「緩やかな時間」八月の鯨 yumekoさんの映画レビュー(感想・評価)
緩やかな時間
学生の頃、映画館でこの映画を初めて観た時は、可愛いおばあちゃんの映画だなぁと思ったような気がする。映像と音楽が美しくて、好きな映画だった。
そして、20年以上が経ち、大きなスクリーンで、またこの映画を観ることができて、とても嬉しい。
人生を折り返している今の私には、最初に観た時には感じられなかったせつなさや温かさを感じることができたと思う。以前のまだ若かった私には、年老いることなんて、想像もつかないし、別世界のようであったし、他人事のように見ていたからか、涙なんて流れなかったけれど、老後がそう遠くはなくなってきた今は、往年の俳優たちの演技に涙がポロリとこぼれた…。
髪もすっかり白くなって、残りの人生も長くはなくなってきた年老いた2人の姉妹。
リリアン・ギッシュのチャーミングな演技は、かすかに記憶していた通り。銀髪をアップにするシーンだけは、なぜか印象深く覚えていた。
カントリーなインテリアも素敵。
棚にあったバラの絵柄の缶は、私が昔イギリスの蚤の市で買って持っているものと同じで嬉しかった。
年を重ねても、毎日を大切に笑顔で生きていきたい。
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