「僕の親友(=レインマン)は、チャーリー」レインマン 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
僕の親友(=レインマン)は、チャーリー
父親が急死して、兄がいることを初めて知るチャーリー。
兄は自閉症で長いこと入院していて、
チャーリーは兄の存在を殆ど殆ど記憶していなかった。
厳格な父親と疎遠になり、16歳で家を出たチャーリー。
週末旅行に出ていたチャーリーに父親サンフォードの訃報が届く。
遺産を当てにして葬式に出て、遺言書の内容を弁護士から聞く。
遺産の300万ドル以上は、サヴァンナ症候群の兄・レイモンドに
信託財産として残され、
チャーリーの取り分はクラシックカーと庭のバラ園だけだった。
★先ず、兄が居たこと。
覚えてもいなかったし、父との会話にも出なかった幽霊のような兄。
彼は自閉症の一種で普通の人のようにコミュニケーションが取れない。
★父親の裏切り。
父親はチャーリーに財産を残さなかった。
残せば碌なことにならないことを知っていた?
チャーリーなら財産を分けなくても、自分の力で生きていくだろう?
どちらも正しい。
★レイモンドは一生涯、施設や病院の中にいて、介護人などの世話が
必須。他人の庇護と助けを借りずには生きていけない。
遺産配分に我慢ならないチャーリーは施設からレイモンドを強引に
連れ出してロサンゼルスに戻ろうとする。
しかし飛行機には決して乗らない。
高速道路は拒否する。
規則的生活を変えない。
四苦八苦するチャーリーだが、次第にレイモンドの過去に触れていく。
バスタブに湯を張ったとき。
レイモンドは発作を起こし手が付けられなくなる。
チャーリーが赤ん坊の頃、風呂場で火傷を負わせた過去。
その恐ろしい記憶。
それが原因でレイモンドは病院施設に入ったのだった。
そして「レインマンの歌」
チャーリーにも確かに記憶にあった。
兄が歌ってくれたのだ。
僕の親友はレインマン。
レインマンはレイモンドを縮めた言葉でもある。
レインマンは親友のこと。
チャーリーはレインマン。
チャーリーは親友なのだ。
次第に心が通うようになるレイモンドとチャーリー。
チャーリーはレイモンドが愛おしくなって行く。
ロードムービーです。
高速を降りて砂埃の舞う一般道。
飛行機で3時間の距離を一週間かけてロサンゼルスに辿り着く。
チャーリーはレイモンドの特殊な才能に気付いて、
途中ラスベガスに寄り、カードゲームで大儲けをします。
レイモンドは4桁の数字を記憶する能力を利用したのです。
一人で突っ張って会社を切り盛りする若き経営者のチャーリー。
病院で規則正しくTV番組を楽しみ、食事を楽しみ数字を記憶する。
データー記憶装置のようなレイモンド。
兄と弟の絆を取り戻す映画であると共に、
チャーリーが人との愛を信じるに足ると思うに至る映画でした。
チャーリーの成長を描いた映画。
兄弟の絆・・・
血の繋がりとは、常識を超えた不思議な力ですね。
琥珀糖さん、コメントありがとうございます。ビックリ箱みたいなものを見せてくれるからエンドロールもはずせませんね。
「レイモンド」兄ちゃんだから「レインマン」なのかー!琥珀糖さんのレビューで気づきました!小さい子は独自の愛称を作って言ってくれますね!私も叔母に姪も私にそれぞれ独自に命名して今でも使ってます。
琥珀糖さんへ
こちらの方こそ、琥珀糖さんからは以前から「フォロー」頂いておりまして、本当にありがとうございます。
これからも琥珀糖さんの御意見を楽しみにいたしておりますので、“映画.com”でのお付き合いの程、今後とも宜しくお願いいたします。