劇場公開日 1997年7月12日

「平和な村で暮らしていたアシタカが、ある日突然タタリ神に襲われ呪われ...」もののけ姫 hatchさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0平和な村で暮らしていたアシタカが、ある日突然タタリ神に襲われ呪われ...

2024年4月4日
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泣ける

知的

難しい

平和な村で暮らしていたアシタカが、ある日突然タタリ神に襲われ呪われてしまう。その呪いを解くため西へと旅立ち、たどり着いたのはエボシが率いるタタラ場という村だった。そこでは森を資源に鉄を造り続けていた。山犬に森で育てられもののけ姫と呼ばれるサンは、そんなエボシや人間たちに対して憎しみを覚えていた。

最初は、森を壊すなんてよくない、エボシ反対!と思うだけだった。しかし、サンもエボシも、生きるために必要な選択をしている。死を恐れ、生きるためにやがて憎しみが生まれる。なぜ争いは起こるのかとメタに考えてしまうかもしれないが、普段自身が体験する苛立ちや、伝わらないもどかしさなどがここに重なり、「相手にも事情があるんだな」という考えになる。私にとって人生のバイブルのような存在だ。

また、映画の意味だけでなく、ひとつの芸術としても本当に美しすぎるなと思う。
私が特に好きなのは、山本二三さんの描くずっしりとした背景、久石譲さんの壮大な音楽。シシ神の森の音のないシーンは、森で収録された無音が流れているらしい。
あの没入感も大好きで、一度見たらしばらくはボーっとしてしまう、あの心地よさをぜひ体感してほしい。

hatch
かせさんさんのコメント
2024年7月31日

二三雲に二三空、山に谷、素晴らしい仕事でした。

かせさん