もののけ姫のレビュー・感想・評価
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好きすぎて観れなかった映画をとうとう観てしまいました
ジブリ第三夜。
念願のもののけ姫をスクリーンにて。
この世界観こそ、魂に染み入る奥深い物語。
だからこそ、実は今までしっかりと最後まで直視出来ないで居たのです。
封切り当時は、結婚出産子育てと自分自身の生活から世界観がめまぐるしく変わった年だったため、後にDVDレンタルで話題となってから知ることになる。
テレビ画面でちょっと見ただけでも鳥肌ものなので、子供たちは平気で最後まで観てたのに実はついて行けず、一緒見た振りをしながら、毎回途切れ途切れで感動して、いつかきちんと観たいという想いが、かえってあまり観たくない映画となってしまっていた。
だからこそ、今回、初めて銀幕で、一観客として、最初から最後まで、全身全霊で観ることが出来ました。
ナウシカと千と千尋の神隠しときて、この順番でよかった。
とりあえず、わたしの中で宮崎駿が完結。
当時しっかり観たとて、とうてい及ばない知識が多少なりとも追いついての鑑賞でしたが、観応えじゅうぶんどころか、時代考察、歴史考察、自然科学の繊細な表現に対し微塵の妥協もなく、わたしの直感で確信している部分と響命し、震え、涙が出そうになる。
この映画をどう解釈しようと、どこにも正解などなく、みる年齢により受け取り方が違ってよく、子供たちも好きだし、わたしもカミさんも大好きなんだけど、まだこの先の人生で、何度も巡り会う気がする。
この時代に自分もいたのがわかるから。
サンがアシタカを助けて寝ていたのも、山中にある巨石群の洞窟だった。
まだ植林されてない自然林の苔生した湿原や、尾根の岩場。
タタラにデータラボッチにコダマ、シシ神、山の神、山犬、猪、アカシシ、乙事主。
そこに古代の縄文と弥生の壮絶すぎる人間ドラマ。
それがまだ、現代もつづいてる。
そんな、シシ神の居なくなった山に、今わたしは入っていって、その昔の面影をわけもわからずうろうろ彷徨ってる。
シシ神を感じたり、データラボッチやコダマを感じながら。
やっぱり、死んでないんだね、まだ。
生と死を司るシシ神だもの。
よみがえらせるのは、滅ぼした人間がやらなきゃならないんだ。
あの時代に生きてた感覚は、本当は未来なんだ、きっと。
※以下、評価5にした映画史上最高傑作10選+αの発表です
2001年宇宙の旅
惑星ソラリス
ブレードランナー
未来世紀ブラジル
ミツバチのささやき
ブリキの太鼓
時計じかけのオレンジ
裸のランチ
ウンタマギルー
ナウシカ
もののけ姫
ストレンジャー・ザン・パラダイス
バグダッド・カフェ
ドゥ・ザ・ライト・シング
全身で迫力ある"もののけ姫"を味わい感涙
共存する難しさそして大切さ
ジブリ作品リバイバル上映として久しぶりに鑑賞した。
ジブリ作品を全て観てきたわけではないがこの作品は千と千尋と並んでジブリ作品の中で1番お気に入りの作品である。また劇場で観られた事に感謝したい。
この作品を当時劇場で観たのは小学1年生の時。これが不思議なことにあれから20年以上の時が経っても根本の感想は変わらない。もちろん一つ一つのシーンやセリフに重みを感じたり追求する事はあっても、根本の共に生きる難しさそして大切さというのをこの作品では深く胸に響く作品だと僕は捉えて楽しんでいる。
いわばこの作品は子供から大人まで同じような感想を抱きながら楽しめるまさにジブリ作品の中でも傑作ではないかと僕は評価している。
最大の構図としては人間VS森に住む動物や精霊たちなわけだが、この作品内では人間同士も争うシーンがある。
各々がそれぞれのテリトリー内で満足し生活してればよいのだが、人間には欲深さがある。新しい理想を描き、それらを実現できる技術を得ればテリトリーを広げ、時には動物たちが住む森を奪い、時には他所の村を襲い支配しようとする。
