「笑える、楽しい西部劇ここに極まれり。」リオ・ブラボー Mr.C.B.2さんの映画レビュー(感想・評価)
笑える、楽しい西部劇ここに極まれり。
「続・夕陽のガンマン」のレビューに書いたとおり、昔は配給会社がプリントを貸出していたので名画座から要望があればロードショー終了後も何回も劇場で観るチャンスがあった。だから「リオ・ブラボー」も名画座で何度も観た。TVでも何度も観た。劇場で観るのは約50年振りである。
4月24日(水)
来週から公開される「悪は存在しない」濱口竜介監督のフェイバリット作品という事で1週間限定公開の「リオ・ブラボー」を文化村ル・シネマ渋谷宮下で。
忘れていたけど、アンジー・ディキンソンがジョン・ウェインに惚れるきっかけのジョンの優しさだったり、ダイナマイトがそこにある伏線だったり、固辞していたリッキー・ネルソンがシェリフになる理由だとか、2年前のディーン・マーチンの銃や衣料をジョン・ウェインがホテルに取っておいたことや殺された相手の用心棒たちの棺桶と埋葬料が1人100ドルの本人の報酬で賄われるなど、ちゃんと脚本に織り込まれていた。
ビクトル・エリセの「瞳をとじて」でも引用された「ライフルと愛馬」を合唱するシーンの楽しさや「皆殺しの歌」を効果的に使ったディミトリ・ティオムキンの音楽も素晴らしい。
「続 夕陽のガンマン」とはまた違う、笑える、楽しい西部劇ここに極まれり。
いやー、映画って良いもんですね。
余談
「続夕陽のガンマン」でクリント・イーストウッドのホルスターが同じ(ローハイドで使っていたもの)と書いたが、ジョン・ウェインのベルトのバックルもハワード・ホークス監督の「赤い河」のダンソン牧場のマークのデザインものを多くの西部劇で着用している。
本作の字幕は高瀬鎮夫版でした。
『瞳をとじて』へのコメントありがとうございます!(あえてお返事はこちらでw)僕もこういう「面白い」ことが第一義のウェスタンは大好きです。ドル三部作は僕にとってそれこそ人生の聖典のようなものですし、『ベラクルス』なんかも結構大好き。あとウェスタンではないですがペキンパーの『ケーブル・ホーグのバラード』をこよなく愛しています。
「死刑台のメロディー」にコメントありがとうございます。初めて見ました。とてもショックでした。そしてジョーン・バエズの凄さ、全く知らなくて私は呆然とするばかりでした。その頃まだ、子どもだったのが残念、半分はその後色々勉強というか知って日本のあの世代に怒りも覚えました。とにかく冤罪は有り得ないです
見てない映画がまだ山ほどあるんだなあ・・・