遊星からの物体Xのレビュー・感想・評価
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CG誕生前の特殊撮影、クリーチャーのデザインと造形は一見の価値あり!
目黒シネマさんが4Kレーザープロジェクターを新規導入。
導入記念(2024年9月15日~10月12日)としてジョン・カーペンター監督作『ザ・フォッグ(The Fog)』(1980)、『遊星からの物体X(The Thing)』(1982)の4Kレストア版を上映、しかも鑑賞ポイントも2倍でお得。
『遊星からの物体X(The Thing)』(1982)
1951年に公開されたハワード・ホークス監督作品のリメイク。
『エイリアン』(1979)の大ヒットを受けての制作と思われますが、こちらも南極観測所の隔離された空間でのソリッド・シチュエーション・ホラー展開は甲乙つけがたいですね。
CG誕生はるか前の特殊撮影、とくにクリーチャーのデザイン、造形、観客の想像を超える動きは『エイリアン』のフェイスハガーのような世間的認知はありませんが、インパクトは十二分、まさに異世界で進化し続ける「物体X」感があり、若きロブ・ボッティンの面目躍如ですね。登場人物も年齢も人種もバラバラな男だらけ、お互い疑心暗鬼の緊張感あるストーリーも良いですね。エンニオ・モリコーネ氏の音楽もマカロニ・ウエスタンのような派手さはありませんが南極大陸の静まり返った空気を見事、表現してましたね。
0217 頭から足が生えてくるシーンはグロさ世界一
1982年公開
血も生きてるんやで、あいつは。
見せたるわ、ほりゃ。
何も起こりまへんな。あんた殺人者やで。
いや、みんな試しましょう(堂々と続ける)
ほりゃ、ヒエー!
エンニオモリコーネの曲に乗って
何故か犬を殺そうとするノルウェー南極越冬隊。
全滅する犬たちを見て唖然とするアメリカ隊。
AEDを押し付ける→陥没する→牙に変わる
→腕を噛む→手首ちぎられる→火炎放射器浴びせる
→燃え盛り首が落ちる→顔が逆さまになる
→頭から足生える→歩き出す
ちょっと待て。こんなシナリオ考えた奴連れてこい!
私が頭の中を覗いてやる。
冒頭に記したシーンでも
押し寄せる緊張感と一瞬気を許した時
正体を現す外星人。
真剣に椅子からずり落ちました。
相当間合いが計算されつくされているね。
さあ残ったのは俺とお前。
どっちが悪者か?
答えを出さないまま映画は終了。
ジョンカーペンター素晴らしい!
80点
SFホラーの中で一番好きな作品。
『遊星からの物体X』鑑賞。
*主演*
カート·ラッセル
*感想*
SFホラー作品の中で、個人的にこの「遊星からの物体X」が一番好きで、今日で3回目の鑑賞です。1回目は、TVで観て、2回目は7年前にアマプラで観て、そしてU-NEXTで3回目を観ましたw
南極基地に現れたヤバイ宇宙生物が次々と隊員たちに襲いかかる話で、クリーチャーがとにかく気持ち悪い!CGなしだから、逆にリアルだったし、シンプルに怖い!
仲間が一人ずつクリーチャーに襲われ、疑心暗鬼になっていく隊員達。。犬のクリーチャーや、蜘蛛のクリーチャーがとにかく不気味で初めて見た時は衝撃的でしたが、改めて見ると、やっぱり凄い技術だなって思いました。
カート·ラッセルが渋くてカッコ良かったが、肝心な時に火炎放射器を放射出来ない所がちょっとイラつきましたw また、仲間がいつクリーチャーに襲われたのか曖昧で、終わり方も、3回目の鑑賞でしたが、やっぱり色々と考えさせられました。
クリーチャーが生々しく、グロくて、恐ろしい映画でしたが、面白かったです!
