劇場公開日 1985年12月24日

「ライカ犬と比べれば」マイライフ・アズ・ア・ドッグ セロファンさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ライカ犬と比べれば

2022年3月26日
PCから投稿

大好きなお母さんは重い病で、異国で働くお父さんには会えない。親戚の家に預けられる事となった少年イングマル。彼の出会いと別れを通して大人の入り口に立とうとする少年の揺れ動く心が、のどかな田舎の風景とともにゆったりと繊細に描かれています。

わかりやすい展開の映画ばかり観て楽しい~!と喜んでいた自分にとっては、淡々としていて入り込みづらい難しい映画でした。

個性豊かな村人たちとイングマルとの交流は微笑ましいですが、彼が受け止めなければならない現実の重さに胸を引きずられるような感覚でした。それでも自分の人生と、実験台的に宇宙へ飛ばされたライカ犬とを比較して、自分の方がまだマシだと夜空を見上げるイングマル君が健気で切なかったです。

セロファン