「ヒッチコックの最高傑作で我が愛する作品」めまい(1958) Kenkuさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒッチコックの最高傑作で我が愛する作品
1958年の作品で、舞台はサンフランシスコ。
ジェームス•スチュアートとキム•ノバックと言う私が大好きな男優と女優が主演。というかこの映画で二人を好きになったのです。
ジェームス•スチュアートの代表作は『スミス都へ行く』『フィラデルフィア物語』、『素晴らしき哉、人生!』、『裏窓』etc
当然本作も代表作です。キム•ノバックは「ピクニック」とか「愛情物語」が代表作です。ノバックは2025年時点で存命です。
さてなぜこの作品を高く評価するか。
ストーリーが秀逸。サンフランシスコと言う舞台を上手く利用してストーリーに時代的な深み、ノスタルジーをもたらす部分。演出としては似たシーンの繰り返しで幻惑させる手法とか、場面展開の美しさ、撮影技法を駆使されている事。
登場人物が魅力的な事。映画のお手本なのですが、この主演二人の官能的な様々なシーンが凄すぎなの。
ちょっと病んだシーンがあります。街で出会ったジュディを亡くした女性に近づけようとしていくシーンです。
このシーンでは私は感動で泣きます。映画の創造性が極まっているから。まあ、頭おかしいです。主演のお二人はどんな気持ちで演じたのか知りたい。
「トリュフォー映画術ヒッチコック」というインタビュー本がありまして、この作品の技法についても言及があります。
ある意味で病的な映画です。
この映画は年を経るごとに評価が高まって私は嬉しいかぎりです。そうなんだよ、やっと分かってきたかと言う感じ。
イギリス映画協会の批評家ランキングで
1972年は十位以内に入らず、1982年7位、1992年4位、2002年2位、2012年1位、2022年2位
同じく監督投票のランキングでも1992年6位、2002年7位2012年6位、2022年6位 この三十年間高評価を維持しています。映画好きにはもっと観て欲しいです。
良さがわかってくれるか心配です。
眼鏡掛けた女友達のキャラがまた魅力的です。妖艶な魅力のノバックとのコントラスト。