前日譚である、ファーストコンタクトも観たいと思います。
これ、地上波で流れたんだぜ?しかもゴールデンタイムに
ジョン・カーペンターの最高傑作。
ジョン・W・キャンベルの古典名作SF『影が行く』の二度目の映像化。
【ストーリー】
冬季の南極調査におとずれたアメリカ観測隊。
そこで一頭のハスキー犬を殺そうと銃火器をつかうヘリが現れる。
ヘリが墜落しても、その乗員は犬の殺害を執拗にねらい、アメリカ隊にケガ人が出てしまう。
やむなく隊長のギャリーが乗員を射殺した。
男はノルウェー隊の隊員だった。
調査におとずれると、ノルウェー隊基地は焼失により全滅、隊員たちの死体はいずれも異常な状態で見つかる。
遺体と記録フィルムを回収して調べると、彼らは二千万年前の地層から、明らかに人類のものではない巨大な構造物を発見する。
彼らが殺そうとしていた犬を保護し、ほかの犬たちと同じケージに入れると、その犬が異様な形に変形し、すべての犬を喰らい殺す。
火炎放射器でどうにか焼き殺し、その死体を解剖すると、地球の生命体ではあり得ない組織構造をしていた。
細胞単位で周囲を喰らいつくす、驚異の寄生生物。
その知性をも乗っとり、擬態していつのまにか隊員として仲間の中にも潜んでいたのだ。
コンピュータで試算すると、もしもその生命体が人類にまぎれたならば、約三年で人類は滅亡する。
仲間が次々と喰われ、消えてゆく。
ギャリーは観測基地を周囲から封鎖し、もしも自分たちが全滅しようとも、絶対にここで生命体を殺すと背水の陣で戦いに臨むのだが。
原作は知る人ぞ知るSF作家ジョン・W・キャンベル。
サイエンス・フィクションと呼ばれるジャンル最古の雑誌で、黄金期を支えた「アナログ誌」の編集長もつとめ、その名のSF賞が設立されるほど数多の貢献と大きな影響をのこした作家です。
その、忠実な実写映画化が今作。
1951年の『遊星よりの物体X』のリメイクといわれてますけど、多分ちがうんじゃないかなと。
この映画のSFXがカーペンター史上もっとも怖くて、寄生された生物の顔がパコ—っと割れて中からキバのついた花びらのような口がひろがってガバッと食べにくる、一度見たら忘れられない強烈なデザイン。
あんまりまんまのビジュアルなので、『寄生獣』の元ネタとも言われた当作。
キャメロンが『ターミネーター2』を撮影するときに、リスク回避のために一応寄生獣の映像化権を買い取ったそうです。
当時のマンガはパクリ放題だったし、今海外に翻訳販売するときには問題にならないのだろうかとちょっと心配になりますね。
この映画をはじめて見たのは小学生のころ。
たしか祖母に連れてってもらった3本立ての映画で、ほかは『ユニコ』と『さよならジュピター』だったような……。
それら二作品の印象を根こそぎ吹き飛ばしたこの『遊星からの物体X』。
それはそれは恐ろしい映画ですよ。
ジョン・カーペンターは異能の人
2024年6月1日
映画 #遊星からの物体X (1982年)鑑賞
氷に埋まっていた謎の巨大UFOを発見した南極観測隊のノルウェー基地が全滅し、犬を媒介にアメリカ基地に未知の生命体が侵入し、次々と形態を変えながら隊員たちに襲いかかる
エイリアンのSFXが生理的に気持ち悪いのが売りなんだろうな
人間の本能的な反応の恐怖
見ているだけで、生理的な嫌悪感を抱かせる物体の造形は、やはりお見事としか言いようがない。後の様々な作品に影響を与えて来たことを感じさせ、今のVFXと比較しても、充分に高いクオリティなのはさすが。
「閉鎖空間の中で、誰かが人間以外の生物に乗っ取られていたとしたら」というシチュエーションは、広く考えれば、人間が様々なことをきっかけに、他者に対して疑心暗鬼になるメタファーとしても受け取れる。
生物学者は、「人類を守る」という選択を口にするが、結局描かれているのは、「自分が生きられないなら、みんな道連れにしてやる」という登場人物たちの利己的な姿。
その人間の本能的な反応が、実は一番の恐怖だったりする。
あと、昔の作品を観ると、出てくる小道具などにも余計に目が向く。
40年以上前だと、パソコンのモニターも、あんな感じのドットだったなとか、防寒着も、今ではどんどん機能的に進歩してるけど、あれは重くて寒そうだなとか…。
その中で、飲んでるウィスキーはJ&Bで、ビールはクアーズ。そういえば、「食」っていうのは、ドラマチックな変化が少ないよなぁというのは、ちょっとした発見だった。
これは確かに名作!
