幻の光のレビュー・感想・評価
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ほんとうに痛みの伴う出来事は、一時的な感情の爆発で収まるものではな...
ほんとうに痛みの伴う出来事は、一時的な感情の爆発で収まるものではなく、事実としてあっさり過ぎていって、当の本人が一番出来事に取り残されたようになる。感情のやり場というものがなくなる。それでもかなしみに浸り続けることができるわけではなく、日常的なことは続くし、日常的な感情だって芽生えてくる。でもそれは忘れたということにはならず、時間に溶かされて無くなっていくというのも少し違くて、どんな時にもふとした悲しみとして抱えられている。それは言葉や議論によって解消されるような技術的なものでもない。そんな、難しさを生きていくということ、姿を、この映画は画を介して美しく優しく肯定的に描いている。また、悲しみを抱えている人に寄り添うことがどういうことか、という問題にもこの映画は常に向き合っていた。なぜ死んだのかという答えのない問いに、まさにタイトルそのものである「幻の光」の話を出すシーンがまさにその現れだと思う。
失ったものを抱えたままいることは確かに辛いことであるけれども、その重みを忘れてしまうよりも感じていられる方が、わたしは自分の人生を確かに感じることができると思って。
この映画じたいが、日常あまり出せないそういう感情を思い起こさせてくれる貴重な時間でした。
幻の光とは??
「人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ」
小説では、キーワードだと受けとめていたこのセリフが、映画では出てこなかったのが、残念だった
民雄のあのセリフだけでは輝ファンとしては納得が・・・・。
奥能登の海も、さざ波も、映画では光り輝いては見えなかったし、むしろ、そこで暮らす人々を重苦しい世界へと誘うように思えた
決して、生きる意味・生きていく力を
与えてくれたとは思えないのは、私だけだろうか
インスタのストーリー動画は、ぐるぐると矢継ぎ早に画面が変わり、分かりにくくてイライラするのだけれど、是枝監督のこの作品は、定点で捉えた映像がじっと動かず、ゆったりと流れるので、落ち着いて安心して見ていられた
女優デビューとなった江角が演じた出産前後の若いゆみ子は、軽い感じの言い回しで、1人だけ浮いていたように感じたのだが、能登でのセリフを聞くと、大人感を醸し出してる
アレがねらってやったものなのなら絶賛に値する
是非カムバックしてもらいたいな
是枝裕和監督のデビュー作品
是枝裕和監督のデビュー作であり江角マキコのデビュー作でもあった。
Maborosiというタイトルがついていて海外で評価が高い。RottenTomatoesのオーディエンスレビューを見て解ったがMaborosiは海外にコアなファンをもっている。
一方日本でそれほどでもないのはおそらく主演女優の保険料の未納問題や落書き問題が影響していると思われる。
良くも悪くも芸能界を駆け抜けた人であり、幻の光の「ゆみ子」とはタイプが違い、ショムニや肉食系のイメージが固着しているので「むかし猫かぶって是枝映画に出てた」という下馬評が形成され、映画自体もそんなふうに流された、の感がある。
じっさい本作の江角マキコの演技は棒であり上手ではなかった。ただし言わば小津映画のように上手ではない棒演技で大丈夫につくってある映画だった。江角マキコの素人っぽさはむしろ好ましく、且つ内省的な「ゆみ子」の性格を表現し得ていたと思う。
また是枝映画ファンなら解ると思うが是枝監督は女優に関して面食いで、演技力と面なら、面をとる監督だと思う。当時、新進で曲がりなりにもきれいな江角マキコは監督好みだったに違いない。
海外では特に撮影がほめられていて小津安二郎や侯孝賢(ホウ・シャオシェン)が引き合いにされているが、長回しや静けさや遠景での撮影距離感などテオアンゲロプロスを思わせた。ご覧になれば解ると思うが演技力を必要としない俯瞰的な映画だった。
