「「どうだねクラリス。仔羊の悲鳴はやんだかね?」」羊たちの沈黙 かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
「どうだねクラリス。仔羊の悲鳴はやんだかね?」
原作はトマス・ハリスの同名小説。
主演ジョディ・フォスター。
【ストーリー】
FBIアカデミーの実習生クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)は、子どものころから悩まされている夢の光景があった。
屠殺される羊たちの鳴き声。
父の死とむすびついたその哀しい記憶は、クラリスの心の奥底によこたわる悲痛なメロディであった。
まだ訓練途中のクラリスだが、FBI行動科学課に呼ばれ、世間をさわがせている連続殺人鬼『バッファロー・ビル』の捜査協力を命じられる。
バッファロー・ビルはこれまでに見つかっているだけでも、5人もの女性を手にかけ、その皮を剥いでいた。
上司のジャック・クロフォードは猟奇殺人鬼にするどい知見をもつ、収監中のハンニバル"カニバル"レクター博士(アンソニー・ホプキンス)に、アドバイスを聞きにゆけと指示をだす。
レクター博士は医師として多くの精神異常者を診断しており、そして人肉食(カニバリズム)の嗜好をもつ、かつてアメリカを恐怖に陥れたおそるべき殺人鬼であった。
自分の患者を9人も殺したレクターは、優秀で野心家のクラリスを気にいり、自身が殺した患者、ベンジャミン・ラスペイルの車を調べろとアドバイスする。
放置されていたラスペイルの車からは、男性の頭部が発見された。
レクターは少しずつバッファロー・ビルの情報をあかし、クラリスをメッセンジャーに、FBIと自分の処遇についての交渉をする。
レクター博士はクラリスへつよい興味を見せ、彼女の悪夢を聞きたがる。
警察官だった亡き父、一時期引きとられた叔父のは羊の牧場を経営し、屠殺されるその鳴き声が、心にこびりついてはなれないこと。
彼女は捜査の見返りとして、自分の子供時代の原風景を語らされる。
着実に進行するバッファロー・ビルの捜査。
——さなか、マーティン上院議員の娘が失踪した。
レクター博士は、進まぬFBIとの交渉に失望し、同じ条件をマーティンにもちかけ、天秤にかける。
サイコサスペンスの先駆者にして金字塔、『レクター博士』を生んだ、トマス・ハリスのシリーズ二作目です。
一作目のレッドドラゴンの主人公だったクロフォードが上司になり、手ごわいレクター博士とわたりあうのは、ジョディ・フォスター演じる若く美しきクラリス・スターリング。
この作品、ホプキンス演じるレクター博士が怖いのなんの。
闇の中からあの色素のうすい目で、まばたきせず見つめてくるんだからたまりません。
ぜったいぼくらを食べにくるよこの人。
フィクションでもこんな根源的な恐怖、なかなかないです。
無害と思っている羊たちの中に、こんなのいた日には、自分なんか両手をあげてマンガ逃げですよ。
トマス・ハリス作品が好きで、このシリーズはとりあえず通読してるんですけど、一番おもしろいのは、やっぱりこの『羊たちの沈黙』ですね。
これだけは読みかえします。
友人もこの作品のファンなんですが、彼は「ひつちん」とひどい略称で呼んでました。
ひつちんて。
レクター博士に切られちゃうよ?
ラストも怖くて、原作はレクター博士がクラリスに手紙を書くところで終わるんですが、映画では直電されて会話するっていう、さらに臨場感のあるものに。
もうやだこの博士(><;こわ。
あんまりに怖いので、アメリカ映画誕生百周年アンケートでは、人気の敵役ベスト1に輝いてます。
いつだか憶えてませんけど、ダークヒーローのランキングにも入っていたような……?
作品、主演男優、女優、監督、脚本と主要五部門でのアカデミー賞受賞した、今なおジャンルを代表する傑作サイコミステリです。
かせさんさん、コメントありがとうございます♪
やっぱり続編の評価はイマイチなのですね😓リドスコ監督なのでそんなへっぽこな映画ではないと思うのですが、観るのを躊躇ってしまいます…。