もののけ姫のレビュー・感想・評価
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そこから私たちはどう生きて来たんだ?
映画館でジブリを観ようキャンペーンで今公開中の「もののけ姫」
やはりこの作品も、映画序盤の
祟り神がアシタカの村を襲うシーンや
乙事主(おっことぬし)が率いる巨大イノシシ軍団、
山場の「でいだらぼっち」の変身シーンなどは
映画館の大画面で観る価値有り過ぎです!!
アシタカが武者たちと戦うシーンでは
首、腕チョンパシーンが衝撃的なので
人によってはちょっと苦手な方もいるとのことですが
もともとあまり小さな子供向けの話ではないので
お子様の年齢を考えて観に行ってくださいね。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
岡田斗司夫さんのYouTube解説によると
「もののけ姫」は「風の谷のナウシカ」で
描ききれなかった部分を
人生最後の作品(当時の宮崎さんの心情)として
作った作品であるとのこと。
確かに「風の谷のナウシカ」を観て一週間後に
「もののけ姫」を観た時にその言葉実感しました。
「ナウシカ」でオームが押し寄せてくるシーン、
巨神兵のビームで多数のオームが吹き飛ばされるシーンなどは
「もののけ」でイノシシ軍団が押し寄せてくるシーン
イノシシ軍団が地雷で吹き飛ばされるされるシーンがほぼ一緒!
それでも新しい技術で作られた「もののけ」のイノシシは
「ナウシカ」のオームよりも臨場感があり
押し寄せ感がさらにリアル。
また、「ナウシカ」で子供のオームを
群れに返すナウシカのセリフや振る舞いと
シシ神の頭を「でいだらぼっち」に返す
アシタカのセリフや振る舞いがほぼ一緒。
どちらも人間と自然のせめぎ合いから
共存の道を探ろうとする主人公のお話で
ジブリも繰り返しそこを描いてきた。
今はグレタ・トゥーンベリさんのごとく
「だからそこから具体的にどうする?」
というところに世の中は進んで来た。
1997年製作のこの作品に感動した私たちは
その答えを考えてきたのだろうか?
そこにズド〜〜と重いものを感じてしまった。
@おすすめ鑑賞方法は?
「23年も経てば観てない人も多いはず
一回は映画館で観ておきましょう」
演出がすごい
鬼アシタカと賢いヤックルのバディが好き
死生観
名作
ナウシカと併せてこの機会観ておいて良かった
いよいよ終わりかなと、
もう一度行ってしまいました。
劇場の大音響はいいですね。
やっぱり、島本須美さんが劇中、緩急付けてくれてます!
生きてりゃ、なんとかなる!
これからも時々、リバイバルしてくれないものかな、、、。
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実は、公開当時は、あまり面白いとは思えなかったんです。
しかし、先日ナウシカを観て、とても良かった。
他の方のコメント観ると、もののけ姫を高評価なので、そんなんだったかな?という感じで、これは観ておこうといってきた次第です。
いやー、もうなんで、刺さらなかったんだろうと思うくらい、よかったです。
なんか、声優さんでない人が、結構声当てて、違和感があったのかもしれません。
しかし、今回は、そうなことも感じないし、動画も本当よく描かれているなあと思いました。さすが興業収入193億円!
最大の気づきは、島本須美さん演じるトキですね。
劇中、ふわっとしたところと、ピシッとするところを演じることができる声優さんで、素晴らしいです。
改めて、出演者皆さんの素晴らしさを感じました。
ナウシカを観た後、もののけ姫観ると、今更ながらその対比が面白いと思いました。本当、観といてよかったです。
大好きな映画に、今頃、ナウシカと併せて追加です!
好きなセリフは、
生きてりゃ何とかなる!
ですね。
忘れちゃいけないのが、久石譲さんですよね。
アシタカとサン、Amazonミュージックで見つけたので、しばらくは、余韻を楽しみます。
その後、千と千尋の神隠しも観たんです。
三本から感じたのは、
やっぱり、
生きてりゃ何とかなる!