現行の是枝裕和よりずっとアートハウスな、と言うか、ばりばりのアートハウス映画だが、こけおどしなアートハウスではなく、ペーソスが解る、内容のある監督がデビューしたことが解る映画だった。
ちなみにこけおどしなアートハウスとは河瀬直美みたいに深刻or高尚っぽいテーマをもっていて、その真意は解らないし、そもそも下手なので伝わらないのだが、深刻or高尚っぽい雰囲気に気圧されて、なんとなくサムズアップが醸成される、という感じの映画をこけおどしのアートハウスと言っているのだが、きょうびの日本映画、ほどんどがそこへ当てはまると思う。
ていうか「こけおどしのアートハウス」は所謂「日本映画」の特徴と言える。
幻の光の話の骨子は、ゆみ子が郁夫(浅野忠信)の自殺を理解できないことである。
優しく温厚な民雄(内藤剛志)と再婚し、海辺の村で息子と連れ子と幸せに暮らし、悲しみが次第に和らいではいくものの、しかし郁夫の死は痼り(しこり)のようにゆみ子の心に影を落としている。それを民雄に打ち明けたときの回答がこの映画の題にも関わる白眉になっている。
ゆみ子『うちな、わからへんねん、あの人がなんで自殺したんか、なんで線路の上あるいてたんか。それ考え始めると、もうあかんようになんねん、なあ、あんたはなんでやと思う?』
民雄『海に誘われる言うとった。おやじ、まえは船に乗っとったんや。ひとりで海のうえにおったら、沖のほうにきれいな光がみえるんやと。ちらちら、ちらちら光って俺を誘うんじゃ言うとった。誰にでもそゆことあるんとちゃうか。』
幻の光は、大切な人の自殺について生き残った人にその理解方法を提供する話、と言える。
自殺は、忌まわしく、やってはいけないことだが、もし誰かの自殺に遭ってしまったなら、幻の光に誘われて行ってしまったんだ──と理解したほうが生きるのが楽だ、と民雄、ひいては作者宮本輝は言っていて、それを婉曲に語っている。
世の中には「なぜ死んでしまったのだろう」という自殺がある。有名人でも、ある。その「なぜ」の深淵を見つめてしまうと「もうあかんようなんねん」という混沌と不信に陥る。だから光に誘われて行っただけ──という、気持ちを和らげる理解が必要なんだ、と映画幻の光は言っているわけ。
こだわったのは長回しよりも自然光で暗くてリマスターがなされてほしいと切実に思った映画だった。また、イケボな内藤剛志がテレビづいていて映画へ来ないのを改めて残念に思った。
imdb7.5、RottenTomatoes100%と83%。
脇に目が行ってしまった
昭和時代にタイムスリップしたような感覚
能登半島地震輪島支援特別上映にて鑑賞。ひとりの女性の喪失と再生を描いた是枝監督の長編デビュー作。昭和時代にタイムスリップしたような感覚で懐かしさ満載のドラマです。能登の景観も素晴らしく、まるで能登を旅行しているかのような映像が印象的でした。
2024-177
江角マキコ下手すぎ…
もう二度と
奥能登のロケーションが素晴らしい
是枝裕和監督の劇映画デビュー作を初見。愛する人を故なく失った女性が、境遇の変化とともに、少しずつ自らを受け入れていく。
尼崎の下町情緒から一転して、奥能登のロケーションが素晴らしい。日本海の荒波はもちろん、旧家の家屋、単線の汽車、田んぼのあぜ道など、四季それぞれの美しさが写し取られている。輪島の朝市の賑わいを見ると、この作品のテーマと相まって、感慨深い。
陰影が濃く、ロングショットでの緩やかなパンが印象的な画面づくりは、当時海外で評価されたことがわかる。葬送の場面など、ほとんど東欧映画の雰囲気。
江角マキコの出世作であることは知っていたが、浅野忠信、内藤剛志、柄本明もいい味を出していた。子役の使い方もうまい。
ただ、気になったのは、内藤剛志の前妻のこと。原作でも触れられていないのだろうか。想像するに、前妻も自死だったとすると、それはそれで更に深いものがあるが。
誘いの光
個人的傑作である『ワンダフルライフ』より前に是枝監督が撮った、長編デビュー作とのことで。
確かに現在に繋がる部分は見られるものの、まだ色々手探りだなぁ、とは感じた。
まず、全体として散文的に日常を切り取っており、物語として意味のあるカットは多くない。
