リバイアサンのレビュー・感想・評価
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これ絶対…地球滅亡
数十年前に観た時も思ったんだが、
成長した怪物を倒しても、めでたし めでたしとはならんでしょうよ。
元々は沈没船の船内に残されていたスキットルのウォッカに封入されていた
「何か」が、飲んだ人間を取り込んで成長する。
そんな凄まじい生命力があるクリーチャーが、バラバラになったら終りとは思えない。
断片でも残ってたらアウトなのでは、と。
それに舞台装置も、天井に透明なトイがあったり、床下が水路だったり。
今回見返すと、やはりアラが目立つ。
減圧時間の短さ、深海の居住区画が圧壊する場面での 原因の不自然さ、
圧壊するまで何分も余裕があるのもおかしい。
ジンメンのように取り込まれた人間の顔が生きているというのも滑稽。
そして、やはりこの化け物の出処がスキットルというのがおかしい。
(元々、どういう意図で誤飲しやすい状態にして保管したのか?)
気持ち悪さが良い
「ロボコップ」のピーター・ウェラー主演の海洋モンスター・パニック。本作が公開された1989年というのは、海洋パニック作品が多く輩出された年であり、本作とジェームズ・キャメロン監督の「アビス」、人為的被害の方が目立つ「ザ・デプス」の三作品が御三家という扱いになっている。予算的に見ても「アビス」が注目されるのは分かるが、本作はそれに比べてB級感が漂う隠れた名作である。内容は深海を舞台とした「エイリアン」と「遊星からの物体X」といったところだろうか。それ以上に分かりやすい説明は無いだろう。時折訪れるショッキングな変容シーンは本当に「遊星からの物体X」を思い起こさせるものであった。今改めて鑑賞すると怪物のハリボテ感はあるが、古き良き80年代最後のパニック映画としては良作だと思う。体から、取り込んだ人の顔や腕が出ている強烈なビジュアルの怪物のデザインにはチープさは無く、実在する「ワニトカゲギス」科の深海魚そのものの容姿等は製作スタッフのこだわりと苦労が伺える。
また、「リバイアサン」は怪物の名前ではなく、海底に沈んだソ連の船の名称であり、ここで発見したあるものが事の発端となる。きちんとした原因については終盤で描かれているが、その発生要因が船から見つけた酒というまるでB級ゾンビ映画の様な描かれ方だが、突然ドカンと完成形の怪物に襲われるのではなく、内から順番に数を増やしていき、ゆっくりと近づいてくる描写は中々緊迫感があって良い。本編も短いため、サクッと見れるモンスター・パニックの良作だ。近年様々な取り組みをして集客へ繋げようとする最新作に少し疲れたときに80年代のド直球ストレートの作品で癒やされるのも有りだと思う。
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