どんなに苦境になっても、どこかに助けてくれたり、見守ってくれる人がいる。ってことでした。
ナウシカでいうと、ユパ、ミト、アスベルのお母さん
もののけ姫でいうと、トキさん
千と千尋の神隠しでいうと、りんさん、鎌爺さん
教育以上のもの
2020-24
「黙れ小僧!」と言われたくて。
『もののけ姫』を初めて観たときは、おそらく小学生。
怖い、という印象がなかなか消えず、2回目に観たときはもう大人になってからでした。
特にわんちゃん好きの私にとって、犬が傷ついていくのを見るのがつらかったからだと思います。
そして、ジブリ=トトロ、のほんわかイメージだった小学生の私。
冒頭から人の腕や首も吹っ飛ぶ。生き物が血を流して死んでいく。当時はまだバイオハザードにハマる前ですので、結構な衝撃。
飼っていたわんちゃんがいたので、きゅんと苦しくなったのを覚えています。
大人になってから観てみる。確かにまざまざと生と死に向き合わされる。
でも、見終わってみると、彼らの生き生きとした表情が瞼にこびりついて眩しくて、なんだか元気になれるのです。
自分の信念を曲げずに生きている姿。人生を紡いでいるという感覚。
生きる力をくれる、強い映画だったんだなと気付かされました。
その力が強すぎて、子供心に「怖い」という感情表現だったのかも。
それにしても生「黙れ小僧!」は震えましたよ。
目ギンッギンにしてあのシーンを待ち、マスクの下で口パクしました。たまらん。
とてもよかった
10年くらい前に見返して以来で、劇場公開時以来のスクリーン。コロナのお陰だ。劇場公開時は『ナウシカ』の焼き直しみたいだと思って、ちょっとがっかりした記憶がある。10年前に見た時はすごく感動して、今回は『ナウシカ』の二日後に見て、ナウシカに比べてアシタカのキャラが薄くてあまり魅力を感じなかった。サンも狼少女であんまり応援する気が起こらない。自然と人間の営みの両極端で引き裂かれるアシタカの立場で、宮崎監督も苦しそうで、見ているこっちも自然に肩入れしたいけれども、自分も文明の恩恵を受けているので居心地が悪い。矛盾を矛盾のまま居心地悪く描く。
ヤックルが健気でかわいい。エボシがクシャナと同じく手を汚して重荷を背負うタイプでかっこいい。
クレジットに電通があり、そのお陰でジブリが国民的大ヒットブランドになっていくのかな。大駄作の『ゲド戦記』まで大ヒットさせてしまうので電通はすごい。
どうにかなる、生きてさえいれば
このチャンスにと思って映画館で見てきました〜
ジブリ作品ひとつも映画館で見たことがなくて、ずっと見たい見たいと思ってたのでほんとに嬉しかった
子供の頃からアシタカが大好きで、もののけ姫っていう作品が大好きでした。
当時はたぶん何が起こってるかいまいちわからないまま、なんとなく好きだったんじゃないかなあと思います。
あらためて見てみると、時代背景が綺麗に歴史に沿っていたり、
特になんの説明もない登場人物の裏設定が所々で表現されていたり、
大きなテーマである自然と人間の対立についても大人になってからようやくちゃんと理解できた気がします。
思ったよりセリフも覚えてるとこ多くて思わず声が出そうでした。
何歳になってもそれぞれの歳で感じ方が変わってくる素晴らしすぎる作品だなと思いました。
何度でも失敗して、それでも周りと共に何度でもやり直して生きていこう
ってかっこいいこと思える作品です。
好きすぎて観れなかった映画をとうとう観てしまいました
ジブリ第三夜。
念願のもののけ姫をスクリーンにて。
この世界観こそ、魂に染み入る奥深い物語。
だからこそ、実は今までしっかりと最後まで直視出来ないで居たのです。
封切り当時は、結婚出産子育てと自分自身の生活から世界観がめまぐるしく変わった年だったため、後にDVDレンタルで話題となってから知ることになる。
テレビ画面でちょっと見ただけでも鳥肌ものなので、子供たちは平気で最後まで観てたのに実はついて行けず、一緒見た振りをしながら、毎回途切れ途切れで感動して、いつかきちんと観たいという想いが、かえってあまり観たくない映画となってしまっていた。
だからこそ、今回、初めて銀幕で、一観客として、最初から最後まで、全身全霊で観ることが出来ました。
ナウシカと千と千尋の神隠しときて、この順番でよかった。
とりあえず、わたしの中で宮崎駿が完結。
当時しっかり観たとて、とうてい及ばない知識が多少なりとも追いついての鑑賞でしたが、観応えじゅうぶんどころか、時代考察、歴史考察、自然科学の繊細な表現に対し微塵の妥協もなく、わたしの直感で確信している部分と響命し、震え、涙が出そうになる。
この映画をどう解釈しようと、どこにも正解などなく、みる年齢により受け取り方が違ってよく、子供たちも好きだし、わたしもカミさんも大好きなんだけど、まだこの先の人生で、何度も巡り会う気がする。