それなのに、奥能登へ嫁ぐ際の駅のカットのように何も起きない長回しが散見される。
逆光によるシルエットの画もやたら多い。
そばかす、灯油、緑の自転車など、郁夫との生活を想起させる場面も沢山出るが、効果は薄め。
服の明度がゆみ子の心象を表していたと思うが、それもあからさま過ぎた。
演技も、子役をはじめ総じてレベルは高くない。
ただ、高齢者はみな芝居っぽくないドキュメンタリー的な自然さが出ていたと思う。
江角マキコは『ショムニ』のイメージが強かったので、いちゃいちゃシーンなんかは新鮮。
浅野忠信もこの頃は薄めのイケメンなのね。
柄本明は、食事のシーンでも一人縁側で煙草吸ってたりしたので、人には見えない妖精か何かかと。笑
正直ストーリーとして語ることはあまり無い。
郁夫が自死した理由も明かされないし、「光」の話だけで「良い陽気」になるというのもアッサリ過ぎる。
ただ何となく映像として説得力があるのは不思議だ。
引退や逝去によりもう見られない俳優が多く映っているだけでも観た価値はあった。
『怪物』のトンネルのシーンは、今作のセルフオマージュだったのかな。
少し経った今放映されることに意味がある作品
今年316本目(合計1,408本目/今月(2024年9月度)2本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
※ PFFオンライン試写会(これから映画監督としてデビューされる方への登竜門的なお祭り)にも招待いただきましたが、当該作品がここで登録されていないので省略します。
今でこそ非常に有名な監督さんですが、その初期にあたる作品です。
また、この時期、つまり能登半島地震から9か月がたった今になって放映されたこと自体に、能登半島自体は確かに東日本大震災や兵庫大震災ほかに比べると扱いは少ないものの甚大な被害を被った災害であり、この映画は当然それを前提としてはいませんが、(能登半島なども落ち着いたら)旅行にいってみようかなと思える良い作品です。
確かに古い作品ではあるので、ミニシアターであるということも踏まえても聞き取りが難しかったり画面暗めで読み取りづらい部分があったのは事実ですが(本映画はVODでも供給されているのでネタバレ回避)、それでも見てよかったなという印象です。
採点にあたっては特段気になる点までないのでフルスコアにしています。
能登の思い出
希望の光
世界的には評価されていてもどぉしてもあたしは苦手な是枝監督作品。でもその監督の作品を能動的に観てみようと思ったのは能登半島地震の復興支援に一役担えたら、と思ってのこと。
たった一人の映画好きが出来ることには限界が💦でも1人でも多くの映画好きが賛同してくれたら大きな力になるのかな(*´ω`*)
是枝監督の長編デビュー作品、とな👇️
(ご参考)
公開から29年後の2024年元日。能登半島地震で輪島市は甚大な被害を受ける。「当時、新人たちの映画づくりは暗礁に乗り上げていた。輪島市の協力がなければ、映画は完成していなかった」と振り返るのは合津直枝プロデューサー。「今こそ映画を通して輪島市に恩返しを」とリバイバル上映を企画した。本プロジェクトは、デジタルリマスターで新たに再生した『幻の光』を全国で上映し、映画に残る<輪島の風景、生活、美しさ>を伝えようとするものである。また、収益から諸経費を除いた全額を輪島市に届け、1日も早い復旧復興を祈念する。『幻の光』特別上映期間中、完全復刻版パンフレットやオリジナルトートバック、さらに輪島うるし箸の販売が決定いたしました。グッズ販売の収益も上映収益と同様に、諸経費を除いた全額が配給会社より輪島市に寄付されます。
(感想)
・静かでキラキラしてた
・トンネルを抜けたら緑とキラキラの世界、は幻想的。
・江角マキコ、綺麗だなー
・エンドロールまで浅野忠信だと気が付かず
・江角さんの心の重さ(軽やかさ)がお洋服の色味に。バス停のシーンの藍色のお洋服が素敵過ぎ。
・人は希望の光を失ってはいけないね。信じて光を見続ける努力はせめてしないと。
あの風景は今どうなったのだろうか。
夫を失った女性の喪失と回復の物語。石川県輪島市を舞台にした、是枝裕...
