旅立ちの時のレビュー・感想・評価
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負債からの解放?
この映画、旅立ちの時という題だが主人公ダニーが自分で決断するシーンは少ない。音楽学校への進学も自分から強くは主張せず、肝となる旅立ちも自分から言い出さずに家族に背を押される形で果たされる。彼が最も自分を主張するシーンはガールフレンドに自分の複雑な環境を自ら打ち明けるところだろうか。
彼の家族も過激な反戦活動を行っていたとのことだが、作中では政治的な主張や行動をすることはなく逃亡生活を営んでいる。母親は銀行強盗を行おうとするかつての仲間に、大人になるようにと忠告する。かつて青臭い理想のために行動したのは自分が子供だったからと言わんばかりである。
対照的なのがダニーのガールフレンドであり、彼女は自分の両親について、善人ぶっている、他人に関心がない、と辛らつな評価をしている。反面、過激な行動に走ることはなく、数年もすれば自分の仕事や家庭に関心が退行していくのだろうと思わせる。
母親はダニーの進学話を機に、連絡を取っていなかったダニーの祖父に世話を頼むなどこれまでの負債と向き合っていくことになる。個人的にはこのあたりが映画のハイライトではないかと感じた。
総じてこの映画からはイデオロギー的な活動に対する冷めた目線が感じられ、最も印象に残ったのは活動により要らぬ負債を抱え込んだ夫婦が子供を解放しようとする姿であった。
もし・・・だったら・・・
今まで一体どんな作品でどんな役を演じていただろう、今の映画界でどんな立ち位置で活躍してただろう・・・・
故Rフェニックスの美しくも影のある表情一つ一つを見るにつけいろいろなことに思いをはせてしまう。この作品は社会派の巨匠Sルメット監督の代表作の一つ。やるせない親子の在り方。そのやりとりにRフェニックスの生い立ちが垣間見れるような気がして切ない。原題のRunning on Emptyも彼の心を反映していたかのように思えてしまう。私生活で最期に至るまでの詳しい経緯は知らないし、また直接の原因が麻薬ということなので過度に美化してもいけないのでしょうが、それにしてもこの人のオーラが今いるどの俳優をも寄せ付けないほどの魅力を放っていて、その無限大の可能性が惜しまれます。
遠い昔に亡くなってしまった人を今更嘆いても仕方がないことはわかってるけど、少し感傷的な思いにふけってしまった秋の夜長でした。
フリーダム
いい映画でした。
主人公のダニー、なんていい子なんだ。あんな不遇な生活を強いられながらも親想い。
自由になったその後のダニーも観てみたいと思いました。
リバー・フェニックス の好演が光る。若くして亡くなられたのが残念ですね。
リバー三部作の一つ
リバー・フェニックスの作品を3本上げるとしたら
必ず上がる作品
(※あとの2本、個人的にはスタンドバイミーとジミー)
なのにヒロインがブス!
アメリカって広いよね?
人材も数多いるよね?
なのに何でこの子???
これなら同じ枠組みで
ほぼ同世代の
トリ・スペリングで良かったと思いました
しかもこの子は後世で特に活躍もしてないし
リバーの演じた傑作台無しです
そこだけで-1.5点です
BSで視聴して最高に気に入ったのでDVDを探してゲットした。 古い...
BSで視聴して最高に気に入ったのでDVDを探してゲットした。
古い映画。
ストーリーが良い。
会話が面白い。
何よりも、このような終わり方が最高だ。
ラスト30分必見の必見
中盤まであまり裕福ではないが、普通の4人家族。
高圧的な父親が、お金にうるさい。
普通の親なら子供の為に惜しまないところにまでケチる。お金が無いなら無いで色々と援助なりお金の出所を探して子供の為になるように努力すると思うが。
知人が12年ぶりに訪ねて来て、銀行強盗?のお誘い?
父親は知人のトランクから銃を探し出し、息子二人を呼んで、
「何事も銃で解決してはいけない。」と
まともに忠告する。
長男のダニーは、音楽の才能があるらしく認めた音楽教師がジュリアードに行くよう勧めるが、本人行きたそうだが、煮え切らない返事。
ダニー一人でジュリアードの試験を受けに行ったが、前の学校の成績を提出しないと合格できないと試験官に告げられ返事を濁し立ち去る。
実は、この家族には秘密があった。
それゆえ各地を転々とする生活が、14年続いているという。
名前もコロコロ変わる、いや、変える。
ダニーに音楽の才能があり実技試験に優秀な力で合格しても、先に進めない。
業を煮やしてて音楽教師が内密に母親に会い、
ダニーの才能がもったいないと告げる。
意を決したかのような母親。
自身の父親に久しぶりに会う。
そして、ダニーを引き取って欲しいと頼む。
ダニーの両親は、爆破事件の犯人で捕まるのが嫌でずーっと14年間子供を連れてFBIから逃げ回っていたのだ。
やはり、子供がいい迷惑。罪は無いのに。
感情が盛り上がるシネマでした!
