劇場公開日 2008年11月29日

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羅生門のレビュー・感想・評価

全103件中、1~20件目を表示

4.0語りの騙り

2024年4月19日
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鑑賞方法:その他

黒澤明監督作品。傑作です。

本作では、登場人物の虚栄心によって、殺人の事実が歪曲され、それが映画的手法によって同じ強度で映像化されているのが面白い。またそのことを通して人間の愚かさが描かれており、娯楽性のみならず人間性とは何かを深く問いているのである。

また羅生門のセット、光と影のコントラスト、雨と汗の演出も素晴らしい。この素晴らしさについては、多くの研究の蓄積があると思うので、今後も探求をしていきたい。

人間とは、殺害されて幽霊になっても、自らの見栄のために事実を歪曲してしまう愚かな生き物である。しかし黒澤明監督が映画に翻案するにあたって、追加したラストのシーンでは、人間性の可能性が描かれている。自らの愚かさに光をあて、子どもを抱きかかえること。そして雨上がりの門をくぐること。監督が信じた人間性を私も信じてみようと思う。

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まぬままおま

4.0いろんな点で想像していたのと違ってた

2021年3月27日
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鑑賞方法:映画館
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momokichi

4.0世界に知らしめた光と影の映像美、鬼気迫る名演

2020年6月23日
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鑑賞方法:VOD
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和田隆

5.0なぜ人は事実を歪めるのか?

2025年5月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

黒澤明の代表作にして、戦後日本映画を世界に知らしめた金字塔。『羅生門』は、ある殺人事件の真相をめぐって、関係者それぞれの証言が食い違うという構成で描かれていく。

登場人物は皆、自分の語る「真実」の中で、自分に都合のよい姿を演じている。多襄丸の誇張された武勇、女の誇りと絶望、夫の自殺という逃避。それぞれの証言は、自分自身への欺瞞に満ちている。さらに極めつけは、傍観者であるはずの木こり(志村喬)までもが、自分を正当化するために嘘をついていたという事実。映画を見ているだけのはずの観客自身にも「本当に自分を偽らずに生きているか?」という問いを突きつける。

宮川一夫によるカメラワーク(とくにヤブの中を走る映像や、木漏れ日を用いた光と影の表現)は、人間の“虚”と“実”を見事に視覚化している。過剰になりかねない音楽演出も含め、撮り方・演技・音響が見事なまでに調和しており、「見せる黒澤」「語る黒澤」の両面が最大限に発揮された作品となっている。

三船敏郎は表情と肉体だけで荒々しい多襄丸の情念を描ききり、京マチ子はあどけなさ、色気、気の強さという女性の複雑さを見事に体現している。

そして最後、羅生門の廃墟に赤ん坊を置き去りにしようとする木こりが、良心を取り戻すようにして子どもを抱き上げる。嵐に閉じ込められ、荒廃した羅生門。雨はやみ、雲の切れ間から、わずかに希望の光が差し込む。

登場人物全員の気持ちを見ている観客全員が理解できてしまうというのが本作の怖さであり偉大さだと思います。

NHK BS4Kで鑑賞 (2008年に修復されたデジタル完全版)
95点

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neonrg

1.0面白く無い

2025年5月6日
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鑑賞方法:VOD

昔、レンタルで(影武者)(乱)を見た時は凄えなぁと思ったけど・・・・
これは、単純に面白く無い。
演出云々では色々と語るべき部分は有るんだろうけど、話として面白くなかったわ。
他の作家の作品もだけど、小説が良くっても映画化した時に面白いとは限らないんだなぁ。

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背中にエンジン

4.5人間の弱さを抉る名作

2025年4月15日
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鑑賞方法:映画館

今年7月に閉館となる丸の内東映で、『昭和100年映画祭 あの感動をもう一度』と題する名作リバイバル特集を開催していますが、日本映画の名作中の名作である黒澤明監督の「羅生門」を上映していたので、観に行って来ました。以前配信で一度観ているのですが、やはり劇場で観るのは全く趣を異にしており、非常に感激しました。

本作については今さら語るのが憚られるほどに有名ですが、半壊した羅生門の不気味な佇まいをはじめ、三船敏郎や志村喬などの黒澤作品常連俳優たちの演技、芥川龍之介の原作小説の題名の通り真相は”藪の中”となるストーリーの妙味などなど、どれをとっても印象に残る作品であることを再確認しました。

