「【妻殺しの罪で追われる頭脳明晰且つ豪胆で優秀な医者である逃亡者が、自身の力で真実を暴く姿が沁みるメディカルサスペンスアクションの逸品。ラスト、捜査官が逃亡者だった男に掛ける言葉も良き作品である。】」逃亡者 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【妻殺しの罪で追われる頭脳明晰且つ豪胆で優秀な医者である逃亡者が、自身の力で真実を暴く姿が沁みるメディカルサスペンスアクションの逸品。ラスト、捜査官が逃亡者だった男に掛ける言葉も良き作品である。】
■妻殺しの汚名を着せられたシカゴの辣腕の外科医、リチャード・キンブル(ハリソン・フォード)。
彼は、法廷で死罪を言い渡されるも、護送中の列車事故に乗じて逃亡する。
そして、身の潔白を証明するため、妻を殺した義手の男を警察に忍び込んだり、自身が勤めていた病院に入り込みデータを収集し、男の身元を突き止めて行く。
だが、冷静沈着で同じく辣腕の連邦保安官・ジェラード(トミー・リー・ジョーンズ)は容赦なく執拗に追い詰めていく。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ハリソン・フォード演じるリチャード・キンブル医師が、真犯人を連邦捜査官に追われながらも豪胆な”捜査方法”で、突き止めて行く姿が非常に面白い。
・逆に言えば、冒頭の裁判シーンも含め、司法の愚鈍さを知ったリチャード・キンブル医師が、自ら冤罪を晴らし妻の無念を晴らす!と言う決意に繋がっているようにも見える。
・辣腕の連邦保安官・ジェラードを演じるトミー・リー・ジョーンズも、序盤はリチャード・キンブル医師を執拗に追う男に見えるが、-リチャード・キンブル医師が、ダムの水流に大ジャンプをする前に彼が言った言葉が、それを象徴している。-捜査の過程で、徐々に真犯人はリチャードではないのではないか、と思い始める姿を好演している。
■今作は、上記のダムへの大ジャンプシーンを筆頭にしたアクションも素晴らしく、一方リチャード・キンブル医師の、まるで優秀な捜査官の如き豪胆な”捜査方法”と、後半に明らかになって行く、薬害に絡む腐敗した医療会社と、リチャード・キンブル医師の親友チャールズ・ニコルズ博士(ジェローン・クラッベ)が画策した真実が暴かれて行く、博士の講演会に乗り込んだリチャード・キンブル医師の、豪胆な姿に痺れる作品である。
<ラスト、それまでリチャード・キンブル医師を執拗に追って来た辣腕の連邦保安官・ジェラードが、パトロールカーに彼を乗せた際にそれまで呼び捨てだったキンブルに対し、敬意を込めて”ドクター”と言い、手錠を外すシーンはとても良い演出だと思った作品である。
”辣腕は、辣腕を知る”という事であろう。>
The Fugitive name is Dr.Richard Kimble,Go and get him! トミー・リー・ジョーンズが良かったですね。