劇場公開日 1996年7月13日

「「MISSON:INTERESTING」とまではいかず。」ミッション:インポッシブル もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「MISSON:INTERESTING」とまではいかず。

2022年8月19日
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鑑賞方法:VOD

①“つまらない”と一言で切り捨てはしないけれど期待外れ。トム・クルーズが裏切者の筈はないから結構早い段階で誰が本当の裏切者か見当がついちゃうし、よくよく考えると始めから終わりまでヘンテコなストーリーである(『チャイナタウン』のロバート・タウンが脚本に名を連ねているのが情けないし、ゴールデンラズベリー賞の最低脚本賞にノミネートされたのも分かろうと言うもの)。それを補って余りある面白さがあればまだ良いがそこまで面白くない。どうせ最後にイーサンが勝つのは分かっているので、そこまでどうハラハラドキドキさせるかがこういう作品の勝負処だが先が読めちゃうのでハラハラドキドキしない。CIA本部に侵入してリストをコピーする一幕も、どうせ成功するんだろ、という上から目線を裏切ってくれるほど捻りを効かせてくれれば嬉しかったのだが逆に簡単に成功しちゃうので“何処がエベレスト級の困難さ”?と思ってしまったしネズミが出てきた時は思わず苦笑してしまった。②演出は相変わらずのブライアン・デ・パルマ節も窺えるが演出力も衰えて来たのかデ・パルマらしい欠点も目立つ。もう少しヒッチコックのような巧さがあったら良かったのだが。③トム・クルーズは“うわっ、若!”という感じで、チームのリーダーとしてはまだ貫禄が足りない。しかし、製作者なのでそら主演やりますわねぇ。それに、現在のトム・クルーズを知っているからそう思うのですがあって、リアルタイムで見たら印象も違っていたでしょう。エマニュエル・ベアールは思ったより魅力不足。悪女にしては演技に捻りが足らない。

もーさん