この時代に自分もいたのがわかるから。
サンがアシタカを助けて寝ていたのも、山中にある巨石群の洞窟だった。
まだ植林されてない自然林の苔生した湿原や、尾根の岩場。
タタラにデータラボッチにコダマ、シシ神、山の神、山犬、猪、アカシシ、乙事主。
そこに古代の縄文と弥生の壮絶すぎる人間ドラマ。
それがまだ、現代もつづいてる。
そんな、シシ神の居なくなった山に、今わたしは入っていって、その昔の面影をわけもわからずうろうろ彷徨ってる。
シシ神を感じたり、データラボッチやコダマを感じながら。
やっぱり、死んでないんだね、まだ。
生と死を司るシシ神だもの。
よみがえらせるのは、滅ぼした人間がやらなきゃならないんだ。
あの時代に生きてた感覚は、本当は未来なんだ、きっと。
※以下、評価5にした映画史上最高傑作10選+αの発表です
2001年宇宙の旅
惑星ソラリス
ブレードランナー
未来世紀ブラジル
ミツバチのささやき
ブリキの太鼓
時計じかけのオレンジ
裸のランチ
ウンタマギルー
ナウシカ
もののけ姫
ストレンジャー・ザン・パラダイス
バグダッド・カフェ
ドゥ・ザ・ライト・シング
全身で迫力ある"もののけ姫"を味わい感涙
共存する難しさそして大切さ
ジブリ作品リバイバル上映として久しぶりに鑑賞した。
ジブリ作品を全て観てきたわけではないがこの作品は千と千尋と並んでジブリ作品の中で1番お気に入りの作品である。また劇場で観られた事に感謝したい。
この作品を当時劇場で観たのは小学1年生の時。これが不思議なことにあれから20年以上の時が経っても根本の感想は変わらない。もちろん一つ一つのシーンやセリフに重みを感じたり追求する事はあっても、根本の共に生きる難しさそして大切さというのをこの作品では深く胸に響く作品だと僕は捉えて楽しんでいる。
いわばこの作品は子供から大人まで同じような感想を抱きながら楽しめるまさにジブリ作品の中でも傑作ではないかと僕は評価している。
最大の構図としては人間VS森に住む動物や精霊たちなわけだが、この作品内では人間同士も争うシーンがある。
各々がそれぞれのテリトリー内で満足し生活してればよいのだが、人間には欲深さがある。新しい理想を描き、それらを実現できる技術を得ればテリトリーを広げ、時には動物たちが住む森を奪い、時には他所の村を襲い支配しようとする。
これらを止めるには、サン率いる森に住む動物達とその森を襲う人間達が殺し合うしかないと互いに考えるわけだ。
ただ殺し合いに制すればそれでいいのか。それはやはり違うわけだ。制したところで、必ず破れた側には恨みが残り復讐に囚われる。制したものはさらなる支配と暴力でこの先も制する事しかできないわけだ。
そこでアシタカはどうにか共存する事はできないか必死に戦うわけだが結果としてはアシタカの力だけではなしえず、シシガミ様を怒らせ人間をそして動物を、そして大地の一部を奪いゼロにし、残された者でもう一度やり直すチャンスを与えてこの作品は終わるのである。
この終わり方がこの作品の醍醐味であり一番好きなところである。
約2時間互いに戦い続けるわけだが答えは出ずに終わる。それは未来に託されるわけだ。
だからこそシシガミ様はモロの君や乙事主といった長年恨み戦い続けることで生きてきた者の命は休ませ、アシタカやサン、モロの子達といった共存しあえる事を成し遂げる力のある若い世代のもの達を生かしチャンスを与えて終わったんだと思う。
だからこそ愛し合っているアシタカとサンは最後は離れる事を決断したのだがそこは寂しい別れではなく、平和への一歩を踏み出した誇らしい別れだからこそ何度見ても胸に響く。
この作品は決してもののけ姫の世界ではなくまさに現実世界でも同じ事がいくらかあるだろ。
世界を見渡せば、いまだになくならない戦争はもちろんそうだが、一人一人の小さい社会、コミニュティを振り返っても互いに理解し合い共存し合えてる社会ばかりか。決してそうではないと思う。
互いに理解する事は本当に難しい事である。時には反する者が現れそういう者とも共存し合わなくてはいけない。多くの者はそれを我慢する事で共存する道を選ぶが我慢は積もり積もれば争いとなり本当の共存社会を作れたとは言えないことも多々あるだろう。
おそらくこのもののけ姫が製作された時も、そして今もまだまだ共存しあえる社会は成し遂げることができず、これからの課題でもある。
だからこそこの作品を見て、共存する難しさを感じながら同時に共存しあえる大切さ美しさも感じながら諦める事なく挑戦し続ける事が大切なんだとこの作品を観ると毎回思い胸が熱くなる。
名作はいつまでも名作。
劇場で観ると新たな発見が
劇場版で観れて嬉しい!