夫を失った女性の喪失と回復の物語。石川県輪島市を舞台にした、是枝裕和 監督長編デビュー作のリバイバル上映。
上映前に本作プロデューサー 合津直枝 氏より簡単な挨拶あり。収益は全て輪島市に寄付されるとのこと。
宮本輝 の原作未読、映画も初観賞。
とにかく、ロケと撮影と衣装と音響がみな素晴らしい。水田や海の写り込みを意識した構図とカメラワーク。切り立つ海岸と単線二両編成の列車の風景。屋内に差し込む光の中で描かれる、輪島の漁村の日常。雪舞う中の葬列。『怪物』のトンネルのシーンは本作へのセルフ・オマージュだったのか。
黒基調のモノトーンでミニマルでユニセックスな衣装と、能登の漁村や輪島朝市との意外なほどのマッチング。客観に徹し、人物のアップを極力排した引き中心の映像が衣装をより際立たせる。
輪島に移る前の街の風景も実に良くて、設定は阪神間のどこかのようなのだが、パンフ記載のプロダクション・ノートによると実際のロケ地は東日暮里周辺らしい。高架を走る電車が阪神にも阪急にも見えないのはご愛嬌。
風景の一部となって全く悪目立ちしない、江角マキコ をはじめとする俳優陣の演技も良い。
もう絵だけで見ていられると言う点で、個人的今年上半期ベスト10に入れた『霧の淵』を想起。どちらも、劇場の大きなスクリーンで見ないとダメな作品と思う。
1995年公開当時の完全復刻版というパンフレット (¥1,000) には、大きく「CINE AMUSE」との記載あり。当時のミニシアターが製作していたパンフレットということか。
厳しさもある能登の大自然
祖母に家を去られてしまい、そして理由もまったく分からないまま夫まで亡くしてしまった傷心のゆみ子を、春夏秋冬それぞれの能登が温かく包み込む様子が、とても、とても、とても胸に染み入る一本でした、評論子には。
「日本海の荒波」ということばの通り、そのものズバリと日本海に突き出しているような地形の能登の冬は、さぞかし厳しいことと思います。
(主として気温の面での厳しさが言われ「積雪寒冷」と形容されるような北海道とも、積雪量のずば抜けた多さから「豪雪地帯」と形容されるような新潟とも、また違った厳しさなのだろうとも思います。)
その「厳しさ」をもある能登の自然あってこその、ゆみ子の再生と、評論子は思います。
秀作として評価は、疑いがないものとも思います。
評論子は。
(追記)
<映画のことば>
狭いところやから、挨拶だけはちゃんとしとかんと。年寄りはブーブーうるさいんや。
ウチには、けえへんかったとか言うて、すぐに騒ぎよる。
近所回りはええけど、親戚は、離れたところにポツポツおるから、かなわんな。
ま、いっぺんに集まって、雁首揃えられても困るけどな。困るわ、あれ。
勇一こそ、まだ年端もいかない時分だったから問題はなかったろうとは思いましたけれども。
都会暮らしだったゆみ子には、能登という土地に馴染むには苦労もあったのではないでしょうか。
田舎育ちの評論子には、上掲の映画のことばのように、ゆみ子の立場を気遣った心遣いが、よく分かるようにも思われました。
(追記)
本作のストーリーとはまったく関係がないのですけれども。
ゆみ子が民雄との再婚のために能登へ向かうのは大阪から金沢までは鉄路でしたが、駅や駅舎の様子など、当時の鉄道旅行の風情がよく描かれていたようにも思います。
何を隠そう、評論子が密かに追い求めている「良いお父さんが出てくる映画 ザ・ベスト」部門と並んで、「鉄道の風景のある映画 ザ・ベスト」部門を設けるとしたら、本作は、まず、第一作目にノミネートされる一本だったとも思います。
(追記)
最近に観たものの中では『怪物』や『海よりもまだ深く』が良かった是枝裕和監督のデビュー作(長編デビュー作?)ということなのですけれども。
