普通の人々のレビュー・感想・評価
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カノンがこんなにもマッチするなんて。心に響くヒューマンドラマ。家族...
カノンがこんなにもマッチするなんて。心に響くヒューマンドラマ。家族だからと愛せるわけではないし、他人に愛されたからと言って、信用できるわけではない。しかし定期的にそれを確かめ合っていかないと、人と人はすぐに崩壊する。
タイトルなし
普通でない人々を描く「普通の人々」。冒頭の朝食シーンで次男が食べなかったトーストをいきなりシンクの排水口に直接押し込む母親の行動に?だったけれど普通そんなことしないでしょう。でも『普通』って言うけどそもそも『普通』って何?この映画では悪者扱いの母親も、夫や次男の観点から見ればそうかもしれないけれど、長男の方を次男よりも愛していた、というように自分の子供を平等に愛せないというのは案外よく聞く話で一概に母親を責められない。また、
普通じゃなかった
結局お母さんが悪者に。確かに冷たい感じや情に欠ける行動。でもそれが子供を亡くしたショックでだとすればやや気の毒な感じがした。24の主人公のお父様がお父さん役で出ていた。よく似ている。
普通とは・・・
セラピーに通うコンラッド。トラウマは続き、夢をよく見る。母親とは折り合いが悪く、よそよそしい会話ばかりだ。水泳を辞め、コーラスに専念し、ジニーと仲良くなる。色々あって、また母親とケンカ。何がそうさせたんだと・・・最初は、郊外の大きな家に住むリッチな家族の風景、これが「全然普通じゃない!」と思わせたが、そういう“普通”じゃなかったのです。
この映画は、あらすじを読むと何となくわかってくるのだが、途中までは過去の回想シーンもほとんどなく、どんな家族なのか、何があったのかもさっぱりわからないのです。観客に想像させ、徐々にわかってくるホームドラマのパズルのような感じ。兄が死んだということ、弟は自殺未遂をしたということやどんな自殺法だったのかということ、父親カルヴィンが弁護士だということ、すべて後半になってわかってくる。つまり問題提起されるまで、事件を感じさせないくらいに“普通の人々を演じていた”ということだった。この映画を観るまでは“普通の人々の一家が徐々に崩れていく”ものだと思っていたから、このタイトルの意味の深さには驚かされた。
カレンが途中から出てこなくなったので、どうしたのだと思っていたら、意外な展開を迎えました。ラストは悲劇のようですが、父と息子の絆が確固たるものになったから、きっと未来は明るくなると思います。
タイトルにそそられて
監督がロバートレッドフォードと知らずにレンタル。
長男の死を軸に進んでいく流れは、邦画の「歩いても歩いても」を思い出させた。
是枝監督は、もしかしたら違った形で家族の在り方を表現したかったのかもと思いました。
それぞれの心の苦しみや細かいところに、うーんと頷けるところがあり、じんわりと心に染みる映画でした。
セラピーの先生と徐々に距離が縮まっていくところはとても印象に残りました。
お正月に観れてよかった作品。
普通ではない人が描かれている
平穏に暮らしていた4人家族が、
兄の事故死をきっかけに家庭崩壊の兆しを見せはじめ…という話。
なのだが、母親の心情が理解できない。
特に愛せない理由も見当たらないのに、自分のこどもを愛せない母親。
一見普通に見える家庭も実はそうでもないといいたいのか、
わからないけど、少なくともこの母親の物語に共感するのは難しい。
取り繕うことの限界と残った家族
総合60点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
良い職業を得て郊外に一軒家を持ちそこに家族と共に幸せに暮らす。ほんの数十年前までは失業と貧困に怯えながらその日暮らしをしていた多くの市民からすると、そのような生活が一般的に思い描く当時の普通の幸せの姿だろうか。
だが社会が発展し安定してくると、人々は物質的豊かさから心の豊かさへと次の段階に目を向ける。一見幸せに過ごせる条件が揃っているようでも、その内実は問題を抱えている家庭が多い。そんな時代背景もこの映画の製作にはあったのではないだろうか。
物質的には満たされていても、大きな事件の後の心の隙間を埋められない家族の心の間の齟齬が表面化していき、努力をしてみたり感情のままに暴走してみたところで取り繕うことも出来なくなる。家族の一員として無理して家族のために生きるよりも、家族と離れ一人の人として自分の心に正直に自分らしく生きることを選んだ母親が、自分はとても好きにはなれないけれどもそれほど悪人だとも思えない。家族という義務感を負って見た目を取り繕う家族ごっこは終わって、でも人として家族の在り方を何もないところから見直せる父子には家族としての愛情が残っている。そんな家族の崩壊ともがきとやり直しが観られる。
だけどこの作品が面白かったかというと、そうでもない。みんなの苦しめられている姿がひたすら続くし、そうなればもうこの家族は駄目なんじゃないのって思っていたし、その様子を見せられ続けてそれでどうしたのという感じ。
この時代には外から見た家族ではなく家族の内面を見つめるという意義があったのかもしれないが、現在では当たり前すぎる。アメリカでは二組に一組が離婚するのは、家族ということに縛られすぎないで個人の生き方を求める時代になってきたということ。その過渡期の時代の作品なのかもしれない。
現実的なすばらしさ
素晴らしかった。そして、このようなテーマが映画として描かれることに
素晴らしさを感じる。
繊細な内容だが、どこにも存在する大切な問題。
問題を抱えていても、そうでなくでも真剣に考えてしまう。
映画だからこそ心に響くのだと思う。
"愛"の持つ力
"愛"という恐ろしい力
父は長男が死んでから狂ってしまった家族をなんとか支えようとする。
完全に長男の方に向いていて次男にはあまり感心を示さず、息子を嫌う母親などいないと言いながら次男を愛してなかった母。
そのことに感づいていて重い責任感を抱えながら過ごす息子。
父はそんな二人の調和を合わせようとしたが、何が原因かわからず、医者を尋ねる。
が、遅かった。
母親は出ていってしまう。
"愛"だけでなんでも壊せる。そして"愛"だけで人を幸せにできる。
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