これらを止めるには、サン率いる森に住む動物達とその森を襲う人間達が殺し合うしかないと互いに考えるわけだ。
ただ殺し合いに制すればそれでいいのか。それはやはり違うわけだ。制したところで、必ず破れた側には恨みが残り復讐に囚われる。制したものはさらなる支配と暴力でこの先も制する事しかできないわけだ。
そこでアシタカはどうにか共存する事はできないか必死に戦うわけだが結果としてはアシタカの力だけではなしえず、シシガミ様を怒らせ人間をそして動物を、そして大地の一部を奪いゼロにし、残された者でもう一度やり直すチャンスを与えてこの作品は終わるのである。
この終わり方がこの作品の醍醐味であり一番好きなところである。
約2時間互いに戦い続けるわけだが答えは出ずに終わる。それは未来に託されるわけだ。
だからこそシシガミ様はモロの君や乙事主といった長年恨み戦い続けることで生きてきた者の命は休ませ、アシタカやサン、モロの子達といった共存しあえる事を成し遂げる力のある若い世代のもの達を生かしチャンスを与えて終わったんだと思う。
だからこそ愛し合っているアシタカとサンは最後は離れる事を決断したのだがそこは寂しい別れではなく、平和への一歩を踏み出した誇らしい別れだからこそ何度見ても胸に響く。
この作品は決してもののけ姫の世界ではなくまさに現実世界でも同じ事がいくらかあるだろ。
世界を見渡せば、いまだになくならない戦争はもちろんそうだが、一人一人の小さい社会、コミニュティを振り返っても互いに理解し合い共存し合えてる社会ばかりか。決してそうではないと思う。
互いに理解する事は本当に難しい事である。時には反する者が現れそういう者とも共存し合わなくてはいけない。多くの者はそれを我慢する事で共存する道を選ぶが我慢は積もり積もれば争いとなり本当の共存社会を作れたとは言えないことも多々あるだろう。
おそらくこのもののけ姫が製作された時も、そして今もまだまだ共存しあえる社会は成し遂げることができず、これからの課題でもある。
だからこそこの作品を見て、共存する難しさを感じながら同時に共存しあえる大切さ美しさも感じながら諦める事なく挑戦し続ける事が大切なんだとこの作品を観ると毎回思い胸が熱くなる。
名作はいつまでも名作。
劇場で観ると新たな発見が
劇場版で観れて嬉しい!
劇場でこそ映える最高峰のジブリ作品
子供の頃に不可思議でドキドキする物語でも、大人になると観る視点が変わり初動から胸を鷲掴みにされ涙しました
宮崎駿監督の世界、久石譲さん音楽、関わったクリエイターの方々、全て震えるほどの感動を再度頂いた
キャラクター達の個性がより鮮明にインプットし直され、バックボーンも含め考察している自分にも驚き
アシタカはとにかく小柄な体型だが男の中の漢!ジブリの中でも一番好きな男性キャラクターです
そして、勇ましいサンや母性愛のモロ、未来の礎になろうとするエボシ、ナウシカの声優もされていたトキにさえも愛しくて仕方がない
クライマックス、あれは津波
欲を出した人間は愚かな竹箆返しに襲われる
当時は難しい内容だったが今なら分かる
劇場でこそ味わえる臨場感を堪能出来、幸せでした
(ただジブリ作品での声優の選出はいつも私達とのズレを感じさせ、演者の上手い下手が別れてしまうのが惜しい)
世紀末の時代の熱を感じさせる名作
『天気の子』への継承
昨日のナウシカに続いて、今日は『もののけ姫』。
テレビでしか観たことがないという家族を「劇場で観るのと全然違うから」と無理やり連れ出しましたが、大正解。家族揃って(昔、日比谷スカラ座あたりで観たはずの私も含めて)『こんな凄い映画だったんだ』と唸ることになりました。
アクション、スペクタクル感、登場人物一人ひとりの人物的魅力。練り込まれたストーリー、この先の展開について誰もが想像を膨らませたくなるラスト。そして、映画館ならではの大音量で響く、もののけ姫の世界観に完璧にマッチした久石譲さんの音楽。今、もし『完璧な映画』ってどういうの?と聞かれたら、真っ先にこの作品をあげると思います。
(以下、なぜ『天気の子』なのか?
