劇場公開日 1957年9月17日

「実験作なので一般向けではありません」どん底 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0実験作なので一般向けではありません

2025年1月14日
PCから投稿

まずは、日本語字幕をONにしないと、何をいっているのかサッパリわからないのでご注意。

特にまとまったストーリーはなし、盛り上がりもサスペンスも皆無なので、七人の侍、用心棒、天国と地獄のようないかにもダイナミックな娯楽大作を期待すると外れます。
黒澤ファンか映画研究者以外には面白くはありません。
アルトマン親分のナッシュビルみたように、どうでもいい話がダラダラ続きます。

ただ、映像的にはロングショットを多用した所謂黒澤調です。
この作品の魅力は役者陣の芸達者ぶりにありますが、映画技術としては、後の用心棒や赤ひげに繋がるパンフォーカスを駆使した精確で安定した精密な画面で構成したことです。

要するに実験作です。

越後屋