旅立ちの時のレビュー・感想・評価
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翼をもいじゃいけない
国に逆らっても正義を貫く両親をもつ子どもの普通な子どもと異なるというモヤモヤと、子どもに自由を与えたいと思うのに与えられない親の葛藤が描かれる。
この葛藤にどう対処していくかは普遍的な親子の課題だ。マイノリティーな立場に立つ親の子は、周りにバツの悪い引け目を感じて生きている。彼らがそれによって大きな一歩を踏み出せないことがあるということを、社会全体が知り彼らの翼を折らないようにしないといけない。そう思った。
こういう家族愛は共感できる
一生大切にしたい映画◡̈♥︎
まだまだ観なきゃ駄目な名作があるもんです
1988年アメリカ映画。115分。巨匠と呼ばれているのは知っていたが、本作が観るのが初めてのシドニー・ルメット監督の作品でございます。主演は、「かっこいい」という形容詞だけでは済まされない未曾有のオーラを漂わせる故リバー・フェニックス。
主人公は逃亡中の反戦テロリストを両親に持つ17歳の青年。2歳のころからアメリカ国内を家族で逃亡しつづける人生を送っています。新しい逃亡先の町の高校に転入した主人公は、ピアノの才能を音楽教師に見いだされ、教師の娘と恋に落ち、それが家族の運命を大きな岐路に立たせる。
こんな複雑な境遇の役を当時18歳だったリバー・フェニックスは、とても説得力のある演技をしているのだから、すごいと思うし、痛々しい。そして画面の隅にいても、視線が思わずそっちにいってしまう神々しさがあります。
昔、借金取りと警察に追われ、夜逃げをしていた家族の息子と、友達だったことがあります。父親は最後に自首し、息子は母親と一緒に住んでいました。彼と会う前に本作を観ていたら、もっと関係が長続きしたかもと思ってしまいました。
大人になっていく内に、ある意味、善悪の境界線が分からなくなってくると思わされる現在のわたくしは、本作のあまりにも善き人である主人公の青年を観て、とても心が洗われました。
親の責任というものも、とてもうまく描かれていた作品です。
出会えて良かった映画です。
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