虎の尾を踏む男達のレビュー・感想・評価
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大河内伝次郎とエノケン‼️
終戦直後の大混乱の時代にこんな素敵な映画が作られていたなんて‼️七人の山伏が強力を従えて関所を突破しようとする。七人は源義経と、弁慶をはじめとするその家来たちだった・・・‼️今作はわが敬愛する黒澤明監督が歌舞伎の「勧進帳」をもとに製作されてるわけですが、関所を守る藤田進さんの富樫と、対する大河内伝次郎さんの弁慶の駆け引き、そして狂言回しとも言えるエノケンさんの強力のリアクション‼️今作は歌舞伎の翻案と言うよりは和楽器によるミュージカルであり、楽しいコメディなんですよね‼️大河内さんの面構えもいかにも時代劇の面構えで迫力があるんですが、やはりエノケン‼️勧進帳が白紙なのを見て仰天するシーン、飛び六法して大見得を切るシーン、ラストのエノケンが目覚めると綺麗な夕焼けがまぶしいシーンなど、印象深いですね‼️エノケンの強力による武家社会への批判が感じられて、さすがは黒澤さんです‼️
飛び六方!
判官びいき❤
「飛び六方」が無い!!!
と思ったら。拍手をしたくなる位鳥肌が立った。
この会話と会話の間。
大衆剣劇(?)と歌舞伎の掛け合い。
多分、全部戦争中の創作物。つまり、ある意味この時期にしか作れなかった奇跡的な作品と思う。
実際、公開は1952年。
僕は国宝級な傑作だと思うが。
亡父はこの映画見てよく言っていた。
「酒はこうやってのみたいもんだ」
黒澤版「勧進帳」
DVDで鑑賞。
歌舞伎の演目で有名な「勧進帳」が題材ですが、オリジナルのキャラに扮したエノケンのコミカルさのおかげで、義経一行の醸し出す哀しい雰囲気に滑稽さが加わっており、コメディーとしても楽しめる作品なのが特徴だな、と…。殆どセットで撮影されていて、舞台劇を観ているような感覚になりました。
大河内傳次郎の弁慶が硬派で堂堂としているのに対して、エノケン演じる強力の動きがとても軽妙でコミカル。そのアンバランスさが絶妙で、かなり笑えました。後の「乱」での一文字秀虎と狂阿弥の関係に似ている気がしました。
安宅関の場面。弁慶が何も書かれていない勧進帳を読むスリルもありましたが、義経への彼の忠誠心が涙を誘いました。
役人の富樫が、義経一行だと気づいていながら関所通過を許すところに、人の心の美しさが垣間見えるようでした。
この後に彼らの辿る運命を知っているだけに、ラスト・シーンになんとも言えぬ寂しさが漂って、深い余韻が残りました。
[以降の鑑賞記録]
2018/02/11:DVD
※修正(2024/06/09)
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