「前を向くだけが全てじゃない」ニュー・シネマ・パラダイス らいぴゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
前を向くだけが全てじゃない
人は若いときは前に進むことに夢中で、失うもののことなど考えないものだ。それはそれでしかたない。でも年をとると、ふと足をゆるめて失ってきたもののことを思うときもある。残されたモノの上にも容赦なく時は流れているけど。この作品のどこに惹かれるのかといえば、そういうことかもしれない。
成長したトトが初めて家に帰って自分の部屋に入ったところで胸が熱くなった。それと、ラストシーン。とても有名なこのラストシーンは「映画を愛する人へのオマージュ」と言われることが多いけれど、それだけでない、何かもっともっと温かい涙を私にもたらしてくれるのだ。
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