リリイ・シュシュのすべてのレビュー・感想・評価
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一生に一度の映画体験
岩井俊二監督を知ろうと思い、軽い気持ちで見ましたが、とんでもないものを見てしまいました。
結論から言うと、素晴らしいという言葉では収まらないほど素晴らしくて、映画なんだけれど、映画じゃない。なんとも言えず、うまく表現できないモヤモヤが漂うような感じで、普通の作品とはだいぶ異質な作品でした。
今までこんな映画体験をしたことはなかったし、今後も二度とこんな思いになる映画はないと思います。
主演の市原隼人さんはじめ、びっくりするようなキャストで、皆さんとても若い。市原さん可愛かった笑
忍成修吾さんの原点のようにも感じました。
星野凄かった。怖かった。
独特のカットの仕方や、展開が早く、次々に新たな登場人物が登場するためかたくさんの短編のオムニバス映画を観ているようです(オムニバス映画観たことないけど…)。
西表島への旅行のシーンをホームビデオ風に撮ったり、久野へのレイプシーンを荒々しく切り取るところに好感が持てました。
とにかく全編通して、映像が綺麗で、音楽もリリイの音楽以外にクラシック音楽から島唄まで多様な音楽がそのシーンの状況をうまく暗示していたと思います。
リリイ・シュシュを軸にして思春期の彼ら彼女らの美しさ、儚さみたいなものが現れていて、観ているのが辛いところもありましたが、また、観たいと思いました。中毒性がありそうです。
ただ、かなり難しいので、私にはエーテルはわかりませんでした。
いつか、分かれるようになりたいです。
中学時代の狭い世界を思い出させる作品
掲示板なつかし
トラウマになった作品
観たのは1度きりです。たしか中学生の頃でした。一度観て、完全にトラウマになった作品です。この作品が嫌いという人の気持ちはとても分かります。ワタシも嫌いです。でも二十年近く経っても時々思い出す。それだけのインパクトがある作品です。ジャンルや悪質性は違えど「Funny Games(1997:オーストリア)」のトラウマ感に似ているかも。。。
「子供ゆえの想像力の限界」を感じた作品でした。彼らの社会、何をすればどう社会が動くか、誰が傷つくか、自分の行いによる影響における想像力の及ばなさ(彼らなりに彼らの知りうる社会の中で苦しみ、事情を抱え、考え、想像し、でも目の前の感情に負け)、を暴力的に描いていると感じました。最後、彼の行為が暴かれるのは時間の問題で、やはり中学生くらいの少年の限界、を描いていたかなと。
観てもトラウマになるだけだし、あえてお勧めはしない、かなぁ、、、
あと関係ないけど、リリィ・シュシュの音楽も超暗い(大好きだけど)。数年後、「彗星は見たこともないけれど」と踊りながら歌うsalyu(リリィ・シュシュ)のMVをみて、なんとなく救われた記憶があります。
感情移入型なので観ていてただつらかった
蒼井優はやっぱりすごい。 なかなか入り込みづらい映画。監督作品の中...
蒼井優はやっぱりすごい。
なかなか入り込みづらい映画。監督作品の中では異質な感じがする。
リアルさを出す為か全体的に長い。舞台かえてまで沖縄やる必要あったのかとも思う。曲がとても素晴らしいことだけがこの映画の救い。
長くても最後まで集中できた。しかし…
古い映画だと感じるけれど、古い感じはしないし、格好良さも感じるので、長く残っていく作品なんだろうなーと思った。
ここから飛躍していった役者は少なくないとも思ったし、そういった面からも大きな影響力を持った映画だったんだなと感じた。
短絡的な暴力や性、そして軽い生と死の表現には非常に抵抗を感じたけれど、あくまでファッションだと思えば結構楽しめるのかもしれない。実際、長くて粗い映像ながらも最後まで集中して見ていた。
ドキュメンタリータッチでナチュラル感を出そうという意図は感じたけれど、かえって違和感を覚えたし、人と人との関係性が非常によそよそしいものに見えてしまった。まぁ現代における人間関係なんてそんなものかなとも思えるわけで、そういった意味では時代をうまく反映させた作品なのかもしれない。
どうしても好きになれない映画だけど、何かしらのメルクマールになるような作品だと認めざるを得ない。
動くカメラとダッチアングル
あとからじわじわくる
二度と戻りたくない「あの頃」の空気
「学生時代のトラウマ」と「ザ・岩井俊二ワールド」を、煮込んで煮込んで濃厚なカプセルにしたような映画だった。
学生時代にクラスメイトが自殺したことも、レイプされたことも、援助交際したことも、万引きして捕まったことも、そこまで露骨にいじめられたこともないけど、この鬱屈した空気は知ってる。
二度と戻りたくない、あの空気。
精神的に未熟で傷つきやすい子どもたち数十人を無造作にひとつの箱に閉じ込め、そこを「世界のすべて」にしてしまうことで生じる歪み。
虐げる者、虐げられる者。
虚勢を張るか、空気になるか、ひたすら耐えるか、飛び降りるか。
人生が障害物競走だとすると、中学・高校時代には人生の中でも最も強い障害が立ちはだかっていると思う。
しかも、その頃の私たちは、まだ上手に走る方法を知らない。
映画を見終わって「もうあの頃には戻らなくていいんだ」と心底ホッとした。
「あの頃」をなんとか切り抜けた自分を抱きしめてやりたい。
…という映画の内容とは別に、市原隼人、蒼井優、高橋一生、勝地涼などの若い頃がたくさん見られて楽しい。
主人公の母親は松田美由紀だと思ったら、フジテレビアナウンサーの阿部知代だった。
あやしいおじさんが大沢たかおに似てるな―と思ったら大沢たかおだった。
とにかく重い
中学生の微妙な感情は大人にはわからない。 これが大人になる過程だな...
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