最初、宇宙人が出てきた時は気持ち悪いし怖くて、すごい作り込まれてるなと思っていたけど、後半からはその気持ち悪さだけでなく、誰が宇宙人なのか、という緊張感ある演出や脚本、演技になっていき、映像以外の部分も面白かった!
あと音楽が好き!
アナログ特殊メイクホラーの金字塔
今だに色褪せ無い名作中の名作!
特殊メイク博物館のような色んなバリエーションの変化する化け物を見れるし疑心暗鬼になって誰が感染してるかわからないサスペンス要素と感染してるやつを見つける為にみんなを縛って血を検査する場面のジャンプスケアは初見の時に思いっきり飛び上がった記憶ありますね!
あと電気ショックをしようとする場面で腹がいきなりデカい口になって腕を千切る場面もめちゃくちゃビックリしましたね! 今でもこの作品自分の中では今まで見た全作品の中でも上位に入るくらい好きな作品で
この時のカートラッセルのめちゃくちゃ精巧にできてるフィギアが6万で発売されたんですが流石にお高いので断念しましたがめちゃくちゃ欲しいです!
エンディングのヒントは
当サイトのツイッターXで
『「遊星からの物体X」で最後に生き残ったのは… カーペンター監督が口を開く!? 』というのがあってビックリしたのだが。
とうに決着がついているものだと思ったら違うようで。
当方の主観ですが、
眼の光ではなく
吐く息を見れば一目瞭然かと。
ハリウッドからの物体X
◎通信機能が麻痺してしまった南極越冬基地という閉鎖空間‼️
◎誰が人間ではないのか、自分のこともわからない懐疑状態‼️
◎血液検査のシーンの凄まじい緊張感‼️
◎グロテスクなクリーチャーのデザイン‼️
◎巨匠エンニオ・モリコーネの無調をベースとした不気味な音楽‼️
◎明快な結末が見えないラスト‼️
◎カート・ラッセルらキャスト陣の緊迫感のある演技‼️
◎これらをまとめ上げたジョン・カーペンターの演出‼️
◎そして世界一コワい "犬"‼️
クリーチャー造形が素晴らしい
密室モノのホラーとしての純度が高いことは勿論だが
何よりクリーチャーのグロテスクで正体不明の不気味さには衝撃を受けた
いったい何を食ってきたらこんな造形を思いつくのか!"作り物感"はあるが緩急をつけて変化を繰り返し蠢く様子は筆舌に尽くし難い
当時の映画特有の燃やして爆破だ!!!の徹底振りには笑ってしまうところもあり非常に楽しめる
寒い冬に暖かい部屋で観たい映画
SFホラーの名作中の名作
1982年製作の本作は、今からおよそ30年以上前に製作された作品であり、その存在すら知らない人も多い位である。ましてやこれが1952年公開の作品のリメイク版である事なんて影も形も知らないだろう。悲しい限りである。52年のオリジナル版は、映像的な進歩が無い時代であった事などからかなり苦しいものを感じるが、あまり悪い事をしない異星人を人間らがボコボコにするという、当時の時代背景を色濃く反映させた、中々奇天烈な作品だった。それが「ハロウィン」のジョン・カーペンター監督の手にかかるとどうか。今見ても見劣りしない気持ち悪さマックスの特殊効果の数々。頭が勝手にちぎれ、蜘蛛のような足と触角が生えて動き出すという遊び心とも思えるキャラクターは恐怖を通り超えて愛嬌すら感じる程だ。だが、気持ち悪いだけで終わらせず、エイリアンの擬態能力を活かした疑心暗鬼に陥る展開など、動きは少ないながらも緊張感を持続させたままエンドロールまで引っ張ってくれる。