容姿端麗、演技も上手、非の打ち所がない彼、リヴァー・フェニックスが、なぜ薬物に溺れたのか。凡人の私には理解できないが、悩みは深かったのだと思うしかない。生きていれば、本当にいい映画を見ることが増えていたと思うと残念でならない。「旅立ちの時」はラストシーンを頂点に随所に感動と考えを深めることのできる名作だと思う。
彼女、マーサ・プリンプトンの部屋には、彼女の性格を表わすかのように、いろんなポスターが貼ってある。チャップリン、ボブマーリー、そしてジェームスディーンのポスターには、夭折した二人の名優の死が暗示されていて驚く。いい映画に出会えました。
「Running on empty」「旅たちの時」 リヴァー・フェ...
「Running on empty」「旅たちの時」
リヴァー・フェニックス、存命だったら53歳かぁ・・。
どんな俳優になって、どんな作品で演じていたのだろう・・。
あの「スタンド・バイ・ミー」での クリスは忘れられない。
劇中の名言「I never had any friends later on like the ones I had when I was twelve」
だけど、twenty、thirty、fifty でも I never had any friends later on like the ones はあるとは思う♪
で この映画、このオヤジ、ただのモラハラ、DV じゃねーの??なんて思ったり・・。
もしかして、ダニーは実の子じゃなかったんじゃね?とか・・
才能、可能性を見出してくれる人との出会いは大事だよなぁ・・それが人生の全てじゃなかろか?
才能だけではなく、その人の隠れている本質というか・・長所というか・・そういうものを共有できる出会いが、人と幸せにするのだろうなぁ・・♪
親子の愛が素敵でした。
家族と一緒にいたいとの思いで、親も子も悩み結果を出しきれない切なさ。
お嬢様だった母親が貧乏な生活の中に、幸せの時を見いだし楽しく暮らすのは、天晴れでした。
2人の息子も賢く優しく成長していて、育児をさせてもらった時間を振り返って、彼らは素晴らしい。
はやく独立をと意識し過ぎたと反省しました。
親子の時間は期限があり、かけ甲斐の無いこと再認識しました。
本当に良い映画でした。
RUNNING ON EMPTY
リバーフェニックスのピアノの才。初めて知った。
このタイトルでは、多分見なかったはずなのだが、原題が[RUNNING ON EMPTY]という興味深いタイトルだったのと、シドニールメット監督作品というのでBSで見る。
内容は非常に興味深いものだった。原作はあるようだが、原作脚本製作総指揮まで、一緒の人だった。作品内のどの人なのだろう。まったく部外者なのか。
ラスト、ダニーがジュリーアード音楽院に行ったのかどうが気になる。もちろんこの展開まで見せられて、やはり行けませんでしたでは、悲しすぎる。
紙で作った鍵盤でピアノの練習をしたということ、母親が教師だったというのも、重要。
大学に提出する学校の成績をでっちあげできるのかも。
FBIに追われた家族が引っ越しを重ねながら逃亡生活をえんえんに続けて行くというのは、現代ではもっと難しくなっているだろうけど、映画製作当時はぎりぎり可能だったのだろう。
ダニー
リヴァーがかっこよすぎる。
だにー(リヴァー)の両親が指名手配中なため、小さい頃から引っ越しばっかりだった家族だが、家族はとても仲良く、ダニーもその弟も良い性格に育った。今回引っ越した場所では、ダニーの音楽の才能も認められ、恋人もでき青春していた。音楽の才能を認められ、音楽の大学を行くことを進められたが、ちゃんとした戸籍?などがないため行くことができない。しかし、両親はダニーの想いを感じとり最後はダニーを置いていった。最後のシーンはとっても泣ける。リヴァーの泣く演技もキスシーンもピアノを弾いてるシーンも見れる。また見たい!
ボブ・マリーもブラームスも同じ芸術だと思う。
『才能』の対岸に『反戦活動』があると言うのか?