中でも印象的だったのは、三船敏郎扮する盗賊・多襄丸と、森雅之扮する武士・金沢武弘の切り合い。三船と言えば堂々とした殺陣やリーダーシップなど、カッコいい侍像の象徴のような存在です。本作でも最初のうちは豪放磊落な雰囲気を醸し出していたのに、いざ金沢武弘と斬り合いになると、その剣先はブレブレで腰は引けている姿は情けない限り。その落差がなんとも言えないものでした。そして各登場人物が、外面と内面のギャップを隠すために吐いた嘘が積み重なり、何が真相なんだか分からなくなるところが、何か現実の生活においてもあるように思えて怖くなりました。

そんな訳で、本作の評価は★4.6とします。

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鶏

3.5難しい作品だったなぁ

2025年4月14日
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難しい

黒澤作品は何本かテレビで観ていたので、拒絶反応はなかったけれど、本作品は難しい。
海外での評価が高かったらしいけれど、「どこが?」「何が?」って感じだった。
芥川龍之介の「羅生門」を再読した上で、もう一度観たいと思う。

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ちゃ坊主

4.5さっぱり分からない不思議な話のこと

2025年4月6日
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鑑賞方法:VOD

 本編88分で短めです。
 内容の面白さは、原作を知っているかどうかは関係ないと あらためて思いました。

 今作の原作は『薮の中』(芥川龍之介の小説)ですが、『今昔物語集』に収録されている「羅城門登上層見死人盗人語」をミックスし脚色して映画化されたそうです。

 『今昔物語集』を芥川龍之介が小説にした「羅生門」は、ドイツの昔話をグリム兄弟が小説にした『グリム童話集』のようなポジションです。
 黒澤明監督によって映像化された今作は、『グリム童話集』に収録されている「白雪姫」を映像化したディズニーのようなポジションになるわけです。
 もとを辿って 正確さを求めるとなると、原作って どれのことでしょうか?と なります。

 三船敏郎さんが扮する多襄丸と真砂(京マチ子)のシチュエーションが 語り部が変わると異なります。どのエピソードが本当かどうか 或いは全員 大小関わらず嘘の証言をしているかも知れず、その答えは 曖昧なまま終わります。
 鑑賞後に知的な刺激がありました。

 ラスト、杣売り(志村喬)の台詞で、1人増えると 7人の子どもを育てることになる旨の 会話があります。杣売りは、木こりです。そして、彼の姿格好は 7人のこびと そのものです。白雪姫を連想したので、このようなレビューに なりました。

 キャメラウォーク(カメラワーク)が秀逸で センスが良く、俳優も上手いので 没入できました。

 私を含めて日本人は、ワークとウォークを逆に表記したり発音している らしいですが、日本では義務である英語も 歴史同様 さっぱり分からない と思う今日この頃です。

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どん・Giovanni

5.0やはり名作

2025年3月17日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

10代の頃、TVで最後の方を観ましたが何か意味が分からない映画でした。上田吉二郎の下人が志村喬の杣(そま)売りの男を罵る場面が印象に残っております「なんだ、お前もいっしょじゃないか!ははは(笑)」まぁ楽しくない映画なんだな・・・しかし、この映画は海外で高く評価されベネチア映画祭で金獅子賞をいただいたそうです。やっぱり難しい映画は欧米のインテリに受けるんだなと勝手に解釈してました。

今回はじめて映画館で、この映画を観て想像以上に面白かったです。大まかなストーリーは忘れてしまったのですが、雨宿りで杣売りと旅法師が奉行所での回想シーンで始まり山中で起きた武士の殺害事件に関わった目撃者や関係者の証言がフラッシュバックで何パターンも再現されるのです。証言が皆食い違っており真実は藪の中(原作:芥川龍之介)後に羅生門スタイルと呼ばれベルトルッチのデビュー作「殺し」や近年ではジュスティーヌ・トリエの「落下の解剖学」が、これを踏まえております。

役者陣もなんかギラギラして凄い。京マチ子は街にでも歩いていそうな今でも通用する美しさ。三船敏朗の多襄丸は観るまで荒々しいイメージがありましたが、それだけでなく男前で繊細な演技で幅広い役者さんですね。志村喬の杣売りは山道を歩くシーンが印象に残りました。これから杣売りに行くよ〜という感じが出てます。「七人の侍」でエキストラ役だった仲代達矢がお侍役で歩くシーン(画面の端っこなのに)何度もNGを出されたエピソードを知っているだけに志村喬は何度も歩く練習したのだろうと憶測してしまいます。森雅之の金沢武弘もクールですね。金沢と多襄丸が最後取っ組み合いになるのは凄い!シン仮面ライダーの池松壮亮と森山未來の激闘みたいな。一番びっくりしたのは旅法師を千秋実が演じていたのは最後まで分かりませんでした。

