劇場公開日 2007年8月10日

「一番オイシイ思いをしたのは…」オーシャンズ13 josh lemon lymanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0一番オイシイ思いをしたのは…

2007年8月12日

13人もの主要キャラクターが登場するというそもそもの構造的欠陥はあるが、それなりに魅力ある作品。個人的にはシリーズ3作品の中では一番楽しめた。個々のキャラクター説明を一切省いて犯罪のトリック解説に全力を注いだ脚本は、ドラマとしての盛り上がりは奪うもイベント映画としてはきっちりと機能している。物語の構成はシンプルに、一味それぞれの見せ場も最大限用意されるなど、前作の失敗を巧みに回避しており、小気味良いエンタテインメントに仕上がった。前作同様クルーニー兄貴は脇に回り、スターパワーの増したデイモンとチードルに見せ場を譲っている。新登場のパチーノは抑えた演技で悪役を憎憎しく演じ、エレン・バーキンは年齢も何のそののセクシーぶりを見せる。ただ、一番オイシイ思いをしたのは真の悪役とも言えるベネディクトを演じたアンディ・ガルシアか。

josh lemon lyman