この親達の活動は『テロ活動』であり、『反戦運動』とは言えない。同じ流れを組むテロリストが銀行強盗する訳だから『反社会的な集団』と判断する。
それは兎も角、弟の運命はどうなるのか?それが気になった。だから『社会活動なんかにのめりこまずに、自分の人生を大事にしてね』とこの映画は言っている様に聞こえる。
ボブ・マリーもブラームスも同じ芸術だと思う。
この映画はあり得ない話で、親子の別れをデフォルメして描いていると判断した。だから、共感できる部分もある。
アメリカは『ベトナム反戦、原発反対運動、性的マイノリティー、人種差別、アナーキスト、組合活動』を『反共』と一つの価値観で括ってきた歴史がある。そして、実質『共和党と民主党』のみ。つまり、ニ党の政策で紡いで来た国である。果たして、それが自由と民主主義の国と胸を張って言えるのか?と僕は感じる。勿論、暴力的な行動は駄目だし、コミュニズムが達成出来ない事は歴史が証明してくれた。
リヴァーフェニックス推し!ですが、話も好きかな。
映画に行く資金が無い高校生のときに友人たちと、映画公開後すぐにビデオレンタルして見ました。リヴァーフェニックスがかっこいい!、ストーリーも当時の自分の年齢設定があっているせいか、胸に響きました!。
社会人になってからも一度見たかな、久しぶりにまた見たくなった。
子供が大きくなったら、一緒に見たい映画です。
リヴァーフェニックスと尾崎豊は、生きていれば50代なんだけども。
50代になった姿が全く想像できないんだよな。
亡くなったから当然なんだけども。
死んだ人は年を取らないと、なんかの小説に書いてあったな。
なんていうか、生き急ぐタイプなんだよな~。
わたしから見るとタイプが似ている2人です。
年は取りたくないな~、って思うようになったな自分。
人生折り返し超えたしね。
年上だった尾崎とリバーの年を越えて、自分も人生折り返しか、複雑な気持ち。
結婚出来て、子供もできたのにはびっくりだね。
リバーと尾崎が生きることができなかった年齢、これから自分はどう生きようかな?。
大人になっても、さして10代の頃と悩みというか、考えることって変わらないな~と近頃思う。
世の中と、悩みと、考えるテーマがいつも同じだから、日常にただ慣れただけ。
つまらない大人になったな~と、しみじみ思う。
ある意味、一般的な大人なんだけど。
これからの若い世代の人や、自分の子供にはもっと世界に羽ばたいてもらいたいかな、生き急いでは欲しくないけど。
「自分の人生を生きろ(自分の道を行け?)」、そんなセリフを、リバーが親から言われたかと。
あれが好きだったな。
あの言葉に尽きるよね。
「どう生きるか?」、このことを、よく自分の子供にも話しているけど。
どんな大人になりたいか?
どんな仕事をしたいか?
親と同じ人生を生きる必要ないと思うし、若さは可能性の塊だと思う。
大人は時間(若さ)と引き換えに経験を得るから。
若いうちの経験は必須。
時間×経験=現在の自分
そういった意味では、若い人に見てほしいかな~、この映画。
最近、こおゆう映画あんまり無いんだよね。
いい映画なので、悩める若い世代の人に、ぜひ。
政治信条と子供の将来との家族の葛藤に涙が…
これまで多くのシドニー・ルメット監督作品
を鑑賞してきたが、
彼の描く世界の多くは、
「セルピコ」などに代表される
“社会正義と組織の腐敗”のイメージだった。
しかし、この作品は
珍しく“社会正義と家族の絆”にスポットを
当てた作品と言えるのかもしれない。
ところで、1988年のロードショー時に
購入したパンフレット作品タイトルは、
「旅立ちの時」ではなく
「リバー・フェニックス 旅立ちの時」との
表記。
映画冒頭のタイトルバックでは
メインキャストの母親役の
次の表示なのだが。
僅か23歳で早世した彼が
いかに期待の若手俳優だったかが
想像出来る。
その後、弟のホアキン・フェニックスが
「ジョーカー」でアカデミー主演男優賞を受賞
したことからも、
美しさを絵に描いたような兄リバーが
どんな俳優に成長していたかにも
思いが至るし、
ジェームス・デーンを彷彿させるような
悲劇の俳優の一人にも思える。
だから、私も短い期間に彼の出演作品
「スタンド・バイ・ミー」
「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」
「マイ・プライベート・アイダホ」
を劇場鑑賞出来ていたのは
幸運だったのかも知れない。
過激な反戦活動の結果、犯罪者となり、
子供達へも逃亡生活を強いる両親が、
最後は子供の将来人生を優先するまでの
