焼け石に水のレビュー・感想・評価
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笑えてポップでドイツで70年代
すごく面白かった。フランツはじめ、登場人物の名前はドイツ。「乾杯!」はドイツ語。お金はドイツのマルク。フランツが口ずさむ歌(ハイネの詩による「ローレライ」)も読む本(Konsalikの『愛は死よりも強い』)もドイツ語。バックに流れる歌もドイツ語、その歌で映画「バビロン」のプッシーの歌を思い出した。キッチンの色、エプロンや赤の使い方が70年代キッチュ。窓の意味、いいなあ。 オゾン監督はどれだけファスビンダーを好きなんだろう。私が映画好きになったのはとても遅い。ファスビンダーでは「マリア・ブラウンの結婚」だけだ。とにかく見て本当によかった。ファスビンダーってこういう芝居も作ってたのかー。そういうファスビンダーを敬愛するオゾン監督の映画も見るようになった、これからも見る! Tropfen auf heisse Steine!
ダンス
私のオゾンデビューは、『8にんの女たち』でした。それから約15年後、スクリーンで『焼け石に水』を鑑賞することになりました。 『8にんの女たち』は、思えば唐突なキテレツダンスが印象的でした。その元が『焼け石に水』とは!そういえば、オゾンの初期作品って確かコミカルだったような?レオポルドの妙な色気に男も女もハマってしまうところとか、カメラがポップなところとか、結構な下ネタをぶっ放す感じが初期アルモドバルを彷彿させました。ファスビンダー に影響を受けた大御所監督アルモドバルとオゾンの作品の雰囲気が似ているのが今となっては意外です。 人は「成熟」と呼ぶのでしょうが、こんなトンがったオゾンもまた観たいですね。アルモドバルも巨匠と呼ばれてから、初心に帰った作品を撮りましたし。笑
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