撮影は宮川一夫・・・光と影を生かした映像で、木陰が印象的な山中の屋外ロケ、あと奉行所場面の雲の流れ、羅生門での大雨が演技に一役買ってます。ウェルズ「市民ケーン」、ドライヤー「裁かれるジャンヌ」、ベルイマン「野いちご」、フェリーニ「8 1/2」、フラー「裸のキッス」など白黒映画のベスト(他にもいろいろありますが)に入る素晴らしい映像でした。映画館で観れてよかったです。

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naoki

5.0世界にクロサワの名を知らしめた、超テクニカルな傑作ドラマ

2025年2月2日
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鑑賞方法:DVD/BD

監督脚本、黒澤明。
芥川龍之介の『羅生門』……ではなく『藪の中』を映画化したもの。

【ストーリー】
しのつく雨の京都。
朽ちた山門に、男が三人雨やどりをしている。
一人は僧、一人は杣(炭)売り、一人は下人。
雨にけぶるはるか前方をながめ、やがて僧と杣売りが、検非違使に呼ばれて証言させられた、奇妙な事件について語りはじめる。
金沢という武家の死体を、杣売りが発見した。
斬殺されたものであった。
三日が経ち、金沢を殺したとする盗賊の多襄丸と、金沢に帯同していたはずの妻・真砂がそれぞれとらえられた。
死体の状況に疑いがあり、死んだ金沢のかわりに、口寄せのできる巫女を呼んだ。
検非違使は白洲にそれぞれを引きたて、証言させる。

初めて見たとき、腰を抜かすほど驚きました。
いや本当に。
大げさじゃなく。
事前にウィキペディア読んで話は知っていたのに驚いたんだからすごい。
法廷劇の形をとったミステリなんですが、三人の事件被告が証言するたびに、真相の印象が変わるというその巧みな構成。
初見単純な事件が、証言が重ねられるごと、それらの輪郭を崩すことなく、どんどんと生々しい人間の本質がむき出しにされてゆく不気味さ。
"ラショーモン・エフェクト"なる社会心理学用語まで作られた、有無を言わせぬドラマの説得力。
もう感服ですわ。

堂々とした武士の金沢と、悪当然とした多襄丸の、実際は情けないありさまや、裏切りが表面化するや開きなおる真砂の嗤う鬼面。
クロサワヒロインは大体二種類に大別できるんですが、お公家眉系のヒロインは必ず内面に鬼が潜んでて、心底怖いですな。
豹変の瞬間は毎回ヒャってなります。

初めて見ておどろいて、次の日に見てまたおどろいて、さらにその週末にもう一回見ちゃいました。
毎回ヒャってなりました。
画面は一見地味ですけど、画角を切り取るセンスが抜群で、白黒ながらCMでもなかなかお目にかかれない美しさ。
数ある黒澤作品でも、ベストに上げたいのが、この羅生門。
今さら自分ごときが薦める必要もないんですが、このえげつない人間描写は、どえらいです。

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かせさん

4.0名作ですけどね

2025年1月14日
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黒澤が世界に認められたあまりにも有名な作品なので、色眼鏡をかけずに観られる人は殆どいません。見る前から「これは名作」というのが刷り込まれていますが、冷静に観ると、七人の侍や用心棒、赤ひげ、天国と地獄みたように「文句なしに」面白い作品ではありません。いかにも芸術的、純文学的で評論家受けはするでしょうが、一般的には、つまらなくはないけれど面白いとは言い難い、というの大方の感想でしょう。

何といっても問題点は演技の演出方針です。
三船、京両先輩は演技が大げさすぎて失笑モノです。
志村、千秋両先輩も七人の侍でみられるような余人を以って代えがたいはまり役からほど遠い、素人演技です。はっきり言えば「演技がクサイ」

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越後屋

4.0世界のクロサワここにあり

2024年12月16日
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世界にクロサワを知らしめた1950年の作品。
何と言っても主役3人の演技力・表情が極まっていて
モノクロの映像が美しさを増幅させている。
有名な芥川龍之介の物語で同じ出来事を複数の視点で描く
後に「羅生門効果」と言われる手法で
世界をアッと言わせたもの。
終盤のアクションシーンは凄いの一言で
70年以上経ってもやっぱり凄い映画は凄いですね。

