劇場公開日 1980年12月

「40年振りに観た映画」フェーム Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)

5.040年振りに観た映画

2021年11月22日
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鑑賞方法:VOD

1980年、この年に米国を訪れて、この映画をニューヨークで観た。人につられた団体旅行だったので、どの映画館で観たとか詳細などはほとんど覚えていないんだか、この映画は覚えている。俳優たちの顔と音楽は忘れなかったようだ。ブルーノ(リー・キュレーリ) キーボードのスキル、ココ(アイリーン・キャラ)の歌唱力、ヒラリー(アントニア・フランチェスキ)のエレガントさ、モンゴメリー(ポール・マクレーン)の一際目立っていたパーソナリティーに澄み切った歌声、ルロイ(ジーン・アンソ ニ
ー・レイ)のゴージャスな踊り。40年前でも、不思議なくらいによく覚えていた。これが高校生え思ったからだと思う。

そのごニューヨークをまた、訪れた時、フエームがブロードウェーのショーになっていたが、ショーは数多いので、これを選択肢に入れてみなかった。フェーム というテーマ曲は同じだが、内容もハーフォーマンスも同じではないようだ。それに、リメークされたり、テレビドラマ(リー・キュレーリとジーン・アンソ ニー・レイは出演している)になったりしたようだ。

1980年のフェームを最近観て、何人かの俳優が当時インタビューを受けているのを聞いた。ポール・マクレーンという俳優に何度もしつこく、この役柄に抵抗がなかったか聞いていたが、彼は全くなかったと答えていた。1970年の後半、ポールはホモセクシャルがカムアウトしていない存在の役を知っていてこの役を受けたかという質問もあったが、こういう質問には閉口したが、1970年後半だからねと思い直した. Is It Okay If I Call You MineとDogs In The Yardという曲は彼が書いたと。

リー・キュレーリはニューヨークの私立のコンサベトリーManhattan School of Musicの学生だったと。演奏振りを見ただけで才能のありそうな学生だとわかるね。この映画に出てくる人びとはすでに才能を開花していて、主役の生徒たちはその後スターダムに乗ったそうだ。米国でかなり有名な役者や音楽家やダンサーになっているんだね。 とういうことはキャスティングの係りは先見の明があったわけだね。高校生が卒業後プロになりたいのが、なっていくんだからねえ。先生方や指揮者はプロを起用と。驚くセットだね。全く知らなかった。

それに、The song "Hot Lunch Jam" was heavily improvised. 監督がこの曲は即興だとウィッキーで。ココのボーカルが入る時、ブルーノが『どうぞ、ここから』と手を出すからちょっと違和感があったけど、やっぱり即興か! 参った。

次は私の好みのシーン。私はブロードウェイで演劇のワークショップを見たことがあるから、この演劇クラスでのシーンに共感。悲しいシーンを思い出して、自然に泣けるところは、実際も俳優がこうやって演技をしているのがわかるねえ。プレイハウスでのシーンが最高。観衆である生徒が一人一人映画の主役になってるんだね。雨が降ってくれば、持っている新聞や本などを頭に乗せてやめば、それを手に持ち、The Rocky Horror Picture Show と一緒にセリフをいう。カッコいいショットだ。そして、ドリス(Maureen Teefy) はステージに上がる。 これが、ドリスの自信にもつながっていくが、彼女が人間として人生を積み重ねていくだろうという様子が描かれていると思う。

これはニューヨークが舞台で、すでに、公立高校で、芸術(演劇、ダンス、音楽)に特化する High School of Performing Artsという類の学校があったのは現実だったんだと思った。ちょっと調べたら、1947年には設立されていたらしい。今なら、特化された公立高校はあるだろうが、当時もあったとは、恐れ入り屋の鬼子母神。
ここで、ココ(アイリーンキャラ)は演劇、ダンス、音楽の全てを専門にしているように描かれている。彼女はプエルトリコ系アメリカ人の役でブルーノのお父さんのタクシーで送ってもらった時、守衛のいる建物に入らず、別のところへ帰っていく。演劇のラルフ(バリー・ミラー)も貧しいプエルトリコ系いアメリカ人だ。ダンサーのルロイも文字が読めなく、作文がかけない。なかにはヒラリーのように高級住宅に住んでいる生徒もいる。これが学校群だけに囚われす、広範囲で越境入学できる公立高校かもしれない。

人間模様についてコメントを書いていないが、監督から俳優までの、この芸術の意識の高さには土胆を抜かれた。あっぱれ!

Socialjustice