リバー・ランズ・スルー・イットのレビュー・感想・評価
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モンタナの自然の素晴らしさと家族愛を描く
フライフィッシングは経験ありませんが、渓流釣りの経験はあるので、映画の主役の一つがフライなので楽しめました。 渓流を中心とした周囲の自然が圧巻でした。そのような自然環境の中で、牧師を父に持つ家族の兄弟の成長が釣りとともに描かれてゆきます。個々の台詞に味わいがあって、年長者にも納得できます。演技陣も不満ありませんでした。大人の鑑賞に耐える映画です。渓流釣りが好きな方は必見です。
平凡な人物すぎて退屈
総合:55点
ストーリー: 50
キャスト: 70
演出: 65
ビジュアル: 75
音楽: 65
美しい自然の中で育ち、その中で生きた兄と弟の話。清らかな川の流れる大自然の中で育ち自由奔放に生き死んでいった弟。彼が死んだ後でも変わらず流れる川は、兄にとってはいいことばかりではなく様々な感情が交差する場所でもある。それでもかけがえのない思い出である。
ブラッド・ピットは正義感や行動力もあったりして少し人を引き付ける不思議な魅力というかカリスマがあるが、博打がやめられなかったり人と揉め事を起こしたりする社会性を欠いた困ったちゃんである。そうかといって自分の思うまま自由を謳歌できるほどの圧倒的な能力や権力があるわけではない。このような破滅型の弟が幸せになどなれるはずがなく、結局彼はその片田舎で周囲の壁を乗り越える力もないまま生きていき、そのため彼の周りは常に不安定で危険がつきまとう。どこの学校にもこのようなやつが学年に一人や二人はいるものだ。
しかし社会人としては成功している兄にはそんな自分にはないものを持つ弟に愛憎両方の思いがあり、それがいつまでも彼の心の中にさまよい続ける。
とはいうものの、このようなどこにでもいる平凡な困ったちゃんな弟と兄の複雑な思いを描いただけの映画だったら退屈で困ったもんだぞと思ったら、結局最後までそうでした。ブラッド・ピットは多少存在感はありましたし、彼に対する家族のちょっとだけ複雑な思いもわかりました。自然も思い出も美しかった。でも最後まで退屈な映画でした。
そして田舎の兄弟は違う道を歩む
厳格な牧師に育てられた兄弟。 そのそれぞれの人生の選択と歩み。 それをアメリカの片田舎の風景をバックに描く作品。 モンタナの田舎の風景はほっと安心できる。 自分に弟や兄がいる人は理解ができるかもしれません。 ハッピーエンドではないのだけど、都会にいついて 自分の故郷を省みていない自分にはつらい気持ちになる。 ああ、田舎に帰ろう。
変わり続ける人生の流れ、何も変わらない川の流れ
もしかするとこれと同じような境遇の家庭がどこかに存在しているかもしれない。 ありがちな家庭の形だ。 多数派の人々、いわゆる"普通の人々"に映画として焦点を当てるのは難しい。 なぜなら、ドラマ性が足りないからだ。 しかし、この作品やレッドフォードの処女作は評価が高い。 どうしてか? 映画は多くの人が観てこそ成り立つものだ、共感や感情移入しやすいからだろう。 実際、多くの人がこの兄弟と自分を重ねてみたはずだ。 そして、ノーマンによって語られる"人生観"も説得力がある。 確かに、壮大な大自然のカットや変わり続ける人生の流れと何も変わらない川の流れとの対比などは見物だが、"映画"として判断すると少々語り過ぎているように思う。 映画にとって台詞と言うのは深い意味を持つ。 言葉は物事の解釈を1つに決めてしまう力がある。 映画は映像が物語を前に進める。 だからこそ、"映像"が語るべきだ。
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