「男ダメだな」ボルベール 帰郷 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
男ダメだな
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公開当時に劇場で2回も鑑賞した大好きな作品を十数年振りに再鑑賞しました。アルモドバルが母と娘の作品を本格的に撮りだしたのは、「ハイヒール」。女性映画というジャンルを決定付けた「オール・アバウト・マイ・マザー」。そして恐らく映画マニア以外の人にも一番鑑賞されたのがこの「ボルベール」だと思います。私が思う「母と娘」の3部作だとこの3本ではないかなあと。
アルモドバル作品では、娘に手を出す様なクズ男は容赦なく殺されます。そして、女を守る為に女が女を庇い女が女を手伝います。そもそも結婚制度もマチズモもなかった遠い原始時代は、子育てや食事など女性同士で助けあって生活してたんじゃないかと人間の起源を想像してしまいました。だって、原始時代なら父親が誰とか全然関係ないですもの。ノラ猫みたいなもんですよね。
今作に出てくる女性達の生命力の強さと感受性の豊かさを見せつけられると、生物的に男はオマケの性なのかなあ。アルモドバルの作品を見ると理屈抜きで女性である誇りを感じてしまいます。ああ、女に生まれて本当に良かった。日本に住んでるとなくなっちゃうだよなあ「女性の誇り」。アルモドバルの作品を鑑賞して女性の誇りを取り戻しています。
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