「未解決事件に取り憑かれた男」ゾディアック 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
未解決事件に取り憑かれた男
「ゾディアック」と名乗る犯人は、新聞社に犯行声明文を送りつけてくる。
時には犯行を予告して、実行する。
警察の捜査を嘲笑うように、証拠品(血に染まった被害者シャツの切れ端)を、
送ってくる。
1968年にカリフォルニアのナパの水辺で、車の中でいちゃついていた
カップルが銃撃されて死亡する。
そんな事件が何件が起きた後で、犯人の「ゾディアックと」名乗る男から
サンフランシスコのクロニクル誌に直筆の暗号や手紙が送られて来る。
指紋もDNAも目撃者(直ぐに失踪してしまう)もいるのに、警察は犯人に
辿り着けない。
クロニクル誌の記者も警察官も、次第に疲弊してくる。
未解決事件を描いた映画として、韓国映画の「殺人の追憶」が有名だが
この映画の主人公はクロニクル誌の挿絵画家ロバート・グレイスミス
(ジェイク・ギレンホール)が主役なのだ。
彼はクロニクル誌でジィーッと記者の捜査を見つめている。
新聞を読み、暗号を解き、資料をスクラップして行く。
グレイスミスが動き出すのは映画の終盤の真ん中を過ぎた
残り後55分からなのだ。
【ゾディアック】についての言わば第三者のど素人の挿絵画家が、
カリフォルニア1番の【ゾディアックの研究者】になって行く。
10年も経つと刑事のマーク・ラファロと知り合いになり、
捜査資料の閲覧を頻繁に警察署に訪れる。
そしてグレイスミスはマーク・ラファロや記者そして妻からも、
「ケリをつけなさいよ!!」と執筆を急かされる。
そして1986年「ゾディアック」は出版されて、ベストセラーになるのだ。
グレイスミスが犯人だと名指しした男。
それはリー・アレン。
はじめから捜査線上に上がっていた男。
確かに怪しい。
失踪していた目撃者の男性も、リー・アレンを10点満点で8点の確率で
犯人だと断言する。
捜査の手が届きそうになる直後、リーは心臓発作で死んでしまう。
しかし指紋もDNAも筆跡鑑定も、実は一致していないのだ。
事件は未解決でもグレイスミスがベストセラー作家としてその後も
本を書き、3人の子供の好き父親だと言う。
奥さんも偉かった。
グレイスミスは、「ゾディアック事件」に、誰よりも、
刑事よりも記者よりも夢中になり人生を賭けた。
その時間は【幸せな時間】だったと思う。
こんにちは、
本作2回観ていますが、未レビューです。ジェイクのこと刑事だと思っていました。結局未解決のままなんですね。犯人役俳優、TVの刑事警察モノでよく見かける方で、もちろん警察側で。
最近、琥珀糖さんを大尊敬することがありました。内容は秘密です。🌸🌺🌼🌹💐