劇場公開日 2008年3月1日

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「決然として法戦を闘った男」明日への遺言 シンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0決然として法戦を闘った男

2008年5月11日

泣ける

知的

 第二次大戦のB級戦犯・岡田資(たすく)中将が、戦犯裁判にかけられて、自らの信念を携えて堂々と戦い、部下を守って全ての責任を背負っていく実話です。

 これほど毅然として、重い責任感を抱き、部下を思いやる人間が、戦争という時代状況であったがために、死んでいかなければならない。
 それは無名の兵士たちも同じですが、もし通常の時代に岡田資が生きていたら、どんなに優秀で立派な上司になっていたことでしょう。

 現代は、無責任で社員や消費者のことを考えない経営者も多いなか、我々は岡田中将のような過去の偉人に、理念を学ぶ必要があるのではないでしょうか。

 自分の運命から逃げずに、背筋を伸ばして対峙し、誠実に、愛情と気概を持って生ききった、清廉な男の言葉が心に残ります。

シンコ