その反面、カート・ラッセル含め、厚着で髭を沢山蓄えた男達が多く登場する本作は人物描写にはそれ程尺は使っていないようで、もはやモブキャラの様になってしまっている役者潰しの構成になっている。古臭く感じるのは時代の移り変わりというどうにもならない物のせいだが、ジョン・カーペンター監督作、あるいは製作総指揮等の作品は近年の作品でもどこか懐かしいというか古い印象を受ける気がする。これこそ、生涯にわたってホラー等を取り続けて来た監督ならではの味なのだろうか。20年以上前の作品でよく感じられることなのだが、あまり要らなそうな演出等が本作でも登場する。こちらはもっと観たいシーンがあるのにと感じる時もあるが、80年代特有の雰囲気はやはり格別である。この雰囲気がより観る者を気持ち悪く、怖くさせているのだろう。
SFホラーの名作
録画していたのを鑑賞しました。
最初は学生の頃に映画館で観たのですが、その後も何度かTV放送などで観ていると思います。
40年前のCGのない時代の作品ですが、改めて観るとよくできた映画で、今でも十分に面白い。(もともとは1952年の作品のリメイク)
「エイリアン」と同じようなストーリーですが、グロさはこっちが上かな。首がもげ落ちて脚が生えて歩き出すとか、めっちゃシュールで、ある意味笑えるシーンもあります。
しかし、やっぱり名作は何度観ても面白いですね。
【”凄い特殊造形と、凄い俳優と、凄い音楽があれば凄い映画が出来上がる。他は何もいらない。それは今作によって実証された。映画の基本原理だ。By黒沢清。”今作は、経年劣化しない作品である。】
■1982年の南極。
アメリカ南極観測隊基地に1匹のイヌが逃げ込んできたきた。
そのイヌをノルウェー基地の隊員が執拗に追いかけてきた。
状況を把握するためマクレディ(カート・ラッセル)やコッパー医師(リチャード・ダイサイド)がノルウェー基地に訪れると、そこには無残な死体があちこちに転がっていた・・。
◆感想
・数カ月前に、ジョン・カーペンター監督のレトロスペクティブで、「ザ・フォッグ」「ゼイリブ」「ニューヨーク1997」を鑑賞した。
時代を感じさせぬ、映像及びを大変面白く鑑賞した。
・だが、私はそれらのジョン・カーペンター監督作品群の前の今作を映画館にて、鑑賞していた。
いつものように、夏季連休を、京都で過ごし祇園で呑み過ぎ、二日酔状態で名古屋駅にたった40分で到着。
酔いを醒ますために、名駅近くのシネマスコーレに足を運んだ。
で、私の手元にはこの作品のフライヤーがある。
レビュータイトルはそのフライヤーに記載されていた、黒沢清監督のコメントである。
・今作は、初見時には宇宙から来た、クリーチャーの作りこみの拘りや、クリーチャーが南極隊員に擬態化し、それを見分けるために隊員の血を採り、熱した銅線を付ける事により、誰がクリーチャーに擬態されているかを見極めるマクレディの”選別”シーンが面白かった。
<久方振りに鑑賞したが、面白さは変わらず。
今作はジョン・カーペンター監督が、幼少の頃に衝撃を受けたSFホラーの古典『遊星よりの物体X』をリメイクし、1982年に制作した作品であるが、クリーチャーのグロテスクなビジュアルと共に、隊員同士が疑心暗鬼になって行く様の、スリリングさは秀逸だと思った作品である。>
<2018年8月 シネマスコーレにてデジタル・リマスター版を鑑賞>
<2022年5月18日 別媒体にて再鑑賞>
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