ブラッド・シンプルのレビュー・感想・評価
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【”不倫の果て・・”若きフランシス・マクドーマンドの悪意があるんだか、ないんだか分からない奥さんの姿が、ブラック・コメディです・・。】
■テキサスの田舎町。
酒場の主人・マーティは、探偵の報告から妻・アビー(フランシス・マクドーマンド)と従業員・レイの浮気を確信する。
マーティは2人の殺害を探偵に依頼するが、探偵は裏切ってマーティを撃ち、店の金を奪って逃走する。
アビーの仕業と誤解したレイは死体を始末するが…。
◆感想<Caution! 内容にやや触れています。>
・ご存じの通り、コーエン兄弟及びフランシス・マクドーマンド(当然、若い。美しい。)初出演作である。
・物語りはシンプルであるが、妻、アビーの浮気を確信した夫マーティが雇った私立探偵が、コレマタ食わせ物で・・。
<面白き作品ではあるのだが、2022年の現在鑑賞すると、少し古臭さを感じてしまう作品。
結局、アビーに惹かれた男二人は、非業の死を遂げ、(ついでに、私立探偵も・・)アビーだけが生き残る。
不倫の果てに生き残るのは、いつの世でも、女性ってことかな・・。
ブラックだなあ・・。>
尻拭いが如く
レイが取る余計な行動に理解を示せないままかと思いきや、それだけアビーを愛している証な訳で、男を振り回す役回りながら犯すことはない一応は潔白なアビー、自分で自分の尻を拭くハメになる探偵の迷いがない殺戮行動、そんな探偵の尻拭いをさせられているかのようでレイが不憫に思える。
最後はアクション映画の主人公みたいに闘うアビー、探偵との対決が鬼気迫るコーエン兄弟の巧みな演出がデビューから冴える衝撃とリュック・ベッソンは『レオン』で真似た可能性がありそう!?
タトゥーロやブシェミ、ジョン・グッドマンが探偵役でとか想像する個人的な我儘、本作の男優陣が地味に思えたりそこに余計な古臭さを感じてしまう、幼さが残る若い頃のフランシス・マクドーマンドが可愛かったりするのは気のせいか?
コーエン君の味わい、処女作から
コーエン君の表現しようのないブラックなカンジが既にこの最初の一作から出ています。
ただ、全開までゆかず半開くらい、話の進展もおとなしめで、とんでもない展開にはなりません。
しかし、マクドー君が大竹しのぶ君にしか見えません。年とってからの圧倒的な演技力も含めて。
大傑作
再々…見。
映画史上「最も小道具が面白い映画」だろう。
拳銃、ライター、写真、指ギブス、魚、…。
コーエン兄弟デビュー作にして円熟の極みに達した大傑作。
ここから逆に円熟を剥ぐように今も連作する兄弟。
例のラストカット。
そういや某氏がリメイクしてた。
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