「神や仏も泣いているのだ。」乱 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
神や仏も泣いているのだ。
NAGOYA CINEMA Week 2024でこの日一度だけの上映。たまたま休みと重なったから鑑賞。
カラーになってからの黒澤作品は、なんていうか色がうるさくて、好きじゃなかった。七人の侍や蜘蛛巣城、用心棒、、、何度も何度も観たけど影武者、乱は公開以来観ていなかった。
やっぱり黒澤映画は面白いや。観るたびに発見がありますね。
キャストがオーディションで選んだ影武者より、断然良い。
二郎も三郎も亡くなって、丹後は夕陽評論家になっちゃったな。
野村萬斎だったんだ。
仲代さんは偉大な俳優だけど、あの舞台のメイクと舞台の演技はちょっと受け入れられない人はダメだろうな。
哀しい場面には明るい音楽がより哀しさを際立たせるって言ってたのは、黒澤さん本人なのに、哀しい物語に哀しい俳優、哀しい音楽。
主役が三船敏郎さんで、音楽が佐藤勝さんだったらどんなにか面白かったろうに。(三船さんは、映画スター、アクションスターだもんね)
黒澤明の神視線。
神や仏は戦争という人間の愚かな行いに泣いているのだ。
今こそリバイバル拡大公開して多くの人に観てもらうべき作品だと思う。
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