断片的な記憶を寄せ集めた独善的で浅〜い考察です。)
人間世界の豊かさを追求するうちに、自然への崇敬や畏敬の念を失い、身勝手な欲得や利害を優先するようになってしまった人間たち(監督自身も含めて)への失望や憤りみたいなものは、ナウシカを作った頃の世界とも共通する部分だと思いますが、その後に迎えたバブル経済を見て、監督の中ではいよいよその思いがピークに達したのではないでしょうか。
『もののけ姫』には、アニメの仕事を生業としている監督がこれからを生きる子どもたち若者たちに示すことができるとしたら、それは何か? というメッセージも多分に込められているような気がします。
大人たちの作ったこの世界が行き着くところまで行くと、破滅的なことになるかもしれないし、シシ神の森が消えた世界に一度は絶望したサンと同じように、若い世代の人は、もう嫌だっ!こんな世界で生きたくない、と思うかもしれない。たぶん、これからも人間世界の営みや、この世界を動かす仕組みというようなものは簡単には変えられないのは事実です。
それでも。
それでも、生まれたからには、『生きろ。』
ただ嘆いたり、怒りに駆られて自暴自棄になったりすれば、乙事主が言葉を失ったように、知的精神的に退化することになるだけで、タタリ神のように社会の毒になってしまうかもしれない。
サンのように、嫌なものは嫌で無理に合わせる必要はないし、アシタカのように、曇りのない目で今そこにあるものを見つめ、ともに生きるにはどうしたらいいのか。それを考えながら生きていくことはできる。
この映画の公開は1997年。
この映画に感動したはずの大人も子どもも、グローバリズムという新たな価値観に飲み込まれて、(結局は〝欲得〟追求がIT技術も絡めて複雑化、先鋭化しただけのように私には見えるのですが)国も民間も最終目標が〝株主利益を高める〟ことで一致。結果的に森林破壊、温暖化が増進。挙げ句の果てに、人間社会の分断、差別化まで顕著になってしまいました。
自然界からのしっぺ返しとして、近年、豪雨、旱魃などの異常気象が世界中で頻発、森林破壊は未知のウイルスと人間が遭遇する機会も増やすことになりました。
こうして振り返ってみると、2019年の夏に公開された『天気の子』にも宮崎駿監督が22年前に発したメッセージと同じ要素が詰まっていることに気がつきます。
『生きろ。』
自然破壊(異常気象)だけでなく、格差や分断という人間社会の内側の大きな問題まで加わり、さらに生きづらくなってしまいましたが、生まれてきたからには、選択するしかないわけです。
社会から刷り込まれた経済成長至上主義やあらゆるものに〝効率化〟を求める今の常識を疑い、アシタカのように曇りのない目で、世の中を見つめ、皆んなが考えなければいけないのだと思います。
ともに生きていく道はないのか?
自然破壊に対する警告
「一生に一度は、映画館でジブリを」のジブリ特集にてスクリーン鑑賞。確かにこのジブリ作品を映画館で観たことはない。言わずと知れた宮崎監督の国民的名作であれこれ語るまでもない。
この作品の意味するものは自然破壊に対する人間社会への警告でしょうか。
2020-105
自然と人間の共生
生きる為の対立
やはり個人的ジブリ最高傑作
6/26からのジブリ作品特別上映もあり
新作と梯子で観賞
その新作より客が入っており
さすがだなぁと思いつつちょっとさみしい気分に
あんまり過去作の感想は書かないが
やっぱり良かったので記念に書いとく
ジブリ作品は一通り見てきて
紅の豚が好きなくらいだけど久しぶりに観ると
ジブリ最高傑作っていうとやっぱこれかなと
各勢力の距離感・根拠・描写が均質で
一番遠方から来たアシタカが調停者であり続ける
構図はホントバランスが良い
人間が神に絶対適わないわけで無い部分て
現代のメタファーだよなぁと今観ると思わされる
特にアシタカがたたら場の未亡人に撃たれるシーンと
石火矢製造シーンが好き
アシタカは全ての憎しみを全部その身に受ける
エボシは女性にも病人にも仕事と生きがいを与える
つまりここにも人々にとっては神がいるという意味
自然を壊すな、神を敬えといった一辺倒な説教臭さがなく
どうやって共存していくんだという投げかけになってる
それぞれの生きる意思と理由と覚悟を描いてるとこが
「フェア」に感じた
それ以降のジブリ作品はそこが感じられない
いやある意味この作品でやり切ってしまったのかもしれない
