「勇敢で傷付きやすい」フィフス・エレメント ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
勇敢で傷付きやすい
リールーが気を失いつつ言う…、
Wind blows、
Fire burns、
Rain falls…ガクッ、
えっ、Earthは何?
第五のエレメント以外のエレメント達だ。
コーベンが結局謎を解くが、その時のセリフが、
Water for water
Fire for fire
Earth for earth
…関係なかった。
リールーが言おうとしていた、Earthに続く動詞は何だったのか。
昔、映画で観た時の疑問が引き続き残ってしまった。
ネットで海外を検索すると、3つだけ言ったのだとするものや、本当は、
Earth covers
だったはずというものもあって…、分からずじまい。
この作品を初めて鑑賞する人は、是非、プロローグの壁画や遺跡の彫像なんかを覚えておくと、きちんと回収されるので楽しめると思います。
僕は、このリュック・ベッソンの描く未来や宇宙の世界観が好きで、新しいとか古いとか云う評価とは一線を画したデザイン・アプローチは、今でも十分通用するんじゃないかと思います。
ストーリーはシンプルで、謎ってほどの謎はないし、5000年ごとに地球に来襲する悪魔って…、こいつ?ブッサイクなあいつら?、あっ、それのことかー!ってのも、ちょっと安直な感じはするけど、ブルース・ウィルス演じるコーベンが、ダイハードのマクレーンにしか見えない場面があったり、この作品でブレイクしたミラ・ジョヴォヴィッチが初々しいわーと思ったり、そんなところもリラックスして楽しめる作品だと思います。
僕は、エンディングの前に、コーベンがリールーに、
「『V』で始まることばには良いものがあるよ」
と言って、言葉を並べる場面がキーじゃないかと思っています。
「Valiant (勇敢で)、
Vulnerable (傷付きやすく)、
そして、
Very beautiful 」
勇敢で傷付きやすいものは美しいと…、それこそ、フィフス・エレメントのこと、そして、つまりは、実は人間も同じなのだと言っているのではないかと思いました。