劇場公開日 1997年9月13日

「勇敢で傷付きやすい」フィフス・エレメント ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5勇敢で傷付きやすい

2020年5月7日
iPhoneアプリから投稿

リールーが気を失いつつ言う…、

Wind blows、
Fire burns、
Rain falls…ガクッ、

えっ、Earthは何?
第五のエレメント以外のエレメント達だ。

コーベンが結局謎を解くが、その時のセリフが、

Water for water
Fire for fire
Earth for earth

…関係なかった。

リールーが言おうとしていた、Earthに続く動詞は何だったのか。

昔、映画で観た時の疑問が引き続き残ってしまった。

ネットで海外を検索すると、3つだけ言ったのだとするものや、本当は、
Earth covers
だったはずというものもあって…、分からずじまい。

この作品を初めて鑑賞する人は、是非、プロローグの壁画や遺跡の彫像なんかを覚えておくと、きちんと回収されるので楽しめると思います。

僕は、このリュック・ベッソンの描く未来や宇宙の世界観が好きで、新しいとか古いとか云う評価とは一線を画したデザイン・アプローチは、今でも十分通用するんじゃないかと思います。

ストーリーはシンプルで、謎ってほどの謎はないし、5000年ごとに地球に来襲する悪魔って…、こいつ?ブッサイクなあいつら?、あっ、それのことかー!ってのも、ちょっと安直な感じはするけど、ブルース・ウィルス演じるコーベンが、ダイハードのマクレーンにしか見えない場面があったり、この作品でブレイクしたミラ・ジョヴォヴィッチが初々しいわーと思ったり、そんなところもリラックスして楽しめる作品だと思います。

僕は、エンディングの前に、コーベンがリールーに、

「『V』で始まることばには良いものがあるよ」

と言って、言葉を並べる場面がキーじゃないかと思っています。

「Valiant (勇敢で)、
Vulnerable (傷付きやすく)、
そして、
Very beautiful 」

勇敢で傷付きやすいものは美しいと…、それこそ、フィフス・エレメントのこと、そして、つまりは、実は人間も同じなのだと言っているのではないかと思いました。

ワンコ