「トウモロコシを受け入れよ」チルドレン・オブ・ザ・コーン 雨雲模様さんの映画レビュー(感想・評価)
トウモロコシを受け入れよ
日本初公開となるキング作品ということもありワクワクしながらポップコーンをひとつまみしながら鑑賞したのだが、与えられた尺が93分ということもあり、本来ならば経緯を説明せねばならない箇所が集団と化した子どもたちに対して大人は何も抵抗できずひれ伏す内容になっている。
元は短編小説だったことからも、実際にキングが当初に執筆した短編小説のほうは残念ながら読んでいないために、映画の本編と短編小説を比較してのコメントは申し訳ないが出来ない。
ただ言えるのは、子どもたちがいかにして多大な力を得てカリスマとなったのか。
例えば悪ふざけをするのが目的で集まっていくうちにひとつの子どもたちだけのサークルとなり、次第にリーダー(当作品では子供教祖のアイザック)が力を振るうようになり、副リーダーのマラカイを据えて存在感を強めていく。
集団になれば怖くないという心理も働き、暴徒化した子どもたちによる、止めようとした大人が犠牲に、またそんな大人を睨むようになり喫茶店でコーヒーを飲むだけのお客さんまでもアイザックのターゲットとなり殺されてしまう。
ラストのトウモロコシ十字架にマラカイの裏切りにあったアイザックがチクショウと悔しさを滲ませながらも、バートが仕掛けておいた炎上装置によりトウモロコシ畑が炎上していく中でアイザックも逃げれず死んでしまうラストだったが、逃げ切りビッキーとガトリンから離れるぞとなった際に残党がまだ残っているというおまけ付き。
ナタで襲われそうになりながらも、何とか逃げ切り徒歩で距離が30kmもある近くの町へ。車が使えないから、あとはヒッチハイクするしかないね(;´∀`)
ハラハラドキドキの展開がなかなかよかった。子供教祖アイザックの黒ハットとスーツ姿も不気味で強いインパクトを残したね。