とても良い映画
いやぁ、面白かったなぁ…(笑)
2時間強、最後まで食い入るように観てしまった…セリフが一部聞き取りにくいのも含めて(笑)
…吹き替えはやはり俳優ではなく、"声"が専門の声優さんにお願いしたい。
テーマは"自然との共生"ということなんでしょうけど、鑑賞中そこに想いが馳せると一気に面白く無くなる(笑)…
…劇中、色んな神様やキャラクターばかりで、覚えるのが大変なんですよねぇ…それぞれの役割とか関係性とか…一瞬頭の中がフリーズしたりして(笑)なので、ストーリー構成とか、もっとシンプルにして欲しかった…。
『コナン』とかもそうなんですが、男の子の冒険譚は、やっぱり面白い。
*観賞後、派手な演出や場面ばかりが印象に残って、キャラクターの印象が意外に薄いなと感じた。なんだかカッコ良さばかりが目立って、人間的な部分の描き方がステレオタイプ過ぎて、面白みが無かったかなと思いました。余計なセンチメンタリズムは必要ない…ということなんでしょうね。
*"宮崎駿ここに極まれり"みたいな作品でした…キキもトトロもハウルもポニョも未だ観たことは無いんですけどね(笑)
『風の谷のナウシカ 』の精神的続編。 天才・宮崎駿ここに極まれり❗️
自然を軽んじる様になった中世日本を舞台に、呪いにより村を追放された青年アシタカが、山犬に育てられた少女サンと出会うことにより神々と人間との戦に巻き込まれていく時代物ファンタジー。
監督/原作/脚本は『となりのトトロ』『魔女の宅急便』の、巨匠・宮崎駿。
山犬の姫サンを演じるのは『3-4x10月』『平成狸合戦ぽんぽこ』の石田ゆり子。
タタラ場の頭領、エボシ御前を演じるのは『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』『夜叉』の、レジェンド女優・田中裕子。
第21回 日本アカデミー賞において、アニメーション作品としては初となる最優秀作品賞を受賞!
20数年前、少年時代に映画館に連れて行ってもらい鑑賞した『もののけ姫』。
満員の会場で立ち見をした記憶が朧げながらある。
この時に受けた衝撃こそが今の自分を形成しているといっても過言ではないかもしれない。
それだけこの映画はすごかった!
今まで自分が観てきた子ども映画とは全く違う、いい知れない何かがこの映画には存在していた。
そして時は流れて2020年。
まさかこの映画が映画館で再上映されることになるとは!これが怪我の功名というものか!
本作を一言で表すならば『風の谷のナウシカ2』。
『ナウシカ 』で描いていたテーマを再構築して再び映像化したといったところでしょうか。
そのため『もののけ姫』と同時期に『風の谷のナウシカ 』も再上映されるのはありがたい!流石ジブリ、わかってらっしゃる。
『もののけ姫』を鑑賞後、連続して『ナウシカ 』も劇場で鑑賞するというフルコースを味わうことが出来ました!
映画版『ナウシカ 』は同名漫画の連載中に作られたもの。
そのため、漫画版『ナウシカ』と映画版『ナウシカ 』はかなーり作品のテイストが違う。
漫画版ナウシカの連載終了は1994年。
『ナウシカ』の完結は映画公開年とは10年も間が開いており、当然ながら原作と映画版を比べると物語の展開からキャラクターの描き方から作品全体に流れる思想から何もかも違う。
本作は制作に3年かかっているらしいので、漫画『ナウシカ』完結直後くらいから作り始めたのだろう。
おそらく宮崎駿は漫画版『ナウシカ』を映画化したかったのではないだろうか。
とはいえ『ナウシカ』はすでに映像化しており、同じキャラクターを使ったアニメは作りたくない。
そこで始まったのがこの『もののけ姫』というアニメの企画だったのではないかと予想しています。
自然を敬うことを忘れ、神々の住う森をただの資源として扱う様になった人間たち。
その人間を率いる女頭領エボシは森の住人からしたら悪魔の様な存在。
しかし、売られている女を見れば片っ端から買い仕事を与え、ハンセン病患者にも分け隔てなく接し、周辺国の大名に屈することのない豊かなコミュニティを築き上げている彼女の姿は、我々人間からすれば非常に優れたリーダーの様に映ります。
神々に対する敬意を忘れ自然を汚す行為の傲慢さ。
しかし、自然を破壊することにより発展してきた人類を完全に否定することも出来ない。
その二律背反的なテーマを、「曇りなき眼」で見つめ描き切った宮崎駿の偉大さよ!
