「膨大な情報に記憶や理解が追いつかず。」ゾディアック 葵須さんの映画レビュー(感想・評価)
膨大な情報に記憶や理解が追いつかず。
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題名どおり。ロバート・グレイスミスの執念に周りが感化され犯人特定に動いていく様子は伝わりはするが、証拠や人物関係が何がなにやら。自分の頭では追いつかず。アイアンマンを演じたロバート・ダウニー・Jrが出てきたのが印象的。デヴィッド・フィンチャーの他作品ドラゴン・タトゥーの女は楽しめたのだが。
作品のコンセプトがドキュメンタリー感をもった事件の表現(それこそ、グレイスミスと同様に映画という媒体で事件に迫りたい)だと思うので、それを考えれば、作品に対してエンタメ感(性・暴力・感情的・直感的)をある程度求める自分にとってはそんなには楽しめなかった(この作品には10%くらいそれがあるとして、もし自分を楽しませるのならば、40%は欲しかった)。
DVDの『ゾディアックの舞台裏』にて、フィンチャー監督は「正体が分かれば怖くない オーラも神話も消える それが必要だ」と言っている。必要以上に構えてシリアルキラーを神格化して逮捕できないとあきらめるな、というような意見につながるのだろうか?と考えた。また、警察が縄張り争いで協力しなかった点についても言及されていて、それは自分が視聴中に意識化されなかったなと気づかされた。
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