!
Cossack songから始まるが、歌も演奏もいいねえと思っていたら、アメリカに行けと。They will buy anything だって。なんて言ったらいいか、シベリアツンドラのスタンダードは高いのか?それともアメリカはなんでも受け入れ、上手ねえとなるのか? They will buy anything とはおかしくなって笑い出してしまった。
(That's All Right Mama )(バラード オブ レーニングランド カーボーイ)
ポルカから始まって、ロックンロール、バラード、などなどその土地にある伝統の音楽をアダプトして演奏して、ニューヨークからメキシコに行く。それも、ウインクルピッカー靴を履いて、50年代のクイッフヘアースタイルで。ニューヨークに来てバーで演奏する前は、バーのマネジャーがマジソンスクエアーガーデンで演奏したらと言っていたが、音楽を聴いた途端、メキシコの結婚式でギグをやれって、笑っちゃうね。それに、ロックンロールをやれってさ。1975年のキャデラックを買って南部へ向かう。中古の車やのおしゃべりときたら、シベリア人とは対照的で大笑い。英語の練習をしているからまだ話せないのはわかるが。。。マネージャー、ウラジミールMatti Pellonpääの自分勝手にも呆れたね。バンドメンバーにセロリや玉ねぎだけを食べさせるなんて。こういうシーンは笑えないね。(他にもタチの悪いウラジミールがいたね。)アメリカのガソリンスタンドで探していたいとこ(Nicky Tescoーイギリスの作詞家、プロヂューサー、歌手) がボーカルを取ってから人気が出たね。
(Born to be wild )(Chasing the light )
それから、やっと、メキシコに行って結婚式のギグを。結婚式のゲストに歓迎されたね。それから、メキシコでトップテンにと。
レーニングランドカーボーイはフィンランドのコピーバンド?なんだね。コンサートを見てみたが、コピーが多いんでそう思う。
『ザッツオールライト』なんでこの曲?って思う。アメリカをおちょくっ...
『ザッツオールライト』なんでこの曲?って思う。アメリカをおちょくっている♥
『ワイルドで行こう♥』ステッペンウルフ
フィンランドの監督だが、どうやらスウェーデン系の様だ。スウェーデンがNATO軍に加盟する前に、『Νewサンクトペテルブルクカーボイズ』の三部作を作って貰いたいものだ。
この時はまだソ連だったんだよねよね。
すっかりレニングラード・カウボーイズのファン
表情で演奏する姿がイイ。たまに笑って演奏する時は、歯を剥きだして馬のように笑うのがイイ。砂浜に死体(?)のように寝そべって日光浴するのがイイ。並んでタマネギをかじる姿がイイ。教科書(?)を見ただけでロックをマスターし、最終的にビジュアルとは正反対の「ワイルドでいこう」を演奏するところがイイ。ほとんど喋らない彼らが本当にイイ。シベリアの地でロシア民謡を演奏していた彼らを、メジャーにする為にアメリカに連れてきた悪徳マネージャーのすっとっぼけたキャラクターも存在感があって実にイイ。たどりついたアメリカから、何故かメキシコを目指すことになった彼らの珍道中が描かれるのだが、カウリスマキが撮るアメリカは、どこかアメリカっぽくなくて、やっぱり日常から少しズレた異空間となっっている。ちりばめられたコネタにクスリとしながら(車のディーラーでジム・ジャームッシュがさりげなく登場していて笑える)、ビッグバンド形式(アコーディオンやバラライカまである)の彼らの演奏を楽しみ、カウリスマキワールドを心から堪能できる摩訶不思議なロードムービー。
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