白昼の通り魔のレビュー・感想・評価
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大島渚初期作品の中では一番評価が高かったが…
大島渚初期作品のひとつとして鑑賞したが、 何とも共感の湧かない作品だった。 二人の女性の それぞれ理由こそは異なるものの、 相手の男性への想いの動機も曖昧だし、 通り魔になる男性の女性二人に対する感情も 理解不能だ。 だから、通り魔になった男性を媒体にして、 大島渚が因習社会の告発以外の 何に怒りを向けていたのか、 “愛は無償”としない側が勝利するということへの皮肉なのか、 良く分からない作品だった。 ここのところ、 大島渚の初期5作品をまとめて観てみた。 キネマ旬報の評価を 評価年が異なることを承知の上で記すと、 「愛と希望の街」第33位 「青春残酷物語」第18位 「太陽の墓場」第11位 「日本の夜と霧」第10位 「白昼の通り魔」第9位 だが、 私としてはそんな評価に反して、 長編デビュー作の「愛と希望の街」が 社会告発のスケール感と共に 編集の良さを感じる、5作品の中では 最も好きな作品となった。 さて、大島渚と言えば、その中期に 「絞首刑」「少年」「儀式」等の 名作が多いイメージだが、 私にとっては 観る機会が失われていることが残念だ。
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