劇場でこそ映える最高峰のジブリ作品
子供の頃に不可思議でドキドキする物語でも、大人になると観る視点が変わり初動から胸を鷲掴みにされ涙しました
宮崎駿監督の世界、久石譲さん音楽、関わったクリエイターの方々、全て震えるほどの感動を再度頂いた
キャラクター達の個性がより鮮明にインプットし直され、バックボーンも含め考察している自分にも驚き
アシタカはとにかく小柄な体型だが男の中の漢!ジブリの中でも一番好きな男性キャラクターです
そして、勇ましいサンや母性愛のモロ、未来の礎になろうとするエボシ、ナウシカの声優もされていたトキにさえも愛しくて仕方がない
クライマックス、あれは津波
欲を出した人間は愚かな竹箆返しに襲われる
当時は難しい内容だったが今なら分かる
劇場でこそ味わえる臨場感を堪能出来、幸せでした
(ただジブリ作品での声優の選出はいつも私達とのズレを感じさせ、演者の上手い下手が別れてしまうのが惜しい)
世紀末の時代の熱を感じさせる名作
『天気の子』への継承
昨日のナウシカに続いて、今日は『もののけ姫』。
テレビでしか観たことがないという家族を「劇場で観るのと全然違うから」と無理やり連れ出しましたが、大正解。家族揃って(昔、日比谷スカラ座あたりで観たはずの私も含めて)『こんな凄い映画だったんだ』と唸ることになりました。
アクション、スペクタクル感、登場人物一人ひとりの人物的魅力。練り込まれたストーリー、この先の展開について誰もが想像を膨らませたくなるラスト。そして、映画館ならではの大音量で響く、もののけ姫の世界観に完璧にマッチした久石譲さんの音楽。今、もし『完璧な映画』ってどういうの?と聞かれたら、真っ先にこの作品をあげると思います。
(以下、なぜ『天気の子』なのか?
断片的な記憶を寄せ集めた独善的で浅〜い考察です。)
人間世界の豊かさを追求するうちに、自然への崇敬や畏敬の念を失い、身勝手な欲得や利害を優先するようになってしまった人間たち(監督自身も含めて)への失望や憤りみたいなものは、ナウシカを作った頃の世界とも共通する部分だと思いますが、その後に迎えたバブル経済を見て、監督の中ではいよいよその思いがピークに達したのではないでしょうか。
『もののけ姫』には、アニメの仕事を生業としている監督がこれからを生きる子どもたち若者たちに示すことができるとしたら、それは何か? というメッセージも多分に込められているような気がします。
大人たちの作ったこの世界が行き着くところまで行くと、破滅的なことになるかもしれないし、シシ神の森が消えた世界に一度は絶望したサンと同じように、若い世代の人は、もう嫌だっ!こんな世界で生きたくない、と思うかもしれない。たぶん、これからも人間世界の営みや、この世界を動かす仕組みというようなものは簡単には変えられないのは事実です。
それでも。
それでも、生まれたからには、『生きろ。』
ただ嘆いたり、怒りに駆られて自暴自棄になったりすれば、乙事主が言葉を失ったように、知的精神的に退化することになるだけで、タタリ神のように社会の毒になってしまうかもしれない。
サンのように、嫌なものは嫌で無理に合わせる必要はないし、アシタカのように、曇りのない目で今そこにあるものを見つめ、ともに生きるにはどうしたらいいのか。それを考えながら生きていくことはできる。
この映画の公開は1997年。
この映画に感動したはずの大人も子どもも、グローバリズムという新たな価値観に飲み込まれて、(結局は〝欲得〟追求がIT技術も絡めて複雑化、先鋭化しただけのように私には見えるのですが)国も民間も最終目標が〝株主利益を高める〟ことで一致。結果的に森林破壊、温暖化が増進。挙げ句の果てに、人間社会の分断、差別化まで顕著になってしまいました。
自然界からのしっぺ返しとして、近年、豪雨、旱魃などの異常気象が世界中で頻発、森林破壊は未知のウイルスと人間が遭遇する機会も増やすことになりました。
こうして振り返ってみると、2019年の夏に公開された『天気の子』にも宮崎駿監督が22年前に発したメッセージと同じ要素が詰まっていることに気がつきます。
『生きろ。』
自然破壊(異常気象)だけでなく、格差や分断という人間社会の内側の大きな問題まで加わり、さらに生きづらくなってしまいましたが、生まれてきたからには、選択するしかないわけです。
社会から刷り込まれた経済成長至上主義やあらゆるものに〝効率化〟を求める今の常識を疑い、アシタカのように曇りのない目で、世の中を見つめ、皆んなが考えなければいけないのだと思います。
ともに生きていく道はないのか?
全218件中、121~140件目を表示