今回は、令和6年能登半島地震の復興応援で、能登半島を舞台に製作(撮影)された本作がリバイバル上映(チャリティ上映)されると聞き、いわば「緊急鑑賞」として観ることにした一本でした。
せっかくのチャリティ上映(興業収入から上映経費を除いて、収益を被災地に寄付)ということであれば、宅配のTSUTAYAさんに儲けさせないで、映画ファンとしては劇場に足を運ぶ方が「筋」かとも思いましたけれども。
しかし、ほんの10日間ほどとはいえ、能登には応援派遣で縁のあった評論子には、早く鑑賞したい一本でしたし、評論子が住む街のたった一館きりの映画館ではかからないだろうという推測もありました。
映画館過疎地に住まうことに免じて、この点は、ご海容をお願いしたいと思います。
グリーフワーク
こんな語彙があるとは大学受験の英単語の記憶をサボっていたツケが回ったし、結局バカ田大学しか入学できなかった自分の愚かしさを憂うばかりである
日本語には、"悲しみ"の度合いを表現するのに、通常はそのまま度合いをくっつける それ以外だと別のキーワードを探すことになる 英語もそうであり、だからこそ受験時の問われるキーワードが設問として効果的なのだろう・・・ということをもう何十年も経って気付く自分は、本当に愚かで、大学なんて行かなければ良かったと後悔しかない バカは大学には行ってはいけないのだ!
と、ひとくさりバカが、元に戻せない敗北の人生を今になって悔恨する時間を過ごしてのレビューである
是枝監督の劇場映画デビュー作ということで、偶々掛っていた映画館にて鑑賞
表題の通り、『大切な人と死別したとき、遺族は大きな悲しみを感じ、長期にわたって、ショック期、喪失期、閉じこもり期、再生期といった身体的・精神的な変化をたどる』とネットでは説明しているとおりの作劇である
原作は未読だが、作者の宮本輝の別作品といえば、有名な作品が2つ思い浮かぶ 『優駿』『青が散る』である 優駿はJRAが御輿を担ぎ上げたキャンペーンだったが、青が散るのほうが、自分としては思い出深い ドラマのTBSで放映していた作品だ しかしリアルタイムではなく再放送で視聴していた口である テーマ曲の"松田聖子「蒼いフォトグラフ」"は隠れた名曲だ 兎に角"死"が付きまとう、情緒を掻き毟られる作品である
そして、今作も又同じように最愛を亡くした女性が、その死に惹き込まれる様に、自ら淵を彷徨う喪失感を表現した作品である
近しい人間が、精一杯天寿を全うする事には納得感を得られる しかし説明がつかぬ突然の別離に対しては耐性が準備されていない それが、代え難い人で有ればある程である
幼少期に祖母を行方不明にさせた罪、そしてなんの訪れも感じぬ儘死に別れる夫 自死の罪深さはここに起因するのであろう 勿論、"最愛"という前提なので、そこまで思いがなければ直ぐに時間と環境が解決する話だ 自分の躯の一部とさえ感じている配偶者ならば、その喪失感は中々埋まらない 例え、残った子供の為に再婚をした男との情事のさえでもその喪失感は襲ってくる 人は愛する具現をセックスに帰着する と同時に喪失感を埋めるためにも同様の行為を行なう 今作がデビューの江角マキコの裸体が陰であまりみえなかったのが、それだけが今作の減点である
脱ぐことに躊躇した本人、及び事務所に苦言を呈したい 中途半端ならば俳優業をするなと・・・
時間と環境、そして雄大な自然がその蟠りを解してくれる そんな解決策の一つを提示してくれた作品、大変素晴らしかった
悲しいニュースを見るたび思い出す
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