家族全員の心の変遷を丁寧に描いた秀作。
携帯電話も無い情報環境の低い時代の話では
あるものの、
子供を転校させながらの逃亡生活に
リアリティがあるのかは分からないが、
私は、政治信条と子供の将来との家族の葛藤
に涙が禁じ得ず、
特に母親の子供への想いと共に、
父親の信念を捨てることのない中での
決断にも感動を覚えた。
キネマ旬報では、第53位の評価ながら、
私には心に残るルメット監督の作品の一つ。
因みに私のルメット監督ベストワン作品は、
「プリンス・オブ・シティ」です。
親の秘密
リヴァーフェニックス扮する高校生ダニーマンフィールドは、野球は命だと言った。しかし、ダニーの親には秘密があった。
息子が親の秘密のため音楽の才能がありながら大学をあきらめるとか恋に支障があるなんて事はかわいそうだね。それを聞かされた彼女もかなわんだろうな。親を捨てるか、彼女を取るか。しかし彼女の親もかなわんだろうな。子供を犠牲にする覚悟の無い親の話なんてね。子供が親を支え様として、つらさはよく分かるな。
抜群のバランス感覚
長らく警察からの逃亡生活を送ってきたとある家族。しかし息子の進学と恋を転機に家族離散の危機が訪れる。
家族の連帯と自分の未来の狭間で揺れる息子のダニー、ダニーの自立をどうしても許せない父親、親としての責任意識に苛まれる母親、家族より自分を大切にしろとダニーに諭すガールフレンドのローナ。それぞれが己の言い分を互いにぶつけ合う。
しかしそこに序列のようなものはなく、すべての言い分が同じくらいの正しさと誤りを有した人間的なものとして等価値に描かれているように見える。
細かく見ていけば「これはちょっと酷すぎるんじゃないか」という言動もけっこう見受けられるのだが、登場人物がみんな人間臭いせいで「でもまあ仕方ないよな…」という納得のほうが先行してしまう。
たとえば進学を希望するダニーに対して父親が「家族の絆」を盾に反対するシーンなんかは、そこだけ切り取れば毒親の論理そのものだが、前後の振る舞いを鑑みると、それが最愛の息子を繋ぎ止めるための苦肉の最終手段だったことが窺えると何とも言えない気持ちになる。
時にこういう過熱的な描写が随所にありながらも、誰か一人だけが正義あるいは悪にならないよううまくバランス調整されているあたりはさすがのシドニー・ルメットと言ったところか。『十二人の怒れる男』にもそういうバランス感覚が抜群にあった。
最終的には父親がダニーの進学を認め、これによって家族離散(これは単なる離別ではなく、より精神的な繋がりの消失だ)の危機は乗り越えられた。
彼が折れたことには複合的な理由があるだろうが、彼の活動家仲間の男の死はとりわけ大きかっただろう。
男は周囲を省みることなくいつまでも暴力革命の幻想に固執し続けていたが、その結果警察によって無惨に射殺されてしまう。
父親もまた周囲の意見にも耳を貸さず、家族の絆という幻想を保つことにひどく固執していたが、男の末路をラジオで耳にしたことで、この固執が息子にとって良い結果をもたらさないことを察したのではないかと思う。
気持ちが、揺れ動く
デビュー前の彼は状況や環境は違うがダニーと近い生活を送っていただろうしヒロインのM・プリンプトンとはリアルにカップルだった訳でR・フェニックス以外に演じることが出来る若手俳優はいないでしょう。
このカップルの自然な遣り取りにキュン!とさせられてお互いの繊細な演技に魅了されてしまう。
全く関係の無い子供たちを振り回して勝手な両親だと思っていたがチャント考えていた訳でダニーの為になる行動を取り安心した。
R・フェニックスは素晴らしい俳優だったと再認識させられる作品です。
リバーフェニックスの演技で救われてる作品。俳優自体に責任は無いが、...
リバーフェニックスの演技で救われてる作品。俳優自体に責任は無いが、親子として観るにはあまりにも似てないキャスティングでちょっと冷めてしまう。ラストシーンの別れの際に、車中の弟役の子供が、シーンの重要性を全く理解してない馬鹿面で涙が引っ込んでしまった。
リバーが生きてたら名優として活躍していたんだろうなあと感慨に耽ってしまい、別の意味で切ない。
素晴らしい青春映画
題名の通りの映画だった。青春映画って感じ。リバー・フェニックスの何か悲しげな演技も良かった。とても温かい雰囲気の家族。観た後はこっちまで温かくなった。特にラストが好き。ハッピーエンドなのかそうではないのか分からないが、爽やかな気持ちになる。名作だった。
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