大体、時代劇でも室町時代の地方を描いた作品なんてほとんどないと思うのです。
そんなよくわからない時代・場所を舞台に映画を作ったことがまず凄ぇ。
こんなこと普通の人間にはできない。
宮崎駿以外で出来そうな監督…全く思い当たらない。おそらく今後も出てこないでしょうね。
アニメーションの凄さも日本歴代最高到達点だと思う。
アニメの世界では、犬を動かすのが一番難しいと聞いたことがありますが、これほどまでにリアルな犬の描写が沢山描かれるアニメも他にないかも。
今や馬を走らせることのできるアニメーターも少なくなったと聞いたことがあります。このアニメの様に、生き生きとした動物が沢山登場する作品は今後生まれないのかも知れないですね…。
アシタカかっこよすぎ!
俺の右手が疼くぜ…!的な厨二的な属性を持っていながら、全く痛々しくないのはそのイケメンな顔面と性格のおかげかな。
人間離れした身体能力と、神仏の様に達観したメンタリティは正に漫画版ナウシカを見ているよう。
アニメ界のイケメンNO.1は間違いなくこの人。声もサイコー。
昔はなんとも思わなかったが、改めて観るとサンがめちゃくちゃ可愛いことに気がついた。
素の話し方がかわいい。小刀を貰った時に、女の子っぽくなるところもかわいい。
エボシもジコ坊もゴンザもみんないいキャラクター。
悪役(に見える)の人間もみんな魅力的なのがこの映画の凄いところ。
脚本・キャラ・作画・テーマ・役者、全てにおいて一級品の伝説的な映画。
日本映画界の一つの到達点として、今後も語り継がれることでしょう。
文句なしの満点!
単純な自然賛歌、文明批判ではなく、政治闘争劇だったことが驚き。
公開から23年も経って、まさか劇場で鑑賞する機会に恵まれるなんて。
冒頭のたたり神の動きからして、時代を感じさせない色彩、躍動感で、スタジオジブリのすごさを改めて実感しました。
未見だったので、周囲の感想からこれまでは自然賛歌と文明批判の物語なのかな、とずっとぼんやりした印象を持っていました。ところが実際の物語は自然対人間と言うよりも、「(獣の姿に仮託した)文明化していない人間」対「文明化した人間」の構図が強く打ち出されていて、「ガリア戦記」をガリア人の側から見たような作品だったんだな、という印象を持ちました。
本作で「自然」を体現する存在はシシガミなのですが、人間や動物といった定命の者の存在を、それほど意に介しているようには思えません。さらに生も死の両方を司っていることから、何らかの超越体(神)と言うよりも、自然の摂理そのものの具現化だと言えそうです。このように「自然」、「文明」、「非文明」の三層が本作の基本構造となっており、ここに「文明」にも「非文明」にも属することができないサンやアシタカが入り込んでいる形となっています。
物語の起点はアシタカの受難と旅立ちですが、彼やサンは、物語の大きなうねりとなる人間対獣の争いの中では驚く程無力で、特にサンは獣からも同族とは見なされず、孤高の存在でしかないことがむしろ心打ちました。結末が典型的な「往きて還りし物語」となっていない点も非常に興味深かったです。
コロナ禍での再上映にて
もう大好きです。
初めて観たジブリ映画で自分にとって思い出の
多い作品。子供の頃は
「タタリ神コワっ!w」
「シシガミをやっつけろー!」
とそれはそれで楽しく観させて頂いてました☺️
けど、大人になって観た時の「あれ?こんな映画だったっけ?💦」という驚きと
作品への引き込まれ方が別次元で、いつまでも観れる
本当に素晴らしい作品だと再確認、、、
だけど言葉では上手くまとめれないし
人から「どんな映画?」と聞かれても上手く
答えれないんですよね笑
まぁ僕の表現力の問題ですけど😒😱
誰が好きで誰が嫌い?
悪役は?誰が正しいの?
エボシ様って悪い人?
自然を破壊して人間に罰が下ったの?
そんな自分が思っていた事を、観る度に
払拭され、それ以上に深い物を感じさせてくれる。
そんな映画です♪
本当にオススメです。
絶対に後悔しません。
※初めての方はあらすじを多少詳しく知って
からの方が観やすいと思います。
宮崎監督ブラボー
全207件中、121~140件目を表示