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tom

5.0主演3人の笑いと表情の演技が良い

2024年10月10日
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楽しい

知的

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かちかち映画速報

4.0どうする検非違使。

2024年9月21日
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怖い

知的

とても良かったです。
日にちの見間違いで、椅子に座ってから目的の映画と違うのに気がつきました。
黒澤ファンに怒られそうですが、映像が綺麗で場面展開もスムーズでした。
三船敏郎、京マチ子、上田吉次郎さんが印象的でした。
盗賊と夫婦の3人が、それぞれ自分が気持ちがいい様な供述を展開していて、面白かったです。
最後どの様な、お裁きになったのでしょう。

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のっぽ

4.0映画終活シリーズ

2024年8月26日
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1950年度作品
アカデミー賞最優秀外国語映画賞受賞
ヴェネツィア国際映画祭グランプリ受賞
久しぶりの再鑑賞
ともかく素晴らしい映像美やな

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あきちゃん

3.5近代的人間像

2024年8月16日
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面白いけど、平安時代にしてはどの人も近代的なんだよな。/パルシネマしんこうえんでは『落下の解剖学』と2本立てで、うまいよね。

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ouosou

4.5自分の弱さに開き直るか向き合うか

2024年7月5日
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komasa

4.0いいですね~黒沢さんと志村さんと三船の黄金コンビ

2024年6月16日
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悲しい

怖い

興奮

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みっちょん

5.0濃密な枠構造

2024年4月8日
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怖い

興奮

知的

なんて濃厚な構造と台詞に満ちた88分なんだろう。そして役者達の素晴らしい演技。

殺された侍の妻(京マチ子)が語る背景に流れる、あ、これが「ボレロ」かと感動した。編曲された日本のボレロ。ここにボレロ的リズムが置かれたことで、語り手=京マチ子演じる妻が自分の語りにだんだんと酔いしれ自分を美化していく陶酔感に私も巻き込まれた。最後は「この弱い愚かな私」と来た!

最初と中間と最後は朽ち果てた大雨の羅生門。このシーンは映画「羅生門」の枠にあたるが、その場にいる3名のうち2名はメインの話の中にも目撃者として証言者として足を突っ込んでいる。そして人間不信に頭を抱え絶望している。こんなタイプの枠物語ないような気がする。

数日間のことで羅生門では大雨、林の中は真夏で暑く虫がブンブン飛んでいる。光と影が硬質な映像でとても眩しい。妻を馬に乗せて歩く侍。このときの森雅之は全く魅力がないのに、妻(京マチ子)が盗賊(三船敏郎)に手ごめにされた後に妻を見やる眼差しは冷たく蔑みに満ちていて凄みがある!でもあくまで妻からの視点。一方で、三船敏郎の小動物のような可愛らしさと機敏さとしなやかな身体の動きは最初から光っていた。三船敏郎の瞳は少し薄い茶色がかっている(モノクロだけど私にはそう見えた)。羽虫を払い手でポリポリと体を掻く仕草、キラキラしてよく動く目、女好きだがオモチャを欲しがる子どもに過ぎない。

この3名の話に足を突っ込んでしまった羅生門に居る二人は人間不信に陥るが、第三の男は違う。「本当のことは言えないのが人間だ」「誰も彼もがてめえのことばかり」「羅生門の鬼さえ人間の恐ろしさを怖がって逃げ出した」と悟ったようなことを言う。

でも志村喬演じる男=真実を全部見てなおかつ盗みもした男は、赤ん坊を6人育てている、一人増えようが同じだと、羅生門に捨てられていた赤ん坊を引き取る。この最後に置かれた枠物語が若い坊さん(千秋実)と私達を人間不信から救ってくれる。

音楽、映像、脚本、構成、全てがギラギラきらきらしながら優しさに着地している。映画「羅生門」はこういう話だったのか。自分なりにだけれど映画館で集中して見ることができてよかった。

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talisman

3.5ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、アカデミー賞名誉賞受賞。世界に誇る...

2024年2月2日
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鑑賞方法:映画館

ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、アカデミー賞名誉賞受賞。世界に誇る最も有名な日本映画の一つ。灼熱の太陽を感じさせる木漏れ日のコントラストとしたたる汗、逃げ惑う人物を追うスピード感のあるカメラワーク、地べたを這うようなアングル。黒澤明の実験的手法が、白黒だからこそのコントラストの強い陰影を作り出し、肌の質感、目の瞳孔や虹彩の動きまで見て取れる生々しくも美しい映像に仕上げている。時代劇にラヴェルのボレロ(風な曲)も当時としてはかなり斬新。

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